エピソード4『転校生、今日も元気だ幽霊退治!!』


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エピソード4『転校生、今日も元気だ幽霊退治!!』


心の叫び

 夏休みの直前に迫り、期末試験もはや中ば……。

 清水		:「あぁ! 何で俺はこんな時期に転校してきたんだ!! 
		: だいたい、転校生にも同じ試験を受けさせるなんて詐欺
		:だぁー」

 (おやぁ、あそこで叫んでるのは転校生ではないか?)

 間柴		:「やぁ、転校生、何を騒いでいるです?」
 清水		:「おまえは確か……」
 間柴		:「そう、僕こそが宇宙の彼方からやってきた吸血魔人、ブ
		:ラドサイクソン伯爵です(笑)」
 清水		:「……。あぁ確か生徒会長の紹介であったな、間柴だっけ
		:か?」
 間柴		:「なんだ、覚えていたんですね。お人が悪い」
 清水		:「で、何のようだ?」
 間柴		:「いやぁ、ちょうど暇なもんで、一緒に遊びに行きません
		:か? 天気もいいことですし」
 清水		:「(しばし空を見上げる) もうすぐ雨が降るぞ」
 間柴		:「はぁ? 、こんなに天気がいいのに、わかるんですか?」
 清水		:「まあ、ね。でも、腹へったし、どっかいいところないか
		:な?」
 間柴		:「それなら、外にでなくてもいいところがありますよ。な
		:んと、500円でおなか一杯食べられるんですよ」
 清水		:「そりゃいいね。って、学食のこと?」
 間柴		:「いえいえ、そんな不粋なところじゃないですよ。まあ、
		:ついてきてください」


文芸部部室


 清水		:「君の部室に連れてきてどうするつもりだ?」
 間柴		:「ほら! 新・ら王から団平ちゃんの夜泣きそばまで、何
		:でもありますよ。お好きなものを食べてください」
 清水		:「なんで文芸部の部室にそんな物が! って冷蔵庫まであ
		:るー!」
 間柴		:「お望みならビールも出しますし、世界のタバコも揃って
		:ますよ。これはもう、入部届けに判を押すしかないですね!」
 清水		:「いや! そうじゃなくてー!」
 間柴		:「おや、お気に召しませんか。仕方がないですね、外のい
		:いところに案内しますよ」
 清水		:「じょ、常識が……(真っ白な)
 間柴		:「何しているんです? 原チャでいきますから、メット被っ
		:てくださいね。(マイペース)


間柴君の自宅

 間柴		:「あっ、ちょとまっててください。原チャリで行くと遠い
		:かもしれないので……」
 清水		:「(マンションを見上げながら) げっ、こんなマンション
		:に住んどるのか、あいつ。いや、家族で暮らしてるんなら
		:そんなことも……」
 (数分経過)

 清水		:「いったいなにをしとるんだ? あいつは、もう……」

 がぎゅーんー、(爆音と共に地下の駐車場から車が出てくる)。

 間柴		:「すいません、おまたせしまして。さぁ、乗ってください」
 清水		:「(何か大事なことを忘れてるような気がしながら)、お、
		:おぅ」
  (国道、空いているのをいいことに140kmで爆走中)

 清水		:「やぁ、やっぱ車体が低いとスピード感があるな」
 間柴		:「そうですか、まだ140ぐらいしかでてませんが……」
 清水		:「なぁんだ、まだ140……ぅ。(我に返って)、ちょと待て!
		: おまえは……」
 間柴		:「危ないですよ!(四輪ドリフトを決める)」
 清水		:「だぁっ、おなえは! よく免許がとれ……(しばし、考
		:慮中) ……たなって、免許って確か……」
 間柴		:「18歳からでしょう、日本では」
 清水		:「おまえって、確か……」
 間柴		:「16ですよ(平然)」
 清水		:「とっ、止めてくれ!!」
 間柴		:「えっ、ああそうですね。(ある店の前に車が止まる)」

 (人通りも少く、閑静な趣を見せる一帯、一軒の西洋風の館がある)

 男		:「いらっしゃいませ、お車を……」
 間柴		:「よろしく、(鍵を男に渡す)。さぁ、ここですよ、行きま
		:しょうか」



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