エピソード3『生活レベルの違いとは』


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エピソード3『生活レベルの違いとは』


清水鏡介の家

 ふとしたきっかけで、清水鏡介の家で夕ご飯を食べることになった間柴く
んの一駒「生活レベルの違いとは」

 ガチャ(二人、中に入る)

 間柴		:「いやー、広いですねー」
 清水		:「あ、土足であがるのは勘弁してくれ」
 間柴		:「は? なんのことです?」

 ガラ(意にも解せず、一番奥の窓を開ける)

 間柴		:「……」
 清水		:「どうかしたか?」
 間柴		:「えっ、いやぁ、ここ玄関しかないんですか?」
 清水		:「今、君の居る6畳が居住空間だ!」



夕食中、下宿のことについて話す二人

「彼に悪気はなく、理解の範疇を越えていただけである」

 清水		:「ここは文化住宅で……」
 間柴		:「はあ。(言葉の意味が分かっていない)」
 清水		:「……風呂もついてないけれど……」
 間柴		:「はあ。(状況が理解できない)」
 清水		:「……ここはその分、防音性だけはいいんだよ」
 間柴		:「はああ、うちと同じですね。(やっと、理解できる事実
		:に安心している)」
 清水		:「それでも、家賃4万って高いよなー」
 間柴		:「家賃も同じくらいですね」
 清水		:「へえー? いくらなん?」
 間柴		:「40万位だったと思いますよ」
 清水		:「一桁ちがうぞ!」
 間柴		:「いやぁー、そんなものなんですか?」

 清水		:「なんか、ばかにしてないか?」
 間柴		:「そんなことはありませんよ。 実際、僕も一人暮らしで
		:しょう、今の2LDKのマンションなんて洋服ダンスが4つに
		:オーディオ機器でしょう、それにダブルベットとか置いて
		:ますけど一人じゃ寂しいものですよ」
 清水		:「……(そうだろうよ)」
 間柴		:「合衆国にいた頃の家は、確か1万4千坪ぐらいの敷地だっ
		:たそうですけどね」
 清水		:「……(そっ、そんなの、もう家じゃねぇ)」
 間柴		:「何か?」
 清水		:「いや、世の中の人ってどんな暮らししてるのかなって思っ
		:てね」
 間柴		:「僕が合衆国にいたころの家庭教師がよく言ってましよ、
		:世の中って広いのよって」
 清水		:「おまえ、それでかたずける気か!」



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