- 瑞希
- 「あ、御影さんだ。おーいおーい(ぶんぶん)」
- 御影
- 「瑞希さん……アタマ、なにつけてるんです?(汗)」
- 瑞希
- 「猫耳〜〜。可愛い?(にこっ)」
- 御影
- 「可愛い、というか、なんというか……まぁ」
- 瑞希
- 「まぁ、なに?」
- 御影
- 「似合てる、思います」
- 瑞希
- 「ふふっ、ありがと☆」
- 直紀
- 「おふたりさん、こんちわっ」
- 瑞希
- 「あら」
- 御影
- 「柳さんも……そのアタマ?」
- 直紀
- 「へへ〜〜(笑) 似合う?」
- 御影
- 「似合てます」
- 瑞希
- 「ところで、御影さんは?」
- 御影
- 「は?」
- 瑞希
- 「御影さんの猫耳、どこにあるんです?」
- 御影
- 「わ、わしのっ!?(汗)」
- 直紀
- 「そーいえば御影さん、つけてないね」
- 御影
- 「つけるて、そんな(汗)」
- 瑞希
- 「外出時には男女とも猫耳を着用することって、こないだ
法律ができたでしょ?」
- 直紀
- 「知りませんでした?」
- 御影
- 「ないない、そんなアホな法律(汗)」
- 瑞希
- 「でも、できちゃったし」
- 直紀
- 「あ、ないならあたしの猫耳貸したげます☆」
- 御影
- 「(汗)」
瑞希と直紀、じりじりと御影に迫る(笑)
- 御影
- 「(う……なんかこないだから女運悪いな。今月女難とか?
猫耳……シャレにならん)」
- 瑞希
- 「御影さんってどんなの似合うかなぁ?」
- 直紀
- 「やっぱり『黒』! あ、虎縞もいいかもっ!」
- 御影
- 「あの、わしやっぱり……遠慮さしてもらいます!」
御影、走って逃げ出す(笑)
- 御影
- 「猫耳つけるぅ? やめてほしいぞ、冗談抜きに(汗)」
走って走って、行き着く先はベーカリー。
かららかここころんんっっっ!!
- 観楠
- 「いらっしゃいま……あぁ、御影さんですか」
- 御影
- 「て、店長。み、みず……」
- 観楠
- 「……ど、どうしたんです、息切らせて?(汗)」
- 御影
- 「いや、ちょっとな……」
- 観楠
- 「はぁ……あ、水お待たせしました」
- 御影
- 「すまん(ごくごくごく〜〜)ふぅ」
- 観楠
- 「……御影さんでも息切れするような目に遭うんですねぇ
……あ、ちょっとすいません」
観楠、カウンターの中に入っていく。
中でなにか探しているのか、ごそごそしているようだ。
- 御影
- 「まぁな……」
- 観楠
- 「御影さん、一体何があったんです?」
- 御影
- 「いや、それが……(汗) いまそこで瑞希さんと直紀さん
に会ったのはいいんだが、2人とも変でな」
- 観楠
- 「はぁ、変ですか」
- 御影
- 「2人とも猫耳つけててん」
- 観楠
- 「猫耳、というと……マンガとかによく出て来る、あれで
すか?」
- 御影
- 「そう」
- 観楠
- 「はぁ〜〜……でも、お2人とも似合ってそうな気がする
なぁ(笑) きっと可愛いと思うんですけどねぇ(笑)」
- 御影
- 「それはまぁそうだが……、いやそーゆー問題じゃなくて」
- 観楠
- 「何が問題なんです?」
- 御影
- 「2人してわしにも猫耳つけろって迫ってきてな(汗) 断っ
たら法律が出来たとかゆーし(大汗)」
- 観楠
- 「法律ねぇ」
- 御影
- 「思わず逃げてきた。……店長はなんともないよな(笑)」
- 観楠
- 「……ねぇ、御影さん」
- 御影
- 「あぁ?」
- 観楠
- 「瑞希さんと直紀さんがつけてた猫耳って……こ〜〜んな
耳じゃありませんでしたか?」
再びカウンターから顔を出した観楠の頭には茶色い猫耳が!(笑)
- 御影
- 「げぇっ!(汗)」
- 観楠
- 「法律かどうかは知りませんけど、この場所ではちゃんと
猫耳つけないとだめなんですよ〜〜(笑)」
- 御影
- 「……嘘つけっ(汗)」
- 観楠
- 「あぁ、お持ちでないなら貸出用がありますんで……どん
なのがいいですか?(笑)」
- 御影
- 「どれもいらんっ!」
御影、慌ててベーカリーを立ち去ろうとするが(笑)
- 尊
- 「こんにちは……あら御影さん、猫耳は?」
- ユラ
- 「尊さんの耳、白くてきれいですねぇ(笑)」
- 十
- 「ダンナ、こんちわ……って、耳はどうしたんです?」
- 御影
- 「だぁっ! 来るなぁっ!」
- 琢磨呂
- 「よう、にーちゃん! 見てくれよこの耳! 都市迷彩に
なってんだぜ!(笑)」
- 尊
- 「あら、なかなかじゃない(笑)」
- 琢磨呂
- 「だろ? いやー、白黒斑ってヘタすりゃ牛だからな(笑)
この手のペイントはおまかせだぜ!」
- 夏和流
- 「ふっふっふ〜〜、やっぱり黒が一番!(笑)」
- みのる
- 「……(頭には灰色の猫耳が(笑))」
- 花澄
- 「こげ茶って、やっぱり地味だったかしら……」
- 訪雪
- 「いやいや、上品な雰囲気がなかなか(笑)」
- フラナ
- 「あ、御影さんこんちわっ! ねぇ見てみてこれっ!」
- 佐古田
- 「ジャンじゃかジャん〜〜(俺の猫耳どう? の音色)」
- 本宮
- 「なんで俺達お揃いをつけなきゃいけないんだ……(悩)」
- 豊中
- 「まぁ、わかりやすくていいってことだろ?(笑) ダンナ
は何故つけないんですか?」
- 御影
- 「お前ら……そんなんつけてなんとも思わんのか?」
- 瑞希
- 「だってねぇ」
- 直紀
- 「法律で決まってるんだしぃ」
- 一同
- 「可愛いじゃない!!(笑)」
- 御影
- 「う、う、うぅぅ……うぅ〜〜(悩)」
- 御影
- 「(がばっ!)ん! はぁ……あ、あぁ!?」
- 観楠
- 「ど、どーしたんです? なんかうなされてましたよっ!」
- 御影
- 「店長……耳は?」
- 観楠
- 「耳? 耳がどうかしましたか?(心配)」
- 御影
- 「いや……なんでもない。すまん、夢の話や」
- 観楠
- 「はぁ……あ、お茶お待たせです」
- 御影
- 「ん(なんや、ろくでもない夢やったな……)」
からんころん☆
- かなみ
- 「とうさまっ!」
- 観楠
- 「あ、おかえり、かなみちゃん(笑)」
- かなみ
- 「とうさまあのね、さっきね、裕也お兄ちゃんのおねえさ
んにこれもらったの!」
- 観楠
- 「あー……今度お礼しなきゃなぁ。あ、御影さんちょっと
見てくださいよ(笑)」
- 御影
- 「な?」
- 観楠
- 「ほら、かなみちゃんの頭……可愛いでしょ?(幸せ笑顔)」
- かなみ
- 「かなみ、かわいい?」
かなみちゃんの頭にはピンクの猫耳が!
- 御影
- 「あ、あぅぅ〜〜(爆沈)」
- 観楠
- 「うーむ、可愛い(笑) そだ、かなみちゃん。写真撮ろう
うん、そうしよう!(笑)」
- かなみ
- 「んと、みかげさんといっしょにうつるの!」
- 観楠
- 「うんうん(笑) あ、御影さんすいませんが……」
- 御影
- 「もー……好きにして……(轟沈)」
ことの起こりは、ベーカリーの常連たち全員が猫耳を装着していたという夢を、御影が見てしまったことだ。
何かのひょうしに、そのことを喋ってしまったらしい。気がつけば一部の女性陣から「御影さんの猫耳が見たい」という声があがり、それは日増しに大きくなっていった。
もちろん御影は拒否した。拒否しつづけた。猫は好きだが猫耳は別である。だが……
- 尊
- 「あら、御影さん。どうしたんです? そんなにあわてて」
- 御影
- 「尊さん、頼む。かくまってくれ」
- 尊
- 「はい?」
- 御影
- 「いや、実は……」
- 尊
- 「(くすくす) いいですよ。じゃぁ、このテーブルの下に
隠れててくださいね」
- 御影
- 「悪いっ、助かるっ!」
そのガタイを窮屈に折りたたんでテーブルの下にもぐりこむ御影。御影がその狭い空間になんとか体を押し込んだ直後、砂煙をあげて驀進してくる直紀と瑞希。瑞希の手には灰色の猫耳があり、直紀はキジトラの猫耳を握りしめていた。
- 直紀
- 「尊おねーさんっ、御影さん知らないっ?」
- 尊
- 「あら、直紀さん。御影さんなら、さっき駅のほうに向かっ
たみたいですけど……」
- 直紀
- 「ありがとーですーっ!(ぴうーっ)」
- 瑞希
- 「それじゃみこちゃん、また来るね(にっこり)」
- 尊
- 「いってらっしゃ〜い」
にこやかに手を振る尊。しばらくして……
- 尊
- 「御影さん、もう大丈夫ですよ」
- 御影
- 「ふぅ、助かった」
よっこらせと這いだしてくる御影の頭に、ぽそっ、と……
- 御影
- 「(ものすごく嫌な予感が……) み、尊さん……」
- 尊
- 「なんですか?(くすくす)」
- 御影
- 「いま……アタマに……何のっけた?」
- 尊
- 「ね・こ・み・み(はぁと)」
- 直紀
- 「わぁい! 作戦せいこぉーっ!」
- 瑞希
- 「おーっほっほっほっほ! びくとりぃっ!」
- 尊
- 「御影さん、ごめんなさいね(はぁと)」
- 瑞希
- 「うん、やっぱり黒が似合うよね」
- 直紀
- 「もぉ、ばっちり(笑)」
- 瑞希
- 「だいじょーぶよ御影さん。写真に撮ったりしないから」
- 御影
- 「あ……あのなぁ……(撃沈)」
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