エピソード536『悪女?に惚れちゃいけないよ』


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エピソード536『悪女?に惚れちゃいけないよ』

平日、仕事も順調に終わり。気分良く家路につく瑞希。

瑞希
「さぁって、なんか甘いもの食べてくかな」
その姿を…

不良1
「来たか…」
不良2
「お前…ほんっとうに本気か?」
不良3
「まあ、確かに美人ではあるが…性格が…ちょっとなぁ」
不良1
「…自分でもなんでだか分からん」
すいっ瑞希の前に現れる不良1。

不良1
「…こほん」
瑞希
「ん?」
不良1
「あの…この間は…悪かったな」
瑞希
「何?あんた誰?」
ずるこける不良1

不良1
「あ、あ、あ、あんた覚えてないんかぁっ!こないだのっ!」
瑞希
「んー?そーいや、はいはい覚えてる覚えてる、
一山百円の量産型三流不良その一か」
ずでででっひねりを加え、見事にこける不良1。なんとか立ち直り改めて話し出す。

不良1
「いや…あの…その節は…悪かったな…と」
瑞希
「うんうん、素直な事はいいことだ。快く許してあげよう。
じゃねっばいばい」
不良1
「え、あ、そのちょっと」
瑞希
「なによ」
不良1
「いや、その…もし、暇だったらどっかお茶でも」
くる、と振り向く瑞希。しっかと不良1の腕をつかむ。

瑞希
「よし、コージーコーナーね」
不良1
「す…すばやい」
そして…コージーコーナー…

瑞希
「あたし、ナポレオンパイとアイスミルクティーね」
不良1
「それ、一番高い奴じゃねえか…」
瑞希
「だから頼むに決まってんじゃない。先日の失礼のお詫びが
ケーキと紅茶で済むって考えればお安いものよ(にこにこ)」
不良1
「…とことんいい性格してるな…あんた」
あきれた声で言いつつも顔が真っ赤な不良1…ううむ、若いのぉそんな不良1に構わずはぐはぐケーキを食べてる瑞希。

瑞希
「ん?あたしの顔になんかついてる?」
不良1
「え、いや…別に」
瑞希
「変なの」
他人の色恋沙汰には鋭いくせに、自分に向けて…となるとてんで疎い瑞希だったりする。真っ赤になってどぎまぎしてる不良1なんてお構いなしである。ほどなく…たいした会話も無いまま(瑞希はひたすら食べてたし、不良1は真っ赤になって話もできなかった)コージーコーナーをでる二人。

瑞希
「おいしかった!とにかく、ごちそうさまっ」
にこっと笑う瑞希。とにかく笑顔は可愛いのだ…性格は知らんが…

不良1
「あ、ああ…また、今度…会えるか?」
耳まで真っ赤になってしまう不良1。結構、純情な奴だ。

瑞希
「んー、旦那に怒られない程度にならね」
不良1
「え”…だんな…」
瑞希
「ん、旦那」
目が点になってしまう不良1。

不良1
「あ、あんた…ひ…ひ…人妻なのかぁ!」
瑞希
「うん、そうよ。魅惑の人妻(くすっ)今日はありがと、
じゃまたねっ(ちゅっ)」
投げキッスひとつ飛ばして、歩き去っていく瑞希。残された不良1、呆然と瑞希の歩き去った後を見つめている…

不良1
「…そ…そんなんありかよぉぉっ」
合掌…教訓・悪女に惚れちゃいけないよ…



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