エピソード1410『双子?』


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エピソード1410『双子?』

登場人物

水瀬璃慧(みなせ・あきえ)
吹利学校高等部に通う少し人見知りな少女。
内部生でもなければ、悠とは血のつながりも全くない。
白月悠(しらつき・はるか)
同じく吹利学校高等部に通う。
璃慧とはクラスメイト。幼なじみでもない。
雪丘望(ゆきおか・のぞむ)
悠と璃慧の親友
双子(三つ子?)扱いされないのはきっと身長差のおかげ(爆)
氷崎友穂(ひさき・ゆうほ)
吹利学校中等部の三年生。
悠の後輩、歌を歌うのが好きな、活発な少女。

久しぶりっ

いつものように、学校が終わり。
 璃慧と悠は校門をくぐり、道を歩いていた。

璃慧
「でね、昨日のIRCでさぁ……」
「うんうん」

と、いつものように話していると。

??
「先輩っ」

突然、誰かの声が投げかけられた。
 二人とも、声の主を探して振り向く。

??
「あ、やっぱり先輩だ」
「……? あ、友穂ちゃんっ」

主の顔を見て、悠の顔がほころんだ。
 中等部で合唱サークルに所属していた悠。その一年下にあたる、同じサークルの会員だった氷崎友穂が、そこにいた。

友穂
「お久しぶりですっ……変わってないですね」
「友穂ちゃんこそ、変わってないね(くすっ)」

再会を喜ぶ二人。中等部と高等部は隣なのに、なぜか顔を見かけることも少なかったのだ。
 ましてや、こうして話す機会など……

璃慧
(ちーさな声)「ほえ?」
「中学の後輩、だよ」

璃慧を認めたらしい友穂が、いぶかしげに眉をひそめ……
 次の瞬間。

友穂
「あ、この人が先輩の双子の姉妹なんですねっ」

沈黙。

璃慧&悠
「……へ?」

双子?

「え、えっと友穂ちゃん、それ、どういうこと?(汗)」
友穂
「どういうもなにも……違うんですか?」(びっくり)
璃慧
「……違うにきまってるじゃん(汗)」

悠はただただ驚き。璃慧はがっくりと肩を落とし。
 当の友穂はといえば、自分の発言が及ぼした影響に慌てていた。

友穂
「え、だって、クラスの子みんな言ってますよ?」
璃慧
「なんて?(汗)」
友穂
「んー、『いつも一緒に帰ってるあの人たちって、絶対に双子だよねー』って……」

一緒に帰ってれば双子なのだろうか。

友穂
「髪型とかもなんとなく似てるし、……それに、服装とか、雰囲気とか……」
璃慧
「……そうかあ?(汗)」

髪の色は漆黒と栗色。長さも、腰までと肩先まで。
 服装は……色調は似ているかもしれないが、スカートの裾の長さは全く違う。
 雰囲気はといえば……知りようがないが。

「……そういえば、この前も別の子に似たようなこと言われたかも……(とーいめ)」
璃慧
「趣味とか、性格とか、違うのにねぇ……」
友穂
「そうだったんですか……すっかりそう思いこんでました」

すっかり恥じ入った様子の友穂に、璃慧はにこりと笑いかけた。

璃慧
「ちなみに、あたしは水瀬璃慧。こいつのクラスメート」
友穂
「あ、吹利学校中等部の氷崎友穂です」

そんな璃慧に、友穂も微笑み返した。

似てる?

次の日、教室にて。

璃慧
「ねーねー望く〜ん」
「きゅ?」
璃慧
「あたしとこいつって、似てる?(汗)」
「ほえ?」

唐突にそう言われ、望は璃慧と悠を見比べる。

「いや、僕はもうずっと一緒にいるし、わかるけどさぁ」
璃慧
「やっぱそだよねえ」
「でも……」
璃慧
「?」
「教室の隅っこから後姿とか見ると、確かに似てる……」
「……本当?(汗)」

望の科白に、今度こそ絶句する璃慧。

「ほえ? どしたの?」
「んーとねえ……」

昨日あったことを手短に話す悠。
 望も、微妙な苦笑を浮かべた。

璃慧
「あーでも、そういえば、クラスメートにも『お前、絶対小学校からこの学校だろ』って言われたしなー」
「え?」
璃慧
「すっかりとけこんでるから、外から入ったって思われなかったみたいだねえ(とーいめ)」
「(苦笑)」

チャイムが鳴って。近づいてくる教師の足音が廊下に響く。

(そういえば、先生にまで『幼なじみか?』って言われたんだっけ)

一時間目の英語の教師の顔を思い出し。
 悠はくすりと笑った。

時系列

2000年3月、進級・卒業の時期。

解説

朱に交われば赤くなる、というように。
 一緒に居ると、姿形や性格まで、同じように見えてくるのでしょうか?
 
 璃慧と悠のちょっとした日常です。



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