学校の帰り道、三人組。
- 本宮
- 「ベーカリーよってくか」
- 佐古田
- 「じゃじゃじゃぁぁん(異議なし!)」
- フラナ
- 「その前にさ、本屋よってこ」
- 本宮
- 「本屋? 瑞鶴か」
- フラナ
- 「うんっ! 花澄さんに会いたいんだっ」
- 本宮
- 「花澄さんに?」
- フラナ
- 「うんっ(うきうき)」
嬉しくってしょーがないっという表情のフラナ。
- 本宮
- 「おまえさ……なんか、やけに花澄さんのこと気にいって
るな」
- フラナ
- 「そうかな?」
- 佐古田
- 「じゃじゃじゃーん(そうだの音色)」
- 本宮
- 「(しばし考える) まさか……さ、おまえ。 花澄さんの
事……好きなのか?」
- フラナ
- 「うん、好きだよ(あっさり)」
- 本宮
- 「ええええっ!」
- 佐古田
- 「ぎぎぃぃぃぃぃぃぃん(驚愕の音色)」
- フラナ
- 「? どしたの二人とも」
- 本宮
- 「(好きってまさか……でも花澄さんって俺達よりずっと
大人で……いや、フラナもガキくさいけど一応高校生で……)」
- 佐古田
- 「好き……すき……スキ……隙……じゃぁぁぁぁん(好きと
はぁぁ〜)」
- フラナ
- 「どしたの? 二人とも」
- 本宮
- 「え、うん、いや……なんでもないけど(でも……そんな
風に見えないけど……でも心の底では色々悩んでるのかも……しかし……)」
- 佐古田
- 「好きとは……その人を特別と認め……他の人と区別する
事により……」
- フラナ
- 「なーんか二人とも、変なのぉ。早くいこうよ」
のほほんと歩くフラナ、神妙な顔つきで考え込む本宮、ぶつぶつとつぶやき続ける佐古田。
本宮や佐古田の言うの『好き』とフラナ言うの『好き』はけっこー違うような気がするのだが……
瑞鶴へ寄った帰り道。
- フラナ
- 「花澄さん、こんにちはっ」
- 花澄
- 「いらっしゃい、フラナくん。探し物?」
- フラナ
- 「ふふふ、今日は花澄さんに会いに来たんだっ」
- 本宮
- 「(汗) こんにちは……(フ……フラナの奴。積極的だな)」
- 花澄
- 「そうだ、フラナくん今日もご飯一人なの? よかったら
家でご飯食べてく? 丁度、いただき物のお魚があるの」
- フラナ
- 「うんっ! いくっ! わぁいっ! 花澄さんだーいすきっ」
- 本宮
- 「(ぴく) ……おい、フラナ(焦り) お前な」
- 花澄
- 「(にこ) 嬉しいなあ。私もフラナ君のこと好きだもの
にこにこ)」
- 佐古田
- 「ぴきぃぃぃぃん(焦りっの音色)」
- 本宮
- 「え(焦り) あ(考える) その……(混乱) かすみ……さ
-
- ん?」
- フラナ
- 「どしたの? もとみー」
- 本宮
- 「いや……その……別に……え……と(ど、ど、どどうい
-
- う意味だ……)」
- 花澄
- 「あら、本宮君、汗だくよ」
- 佐古田
- 「じゃぃぃぃぃぃぃん(好きとは〜)」
- 本宮
- 「……好きって」
この一言が……
- 本宮
- 「好きって……二人とも……一体……」
一日本宮を悩ませたのであった。
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