エピソード551『好き? すき? スキ?』


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エピソード551『好き? すき? スキ?』

学校の帰り道、三人組。

本宮
「ベーカリーよってくか」
佐古田
「じゃじゃじゃぁぁん(異議なし!)」
フラナ
「その前にさ、本屋よってこ」
本宮
「本屋? 瑞鶴か」
フラナ
「うんっ! 花澄さんに会いたいんだっ」
本宮
「花澄さんに?」
フラナ
「うんっ(うきうき)」

嬉しくってしょーがないっという表情のフラナ。

本宮
「おまえさ……なんか、やけに花澄さんのこと気にいって るな」
フラナ
「そうかな?」
佐古田
「じゃじゃじゃーん(そうだの音色)」
本宮
「(しばし考える) まさか……さ、おまえ。 花澄さんの 事……好きなのか?」
フラナ
「うん、好きだよ(あっさり)」
本宮
「ええええっ!」
佐古田
「ぎぎぃぃぃぃぃぃぃん(驚愕の音色)」
フラナ
「? どしたの二人とも」
本宮
「(好きってまさか……でも花澄さんって俺達よりずっと 大人で……いや、フラナもガキくさいけど一応高校生で……)」
佐古田
「好き……すき……スキ……隙……じゃぁぁぁぁん(好きと はぁぁ〜)」
フラナ
「どしたの? 二人とも」
本宮
「え、うん、いや……なんでもないけど(でも……そんな 風に見えないけど……でも心の底では色々悩んでるのかも……しかし……)」
佐古田
「好きとは……その人を特別と認め……他の人と区別する 事により……」
フラナ
「なーんか二人とも、変なのぉ。早くいこうよ」

のほほんと歩くフラナ、神妙な顔つきで考え込む本宮、ぶつぶつとつぶやき続ける佐古田。
 本宮や佐古田の言うの『好き』とフラナ言うの『好き』はけっこー違うような気がするのだが……
 瑞鶴へ寄った帰り道。

フラナ
「花澄さん、こんにちはっ」
花澄
「いらっしゃい、フラナくん。探し物?」
フラナ
「ふふふ、今日は花澄さんに会いに来たんだっ」
本宮
「(汗) こんにちは……(フ……フラナの奴。積極的だな)」
花澄
「そうだ、フラナくん今日もご飯一人なの? よかったら 家でご飯食べてく? 丁度、いただき物のお魚があるの」
フラナ
「うんっ! いくっ! わぁいっ! 花澄さんだーいすきっ」
本宮
「(ぴく) ……おい、フラナ(焦り) お前な」
花澄
「(にこ) 嬉しいなあ。私もフラナ君のこと好きだもの
にこにこ)」
佐古田
「ぴきぃぃぃぃん(焦りっの音色)」
本宮
「え(焦り) あ(考える) その……(混乱) かすみ……さ
ん?」
フラナ
「どしたの? もとみー」
本宮
「いや……その……別に……え……と(ど、ど、どどうい
う意味だ……)」
花澄
「あら、本宮君、汗だくよ」
佐古田
「じゃぃぃぃぃぃぃん(好きとは〜)」
本宮
「……好きって」

この一言が……

本宮
「好きって……二人とも……一体……」

一日本宮を悩ませたのであった。



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