エピソード0900『ハンバーガーの悪夢』


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エピソード0900『ハンバーガーの悪夢』

登場人物

八神敦(やつかみ・あつし)
スチャラカ錬金術師。
真面目に授業を受けないため試験前は常に修羅場である。

本編

八神
「だぁぁぁ、小信号等価回路ちゃぁなんじゃい!」

八神は試験に追い回されていた。明日はこの試験最後の山場である。
 もちろん彼がこつこつ勉強しているはずもなく彼の脳味噌はすでにオーバーヒートを通り越して味噌汁と化していた。

八神
「むっきぃぃぃぃぃぃぃぃ(暴走中)」
SE
プルルルルルッ、プルルルルルッ
八神
「きっ?」

PHSの音で我に返る八神。
 どうやら人外のものになるのは避けられたらしい。

八神
「もしもし?」
友人1
「八神か?」
八神
「そうだが? なんか用か?」
友人1
「はらへってる?」
八神
「まぁ……それなりには」
友人1
「ハンバーガー食わしてやっから駅前のマックに来い」
八神
「食わしてくれるんなら行くが……何でまた?」
友人1
「いいからいいから。じゃ、まってるぜ」

それだけを言い残し電話は切れた。
 怪訝に思いながらも八神は駅前のマックへと向かう。

友人2
「お、来た来た」
友人3
「まってたぞー」

大学の知り合いたちが9人、みんなどこか疲れた顔をしている。
 彼らの前にはハンバーガーの包み紙が積まれていた。

友人1
「まあ座れよ」

言われて座った八神の席には、山と積まれたハンバーガー。

八神
「(汗) ……これはいったい……」
友人1
「いやー、ハンバーガー百個頼んだら食べ切れなくってよ」
八神
「それで俺を呼んだのか」
友人1
「そうゆうこと」
八神
「それにしても、何でまた百個も頼んだ訳?」
友人2
「あれだ、あれ」

そういって指さした先には「7月20日(ハンバーガーの日)はハンバーガー2つで130円」と書かれていた

八神
「つまり……1つ分の金で2個買えるから百個頼んだと、そーゆーことか?」
友人2
「そーゆーこと」
八神
「お前ら……もしかして馬鹿?」
友人3
「そう言うな、俺らも後悔してんだから。だからお前を呼んだんだよ」
友人1
「ちなみにノルマは最低7個だから」
八神
「…………がんばります(汗)」

1時間後、八神の後からも何人かの応援が来たため百個のハンバーガーは、すべて平らげられた。
 ちなみに八神は9個食べたところでダウンした。

八神
「とーぶん、ハンバーガーは見たくもねーな(うっぷ)」

店を出てから八神は誰に言うともなくそう呟いた

教訓
安いからと言って頼みすぎ、食べ過ぎには注意しましょう

時系列

1998年7月20日

解説

八神の試験前に起こった出来事。
 なお2000年5月現在、ハンバーガーは平日65円である。が、リベンジに挑戦した者は未だいない。



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