- 布施美都(ふせ・みと)
- 過去の記憶、記録の無い娘。
- ファミリーレストラン、マリカのバイトを始めた。
- 豊秋竜胆(とよあき・りんどう)
- 使命を忘れた転生戦士。
- ファミリーレストラン、マリカで店長代理を任されている。
- 美都
- 「こんにちは」
美都のバイトのシフトは、15:00から。ランチの混雑がやみ、ディナーの準備までには時間があるこの時間帯で、だいたいの事を覚えるのだ。
- 竜胆
- 「いらっしゃい。美都ちゃん、挨拶は午後でも『おはようございます』ね」
- 美都
- 「あ、そうなんですかぁ……なんか、芸能人みたいですね(にこ)」
- 竜胆
- 「うーん……私も理由はよく分からないのよねぇ……私が入った時からそうだったし」
- 美都
- 「そうですか、じゃあ、改めて。おはようございます」
- 竜胆
- 「おはよう」
言ってから、顔を見合わせる。思わず笑いが吹き出してくる二人。
- 美都
- 「(くすくす)なんか変ですね」
- 竜胆
- 「そうだね〜( ̄▽ ̄)」
- 竜胆
- 「んじゃ、これに着替えて」
- 美都
- 「はい。制服ですねっ。あ、リボンって括り付けてあるんですね」
- 竜胆
- 「引っ張ってほどける様じゃまずいからね〜」
- 美都
- 「えーと……身長からだと……このサイズか……」
- 竜胆
- 「更衣室はこっちだよ」
- 美都
- 「はい」
ごそごそ
- 竜胆
- 「どう? 美都ちゃん」
- 美都
- 「ちょっと胸がきつい……かな」
いわれて、視線を下ろしてしまう竜胆。
特に不具合を感じた事はない。
- 竜胆
- 「……デザインした人に言ってください(ぷい)」
- 美都
- 「もう一つ上のサイズで、袖を詰めて使いますね……」
- 竜胆
- 「そうしてください(ぷいっ)」
- 美都
- 「あの……竜胆さん……どうしたんですか?」
- 竜胆
- 「……なんでもありません」
- 美都
- 「……あの……はい(しまった……なんか悪い事言っちゃったんだ……)」
竜胆への禁句を覚え、制服に着替えた美都であった。
- 竜胆
- 「じゃあ、これでだいたいの仕事は終わり」
- 美都
- 「ありがとうございました。店長代理」
- 竜胆
- 「て、てんちょうだいり?」
- 美都
- 「あれ? ちがいましたっけ?」
- 竜胆
- 「ちがわないけど……」
- 美都
- 「あ、気に入らないですか? じゃあ……サブマネージャー」
- 竜胆
- 「うーん……役職で呼ばれるの、あまり好きじゃないなぁ……」
- 美都
- 「あ、そうなんですか。じゃあ……」
- 竜胆
- 「名前で良いよ、あたしも名前で呼ぶし」
- 美都
- 「わかりました。竜胆さん(にこ)」
- 竜胆
- 「うんうん( ̄▽ ̄)」
だいたいの業務は覚えた美都。まだまだ先は長いが、とりあえず仕事に入る。
- 美都
- 「いらっしゃいませ! お客様は何名様でしょうか?(にこっ)」
- 竜胆
- 「よしよし( ̄▽ ̄)」
後ろから見守る竜胆であった。
ファミリーレストラン、マリカでバイトする事になった美都は、店長代理を任されている竜胆にマリカの業務を習う事に……。
1999年8月頃。「面接」の数日後。
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