かららん
- 直紀
- 「こんちは! あっついですねぇ」
- 紘一郎
- 「こ、こんにちは……(げっそり)」
- 観楠
- 「いらっしゃい、……凄い荷物だね、紘一郎君(^^; 買い
物の帰り?」
- 直紀
- 「そーですー、ウヴァまだあります? アイスミルクにし
よっとミ☆ そだ、こーいちろーは何にする?」
- 紘一郎
- 「ストレートで一気に飲みたい気分だ……」
- 直紀
- 「ふつーのストレートね、おっけー! 観楠さん、厨房借
りるねっ」
ぱたぱた厨房に入り、馴れた手つきで煎れ始める
- 観楠
- 「ああ、はいはい。しっかし……凄いね、これ」
- 紘一郎
- 「はぁぁぁぁーーーーーーっっ」
- 観楠
- 「ど……どうしたの。ため息なんかついて(^^;)」
どよよーんとした顔を上げ普段より低い声でうめく
- 紘一郎
- 「観楠さん、今日から三日間何があるか知ってますか?」
- 観楠
- 「今日から? (……何かあったっけ? ええと、祭日は再
来週だし商店街の連絡網にも特になにもなかったよーな)
いや、知らないけど?」
- 紘一郎
- 「バーゲンなんです(ぼそっと)」
- 観楠
- 「は?」
- 紘一郎
- 「今日から三日間、大手デパートがこぞってバーゲンを開
始するんですよ! しかも家には手の掛かるのがもう一人いるし……あああああ、考えるだけで頭が痛い(T_T)」
- 観楠
- 「こ、紘一郎君。落ち着いて(汗)」
かららん
- 瑞希
- 「こんにっちはー」
- フラナ
- 「わ、わぁ……前が見えないぃ(よたよた)」
- 本宮
- 「フラナ、荷物を落とすなよ。 (ぼそっと)後がこわい」
- 佐古田
- 「……(荷物がじゃまでギターに届かない)」
- 観楠
- 「いらっしゃ……み、瑞希さん。それは……(汗)」
- 瑞希
- 「今日からバーゲンなんです。ほらっ、これなんて『にー
きゅっぱ』なんですよおっ(嬉)」
- 直紀
- 「おまたせーってありゃ? 瑞希ねーさん。こんちはっ!
あーその袋、バーゲン行って来たんですねっ。なに買いました?」
グラスをカウンターに置き、ぱたぱた瑞希のほうへ寄ってくる。
- 瑞希
- 「ふふん。まずまずの戦績よっ! まずはこれ、限定15品
のうち三着しか販売されてない夏物スゥーーーーーツ!!」
- 直紀
- 「おおっ! さては開店前に並んでたクチですねっ! ア
イスブルーのスーツなら、あたしもゲットしましたよぉ(嬉)」
- 瑞希
- 「むぅ、アイスブルーかぁ。ちょっと狙ってたのよねーあ
れ。なかなかやるわね、直ちゃん!」
男性陣そっちのけで、きゃあきゃあ話し合う二人
- 観楠
- 「いやー女の子のああいう姿って、なんか可愛いねえ(にこ
にこ) そう思わない……って」
ふりむくと、じーっと対峙する紘一郎とフラナ達。それぞれ、まだそこにある荷物の山を見やり
- 本宮
- 「紘一郎さん……その荷物」
- 紘一郎
- 「いうな! もとみー。いやさ同士よ!!」
- 本宮
- 「紘一郎さん!!」
- 紘一郎
- 「もとみー!!」
がしっと熱く交わす手のひら。嗚呼、漢(おとこ) の友情!!(爆)
- フラナ
- 「よかったぁ、こんなことに時間を使うのって僕らだけじゃ
なかったんだぁ」
- 佐古田
- 「じゃかじゃーん!!(でも、明日もかり出されるー)」
- 観楠
- 「なんだかなぁ(^^;)」
- 琢磨呂
- 「……」
- 観楠
- 「どしたの、琢磨呂君」
- 琢磨呂
- 「フラナや紘一郎さんに助けられたな……」
- 観楠
- 「え?」
- 琢磨呂
- 「(ブーツの紐を締め始める)」
- 竜胆
- 「お久しぶり、店長さーん!」
- 琢磨呂
- 「(店長、ツケといてくれ!)」
とっさにカウンターの内側に転がり込んで勝手口から脱出する琢磨呂。
- 琢磨呂
- 「……ふぅ。やばかっ……」
そういえば今日からバーゲンだよね。と言う視線を投げ掛けつつ微笑む女性が約一名、通りで琢磨呂に向かって手を振っていた。
- 琢磨呂
- 「……受験生でしょうに……何てコメントは、バーゲンの
前にもろくも崩れさるんだな……」
- 麗衣子
- 「あ、先輩、日の丸のバーゲン行くの。一緒にきてくれる?」
数時間後
- 琢磨呂
- 「店長、さっきの紅茶代払いにきたぜ」
- 観楠
- 「どしたの、その荷物!」
- 琢磨呂
- 「これに捕まった」
- 麗衣子
- 「人を『これ』呼ばわりしないのっ!(耳をつねる)」
- 琢磨呂
- 「いででででででで!」
- 観楠
- (苦笑中)
こうして一日は過ぎてゆく。
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