エピソード615『ユニット結成! ゆずちゃん With スナ同』


目次


エピソード615『ユニット結成! ゆずちゃん With スナ同』

デートの後に…----------------夏の日、草原にて。

佐古田
「じゃじゃん」
譲羽
「ぢぃ」
デート中(?)の佐古田と譲羽。長く伸びた草の海の中で、走り回り、お互いの音色で語り合う。せわしなく蝉の鳴き声が響く…言葉無き会話を交わし合う。そして、遊び疲れ、草の陰で休む二人(?)

譲羽
「ぢぃ(あのね)」
佐古田
「じゃん(なに?ゆず)」
譲羽
「ぢぃ(お願いがあるの)」
佐古田
「じゃじゃん(どんなお願い?)」
譲羽
「ぢぃ(ゆずも仲間になりたい)」
佐古田
「びぃぃん(仲間?もう仲間なのに…)」
譲羽
「ぢぃっ(違うの、三人の仲間になりたい、ゆずも一緒に
演奏したい)」
佐古田
「びろろん(…そうだね、わかった)」
譲羽
「ぢぃ(約束してくれる)」
佐古田
「じゃぃぃん(ああ、ゆずの曲をみんなで作ろう)」
譲羽
「ぢぢぃっ(本当!嬉しい!)」
嬉しそうにはしゃぐ譲羽を膝に乗せ、微笑む佐古田。せわしない蝉の鳴き声がいつまでも草原に響いていた…

ユニット結成?!

そして、富良名宅にて…

本宮
「なるほど…な」
フラナ
「ゆずちゃんのための曲を作って、ゆずちゃんも一緒に
ライブをやろうってこと?」
佐古田
「じゃんじゃん(頼む!)」
譲羽
「ぢぃっ(お願い)」
本宮
「まあ、曲はなんとかするとして」
譲羽
「ぢぃっ(わーいっ)」
佐古田
「びびぃぃん(よかったね、ゆず)」
本宮
「別に曲作るのはかまわないけど…一緒にライブ
できるか?…どのパートやるんだ」
譲羽
「ぢぃ…(悩む)」
フラナ
「さあ…なんだろね」
本宮
「楽器何ができるかな…ゆずちゃんに」
フラナ
「やっぱ、ギター?」
譲羽
「ぢぃ…(必死に手を伸ばす)」
本宮
「サイズが…ちょっと」
フラナ
「ベースもこれじゃ同じだよね…キーボードは?ほら、
あるじゃん子供用のピアノ」
本宮
「俺は持ってないぞ…」
フラナ
「確か…昔、むかぁしに姉ちゃんが持ってたような…記憶が
かすかに…」
本宮
「(はぁ)しかし、持ってたのは瑞希さんだぞ」
フラナ
「(ふぅ)無事に残ってるわけないよね…」
本宮
「あと残るのは、ドラムか」
フラナ
「どうやって」
佐古田
「…」
その時、ただ黙っていた佐古田が無言で譲羽に差し出したのは…

本宮
「で…」
フラナ
「でんでん太鼓…」
そう、でんでん太鼓。

譲羽
「ぢぃ(でんでん)」
佐古田
「じゃんじゃん」
譲羽
「ぢぢぃ(ででんでんでん)」
佐古田
「じゃかじゃんじゃん」
譲羽
「ぢぃ(でんでんででん)ぢぃ(歓喜)」
佐古田
「じゃじゃじゃんじゃん(笑顔)」
譲羽
「ぢぃっ(ゆず、みんなの仲間)(ででんでん)」
佐古田
「じゃじゃん(ああ、みんな一緒、仲間)」
嬉しそうに佐古田のギターにあわせでんでん太鼓を打ち鳴らす譲羽。

本宮
「(汗)でんでん太鼓で…ドラムか」
フラナ
「(汗)でも、まぁ…あってるよ」
本宮
「本人が気に入ってるみたいだから…いいか(なんだか…不安だな)」
こうして、新ユニット『ゆずちゃんithスナ同』が結成された。甚だ先行き不安な取り合わせではあるが…まあ、どのみち苦労するのは本宮一人だ。

譲羽大威張り(笑)

そして、その日。ゆず、帰宅後の会話。後ろ手にでんでん太鼓を隠し、得意げに花澄のスカートの裾を引っ張る。

譲羽
「ぢいぢいぢいっ(かーすみ、花澄っ)」
花澄
「どうしたの?」
譲羽
『あのね、あのね、今度ゆずも一緒に演奏するのっ!(嬉々)』
花澄
「は?!」
譲羽
『佐古田のお兄ちゃんと、本宮のお兄ちゃんと、フラナのお兄ちゃんと』
花澄
「……?」
いまいち飲み込めない花澄である。

花澄
「演奏って……あの三人はギター弾けるんだろうけど……
ゆず、何弾けるの?」
譲羽
『これ!』
大得意で引っ張り出したのは、でんでん太鼓。

花澄
「これ?!」
譲羽
「ぢいっ(大威張り)」
花澄
「……(まあ、これならゆずも弾けるだろうけど……)ねえゆず、
これ、誰が考えてくれたの?」
譲羽
『佐古田のお兄ちゃん』
花澄の口元が笑いでほころびた。

花澄
「……よかったね、ゆず」
譲羽
「ぢいっ!(うん!)」
花澄
「ちゃんと弾けるようになったら、聞かせてね」
譲羽
「ぢい!(うん!)」

夜中の打合せ

その夜、富良名宅に泊り、打合せをしている三人。三人頭を突き合せ、楽譜を書いている。

本宮
「うーん、でんでん太鼓の音ををどう生かすか…」
佐古田
「じゃんじゃん(大丈夫、特訓するから)」
フラナ
「ソロの見せ場も欲しいよぉ」
本宮
「でんでん太鼓の見せ場か…」
佐古田
「じゃかじゃんじゃん(踊りも欲しいぞ)」
三人、いかにでんでん太鼓の音を生かせるかで、遅くまで論じ合っていた。

本宮
「しかし…でんでん太鼓、めちゃくちゃアレンジしづらいぞ」
もともと…バンドで使うものではないだけに、編成に苦心する本宮だった。秘密特訓開始-------------そして、翌日。草原の秘密特訓

譲羽
「ぢぃ(でででんででん)」
佐古田
「じゃじゃじゃんじゃじゃん」
ギターとでんでん太鼓とでリズムをとっている二人。

本宮
「あの調子なら、なんとかなりそうだな」
フラナ
「木霊だもん、音感はバツグンだよ」
本宮
「こっちも合わせてみるか」
フラナ
「うん!」
ギターを奏でる三人、でんでん太鼓でリズムをとる譲羽。草原に、さまざまな音色が響く…そして、いつしか…風にのって草の揺れる音、小石を打ち鳴らす音が加わってくる…

譲羽
「ぢぃ?」
まわりの音に気づいた譲羽、いつしか周りに無数の小人が集まり、音色にあわせてめいめい歌い、草を鳴らしている…そして、うっとおしく生えていた草が、まるで自分からよけているように、左右に別れていく…あたりが開け、草原に急造の特設ステージが出来上がっていく。

譲羽
「ぢぃ…(みんな…ありがとう)」
しかし、熱中していてまわりの変化にまったく気がつかない三人。

本宮
「フラナ、ちょっとここんとこペースが早いぞ」
フラナ
「うん、ねぇ佐古田ここも一回弾いて」
佐古田
「じゃんじゃかじゃん(こうか?)」
本宮
「…そうだな、ここらへんでゆずちゃんのソロ入れるか」
フラナ
「ソロの間、なんか…こうダンスとか欲しくない?」
本宮
「ダンス?…いるか踊れる人」
フラナ
「う〜ん、誰かいないかな」
譲羽
「ぢぃ(踊れる人?)」
首を傾げ、しばし考える譲羽。

譲羽
「ぢぃ(ぽむと手を叩く)」
どうやら思いあたるつてがあるらしいが…スカウター譲羽?!-------------------そのころの松蔭堂客間は小さい破片を飛ばさないように、閉め切られていた。蒸し風呂のような部屋で黙々と修復作業が行われている。

訪雪
「うぁっちい。えーと、ここがこの部分にくっついて」
タイチ
《ソコチガウヨ、坊ヤ》
シュイチ
《ケッコウ不器用ダネ》
訪雪
「ん?違うか。このパーツは…うん、ここだな」
タイチ
《ハズレ。ソレハ、しゅいちノウデダヨ》
シュイチ
《トコトン不器用ダネ、坊ヤ》
立体ジグソーパズルを目の前に悪戦苦闘する訪雪。からっとふすまが開いて

直紀
「ほーせつさん、作業進んでますかー?」
訪雪
「ああ、柳さん。大まかなところは完成といった所かな」
タイチ
《先ハ長イネ、坊ヤ》
シュイチ
《早ク治シテネ、坊ヤ》
直紀
「あ、大分できてますねー。お疲れさまっ!はい、麦茶どうぞ」
訪雪
「お、ありがとう」
麦茶をすすりつつ、一息入れてると、廊下から軽い足音とぽこんぽこんという音が混じって近づいてくる。開いているふすまからぴょこっとおかっぱの頭がのぞく。

譲羽
「ぢぃ(お二階のひと、いる?)」
訪雪
「いらっしゃい、ゆずちゃん」
直紀
「あ、ゆずちゃんだー。今日はでんでん太鼓持ってるのね、可愛いー」
譲羽
「ぢいぢぃっ(あ、大家さんに直紀さんだー)」
タイチ
《コノ間ノ、コダネ》
シュイチ
《コノ坊ヤガ治シテクレテイルカラ、モウチョットシタラ
マタ踊ロネ》
譲羽
『あのね、今度佐古田のお兄ちゃんと、フラナお兄ちゃんと、
本宮お兄ちゃんと、音楽会するのっ!ゆずこれ叩くの』
そう言って、太鼓をぽこぽこ叩く。

譲羽
『お二階のひとも一緒に遊ぼ』
タイチ
《楽シソウダネ》
シュイチ
《踊ロウ、踊ロウ》
太鼓に合わせて治りかけの腕をゆらゆら揺らす。

訪雪
「ああ、こら。まだ完全にくっついてないんだから…
(ぼり)ほうら言わんこっちゃない」
直紀
「なんだか楽しそうねー(笑)」
訪雪
「お、いいものを手に入れたね、ゆずさん。
で…ちょっと済まないんだが、仕事が一段落するまで、おとなしく
して待っててくれんか。太鼓叩いてそばで見てていいから」
譲羽
「ぢいぢいっ(違うの、ゆずお二階のひとに用があるの!)」
ぶんぶんと首を振る譲羽。

訪雪
「弱ったな。何か言いたいことがあるのは判るんだが…そうか」
茶の間との境の襖を開け放つと、涼しい空気が流れ込んでくる。膝の上の破片を払って立った訪雪は、店の電話を抱えて帰ってくる。

訪雪
「さて、これでよし、と。
ゆずさん、詳しいことを電話で話してごらん」
ぢぃ、と頷いた譲羽が、背中の袋から電話を出してボタンを押す。殆ど同時に、訪雪の膝の黒電話が鳴り出す。

訪雪
「はいはい」
譲羽
『あのね、ゆず、お二階のひとに用があるの』
訪雪
「お二階のひと?」
譲羽
『いま、そこで怪我してるひとたち』
訪雪
「ああ、タイチ達のことね。で、何」
譲羽
『ゆずね、佐古田のお兄ちゃんと、フラナお兄ちゃんと、本宮のお
「兄ちゃんと、音楽会するの』
訪雪
「で、こいつらには何を?」
譲羽
『踊ってほしいの』
訪雪
「ふうむ…じゃあ修理を急がんとなあ。音楽会はいつ」
譲羽
『もうすぐ』
受話器を置いて考え込む訪雪。

直紀
「ほーせつさん、ゆずちゃんと何お話ししてたんですか?」
訪雪
「うむ。実は」
聞いたばかりのことを直紀に伝える。

直紀
「わあ、ゆずちゃんすごいっ(ぎゅうっ)
ねえ、その音楽会、あたしも聴きに行っていい?」
譲羽
「ぢいっ(うんっ)!」
譲羽を抱いて飛び跳ねる直紀をちらと見て、訪雪は修復を再開する。

タイチ
《急イデネー》
訪雪
「ふむ…やっぱり素人仕事じゃ埒が開かんか」
手にした破片を置いて、再び受話器を手に取る。重たいダイヤルを回す音。

訪雪
「もしもし?ああ、儂儂。美術史の小松です。
申し訳ないが、埴輪の接合を大至急で頼まれてくれんか。
…え?いや、そういうすごいもんじゃなくて。…実は型抜きの民芸
品なんだが…いや、どうしても、いますぐに、って話でね。
べつに君を馬鹿にしとる訳じゃあないんだ。
…はあ、どうも済まんなあ、いきなり無理言って。
ブツはうちに置いてあるから、そっちが来てくれると有り難い。
じゃあ6時半に、近鉄吹利駅南口改札で(がちゃ)」
直紀
「どこに電話かけてたんですか?」
訪雪
「本職」
直紀
「ほんしょく?」
訪雪
「大学で同期だった考古学者だよ。この手の仕事はお手のものだ…
いますぐ来て、泊まりがけで仕事をしてくれるそうだから、明日の
昼頃には仕上がってるだろうよ」
譲羽
「ぢぃっ(やったぁっ)」
こうして、バックダンサーをゲットした、新人スカウター譲羽であった将来有望だ…最近、微妙な二人(笑)---------------------吹利学院高校、放課後。

本宮
「さて、日誌も書いたし。練習いくか」
他のやつらがサボってる中、一人掃除当番を終えて、草原の練習場に向かおうとする本宮。その背後から…

千影
「も・と・み・や君!」
長い銀髪の髪を揺らし、顔を覗き込んで来る千影。あまり女の子に免疫のない本宮、なぜか頬を赤らめてしまったりする。

本宮
「あ…無道さん、な、なに」
千影
「みんな最近さっさと帰っちゃうんだもん…私なんか避けられる
ようなことしたのかと思って…(グス)」
本宮
「そ、そんなことないよ!ちょ、ちょっと練習があったから…
ご、ごめん言ってなかったっけ?」
千影
「なんの練習?」
本宮
「このまえ花澄さんのとこのゆずちゃんとユニットを組んだんだ…
それで…その練習してるんだ」
千影
「ふ〜ん、そうだったんだ。その練習、今日もあるの?」
本宮
「う、うんこれから行こうと思ってたんだけど…」
千影
「じゃあ今日、見学しに行ってもいいかな?」
本宮
「いいと思うけど」
千影
「じゃ、すぐ行こ☆(にこ)」
返事を待たずにすばやく腕を組む千影

本宮
「な、む、無道さんなにを(真っ赤)」
千影
「ん?な〜に本宮君?はやく連れってって(クスクス)」
本宮
「あ、あの…この腕なんだけど…」
千影
「いいの!はやく行こ☆(にこ)」
本宮
「う、うん」
こうして押し切られた本宮。このあとフラナ、佐古田にからかわれたのはいうまでもない。

フラナ
「ふぅぅぅぅん、もとみーってばぁ(くす)」
本宮
「あのなぁっ!違うっ!誤解だ」
佐古田
「じゃ〜〜ん(どんな誤解〜)」
本宮
「お前なぁぁっ」
千影
「ねぇねぇ、騒いでないでさっ。どんな曲か早く聞かせてっ(にこっ)」
にっこりと笑顔で顔を覗き込まれてしまう本宮。思わず耳まで真っ赤になってしまう、純情な奴だ…

本宮
「あ、え、う…うん(そんな可愛い顔で笑わないでくれっ
こっこっ困るっ!)」
受難なのか、幸運なのか…この日一日こんな状態が続いたのであった。しかし、練習の時はきっちりとギターを弾いていたが。踊り手、復活!---------------翌日の午後。松蔭堂の客間の新聞紙の上に、つぎはぎだらけの埴輪が2体、鎮座している。その前に胡座をかいて作業を続けていた男が、素焼色に染まった掌をぱん、とひとつ叩いて伸びをする。

「さて、これでよし、と。
接着剤が固まるまで、絶対に触るなよ」
ビデオテープの棚に隠れて様子を見ていた譲羽が、ぢぃ、と声を立てる。

訪雪
「無理言って済まんかったな。手間賃の代わりと言っちゃ
ナンだが、今晩何か奢るよ」
「じゃあ中華か焼き肉。旨い店にしてくれよ。
しかし…この埴輪、ちょっと席を外す度に位置が変わって
るような気がするんだが」
訪雪
「そりゃきっと、何か妙なもんが憑いてるんだな(笑)」
タイチ
《違ウモンネ》
シュイチ
《自分デウゴクンダモンネ》
「まあいいさ。そっち関係は俺の守備範囲じゃない。
じゃ、俺は寝る。お前の四畳半、夕方まで借りるぞ」
その晩。

譲羽
『お二階のひと、怪我直ったの。
こうこがくしゃのひとが直してくれたの。
明日には、また踊れるって』
花澄
「それはよかった。また怪我しないように、気をつけて、
って言わなきゃね」
譲羽
『あとね、直紀さんと大家さん、見に来てくれるって』
花澄
「お客さん、増えたじゃない。練習頑張ってね」
木霊は元気よく頷いて、でんでん太鼓を鳴らしてみせた。

見ててもいい?

ダンサー二人が確定した後。その頃、草原で練習中のスナ同と譲羽、に見学者の千影。ギターをかき鳴らすフラナ、楽譜片手に色々と指示を出す本宮。リズムを合わせている佐古田、メロディに合わせてでんでん太鼓を景気よく打ち鳴らす譲羽。でんでん太鼓に合わせてゆらゆらと埴輪がうねるような踊りを踊る。草の間にまでは、大勢の小人が草を鳴らし、石を打ち鳴らしている。

千影
「(じーっ)」
そんな様子を、草むらに腰を下ろしてじっと見ている千影。

本宮
「フラナ、ここ一回合わせてみるか」
フラナ
「うん、こうかな」
佐古田
「じゃんじゃん(そう、その調子)」
譲羽
「ぢぃ(ゆずは?)」
本宮
「もう少し調整したら、ゆずちゃんも一緒にいっぺん通して
やるからね。その間、ダンスの二人と合わせててね」
譲羽
「ぢぃ!(うん!)」
タイチ
《踊ルヨ》
シュイチ
《ソレソレ》
佐古田
「じゃじゃんじゃんじゃん」
譲羽
「ででんでんでん」
でんでん太鼓を打ち鳴らす譲羽、それに合わせる佐古田、そして太鼓の音に合わせうねって踊る埴輪二体。シュールな光景である。

千影
「(じぃ〜)」
ただ黙って見ている千影に、本宮が遠慮がちに声をかける。

本宮
「無道さん…退屈…かな?」
千影
「ううん、そんなことないよ。見てて楽しいもん」
本宮
「そうかな…でも、悪いね。なんだかほったらかしにしちゃって」
千影
「平気だよ、ほんと見てて楽しいんだから」
本宮
「で、でも…」
千影
「それに、一生懸命練習してる時の本宮君の顔、すっごく
カッコイイから(くす)」
本宮
「(どきぃっ!)か…かかかかっかっこいいって(真っ赤)」
千影
「だって、ほんとだもん、ね?」
フラナ
「うん!もとみーカッコイイよぉ」
佐古田
「じゃじゃ〜ん(ひゅーひゅー)」
譲羽
「ぢぃぢぃっ!(かっこいい〜)」
いっせいにはやしたてる一同、譲羽は良く分かっていないみたいだが…一気にゆでだこのごとく真っ赤になる本宮。

本宮
「ここここここっこここら!ほっほほほら、続きやるぞ!」
フラナ
「どもってるよ、もとみー(くすくす)」
譲羽
「ぢぃ(本宮お兄ちゃん、耳真っ赤)」
佐古田
「じゃんじゃじゃん(これくらいにしておこう)」
千影
「どうしたのかな、本宮君?」
タイチ
《正直ナ子ダネ》
シュイチ
《素直ナコトハイイコトサ美徳ダヨ》
タイチ
《ソウダネ》
シュイチ
《デモ坊ヤハ真ッ赤ダネ》
タイチ
《マダ子供ナンダヨ、微妙ナ年頃ッテヤツサ》



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