エピソード1038『マリカの新人研修』


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エピソード1038『マリカの新人研修』

登場人物

布施美都(ふせ・みと)
過去の記憶、記録の無い娘。
ファミリーレストラン、マリカのバイトを始めた。
豊秋竜胆(とよあき・りんどう)
使命を忘れた転生戦士。
ファミリーレストラン、マリカで店長代理を任されている。

あいさつ

美都
「こんにちは」

美都のバイトのシフトは、15:00から。ランチの混雑がやみ、ディナーの準備までには時間があるこの時間帯で、だいたいの事を覚えるのだ。

竜胆
「いらっしゃい。美都ちゃん、挨拶は午後でも『おはようございます』ね」
美都
「あ、そうなんですかぁ……なんか、芸能人みたいですね(にこ)」
竜胆
「うーん……私も理由はよく分からないのよねぇ……私が入った時からそうだったし」
美都
「そうですか、じゃあ、改めて。おはようございます」
竜胆
「おはよう」

言ってから、顔を見合わせる。思わず笑いが吹き出してくる二人。

美都
「(くすくす)なんか変ですね」
竜胆
「そうだね〜( ̄▽ ̄)」

制服

竜胆
「んじゃ、これに着替えて」
美都
「はい。制服ですねっ。あ、リボンって括り付けてあるんですね」
竜胆
「引っ張ってほどける様じゃまずいからね〜」
美都
「えーと……身長からだと……このサイズか……」
竜胆
「更衣室はこっちだよ」
美都
「はい」

ごそごそ

竜胆
「どう? 美都ちゃん」
美都
「ちょっと胸がきつい……かな」

いわれて、視線を下ろしてしまう竜胆。
 特に不具合を感じた事はない。

竜胆
「……デザインした人に言ってください(ぷい)」
美都
「もう一つ上のサイズで、袖を詰めて使いますね……」
竜胆
「そうしてください(ぷいっ)」
美都
「あの……竜胆さん……どうしたんですか?」
竜胆
「……なんでもありません」
美都
「……あの……はい(しまった……なんか悪い事言っちゃったんだ……)」

竜胆への禁句を覚え、制服に着替えた美都であった。

呼び名

竜胆
「じゃあ、これでだいたいの仕事は終わり」
美都
「ありがとうございました。店長代理」
竜胆
「て、てんちょうだいり?」
美都
「あれ? ちがいましたっけ?」
竜胆
「ちがわないけど……」
美都
「あ、気に入らないですか? じゃあ……サブマネージャー」
竜胆
「うーん……役職で呼ばれるの、あまり好きじゃないなぁ……」
美都
「あ、そうなんですか。じゃあ……」
竜胆
「名前で良いよ、あたしも名前で呼ぶし」
美都
「わかりました。竜胆さん(にこ)」
竜胆
「うんうん( ̄▽ ̄)」

だいたいの業務は覚えた美都。まだまだ先は長いが、とりあえず仕事に入る。

美都
「いらっしゃいませ! お客様は何名様でしょうか?(にこっ)」
竜胆
「よしよし( ̄▽ ̄)」

後ろから見守る竜胆であった。

解説

ファミリーレストラン、マリカでバイトする事になった美都は、店長代理を任されている竜胆にマリカの業務を習う事に……。

時系列

1999年8月頃。「面接」の数日後。



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