狭間から吹く風とともに:1997/12/23
狭間から吹く風とともにって?
本メールマガジンは、創作TRPG語り部の世界設定のひとつ、現代オカルト物 である http://kataribe.com/HA/ 狭間さまよえるもの達 に関して、編集済みエピソードとちょっとした新聞記事ふうのシナリオフッ ク、追加設定や前日の情報についてまとめてお伝えするというものです。 記述方式は setext 形式で、対応ツールを利用することでより読みやすく、 利用しやすくなります。 http://www.age.ne.jp/x/sf/SETEXT/ setextについて 編集は sfこと古谷俊一、連絡先は sf@x.age.ne.jp です。 発送には、インターネットの本屋さん『まぐまぐ http://www.mag2.com/ 』を 利用させていただいております。前回の発行部数は133部でした。 また、語り部通信倶楽部やサイバラ電劇ネットのような草の根BBSなどでも 配布されております。 登録・解除は http://kataribe.com/HA/maga/ 狭間から吹く風とともに の案内ページからお願いします。 > -【宣伝】----------------------------------------------------------- > 姉妹誌紹介 ものかきのひと、集えっ! > ** 文芸広報 ** http://www.age.ne.jp/x/sf/NOVEL/maga.html > 本メールマガジンは、情報の山の中に埋もれた創作文芸物を発掘し、読むこ > とを楽しみたい人々への指針となることを目的とする、オンライン創作文芸 > の宣伝告知サービスです。刊行ペースは週刊、毎週金曜日発行予定。 > --------------------------------------------------------------------
最近の狭間の展開
http://kataribe.com/ML/ 語り部メーリングリスト を中心に、狭間について先日にあった活動をお伝えするものです。 新着ページについては http://www.mahoroba.ne.jp/~furutani/kataribe/KATA_NEW.html 語り部関連ページ新着情報 もご利用くださいませ。 新型オンラインコミュニティシステムが完成したら、紹介には集約リンクな どもつく予定です。今回は21、22日のできごとです。
コード06『キャラからのエピソード作成』
http://kataribe.com/HA/06/ ・エピソード『クリスマス前』 「夜想」のタイトルの話では、サンタさんが来るようにと早く寝た譲羽を見 ながら、花澄は譲羽の成長を思う……。 ・CG『絵師・出雲大輔』 http://www.kt.rim.or.jp/~ikegami/ なおなみなみなみ の誕生日CG企画です。06最初のキャラクター、召喚絵師の出雲大輔のイラス トが公開されました。
コード14『霞ヶ池の影』
http://kataribe.com/HA/14/ ・エピソード『宴会はプレハブで』 「夜来」のタイトルで、子供達が寝静まってから、ひとり星空のもとに出る 野枝実は……。
夕刊風都:1997年12月23日号
公園に女性の腕 バラバラ殺人か?
23日午前6時半頃、吹利県霞郡霞村の新葛(にいかずら)公園にて、ジョギン グをしていた近所の大学生により、女性のものと思われる左腕が発見された。 今のところ女性の身元は確認されていない。 現場には血で書かれた文様が残されていたことから、警察では猟奇趣味を持 つ人間の犯行とみて捜査を行っている。
利用法
冬至の祭儀と考えています。人身御供は古くから世界的に冬至祭で行われて おりまして、基本的には古い太陽の死と新たなる太陽の誕生を祭り、新たなる 太陽に力を補助するために生命(人間を含む動物)を費やすというもののようで す。 霞ヶ池事件もほぼ一年、いまだ解決の糸口すら見えない状況で、古代の血の 祭儀を行い新たなる太陽の力をもって封じようという動きもあるのでしょう。
最新編集済みストーリー:狭間06エピソード621『間伐』
http://kataribe.com/HA/06/P/ 狭間06エピソード集 に追加された編集済みエピソードです。 今回の話は、 http://kataribe.com/HA/06/P/6/HAP06621.HTM にHTML化して編集公開してあります。
登場人物
一十(にのまえ・みつる) :吹利学校大学部農学部院生。風水師。 岩田教授 :十の担当教授 柳直紀(やぎ・なおき) :十と良い仲なOL 小滝ユラ(こたき・ゆら) :十を実験台にする植物療法師。 豊中雅孝(とよなか・まさたか) :十の友人。 平塚花澄(ひらつか・かすみ) :本屋の店員。周囲を春にする異能を持つ。 譲羽(ゆずりは) :人形に宿る木霊。
実習旅行
とある杉林の中。 岩田教授 :「だめだね、ここの杉は。手入れしてないからなぁ」 十 :「そうですね、風通しも悪いし……」 十の研究室の実習旅行、と言うことになっているが、ほかの人間は演習林の 手伝いに刈り出されている。この林にいるのは十と岩田教授のみ。 林に生えた杉はみな、病的に細く、うなだれるように頭を垂れているものも ある。無秩序に生えた枝は風に折れいじけてねじ曲がっている。 十 :「手入れさえすりゃいい林になったんでしょうね」 岩田教授 :「手入れをする人間がいなくなる、そのことを見抜けなかっ :た、私たちの責任さ。間伐、除伐をすることが前提なんだ。 :造林は。三十年かけて失敗か」 十 :「でも、林は林であるだけで役割があるでしょう」 岩田教授 :「金にならなければね、持ち主は困ってるよ」 と、十の足元で朽ちた杉の枝ががさりと鳴った。一匹のマムシだった。大き い。 岩田教授 :「主かな?」 十 :「いいえ、違います」 十はふっとマムシに息を吹きかける。とそれは枯れ枝に変わった。 岩田教授 :「幻?」 ざんと、林が鳴った。 十 :「嫌われてますね。林に」 岩田教授 :「無理もない」 かすかに、十はいじけた杉の怨唆の声を聞いた気がした。
帰投
数日後。 からからん。 直紀 :「あれ、一さん久しぶり! どこへって……」 途中で声が止まったのは、鼻を摘んでいるからだ。 十 :「あれ、そんなにひどい? 駅で歯は磨いたんだけどな」 ユラ :「その匂いでここにいるのは商売のじゃまよ、とっとと出 :ていきなさい」 十 :「……クリームパンを楽しみに帰ってきたのに」 花澄 :「あら、一さん登山ですか?」 十 :「ええ、ちょっと。大学の用事で。わぁ、押すな豊中」 からからん。 花澄 :「何かあったんですか?」 直紀 :「花澄さん臭いません」 ユラ :「熊みたいな臭いだったわね」 花澄 :「そうかしら?」 豊中 :「もう少しいて下さい。臭い消えるまで」 譲羽 :『花澄ぃ……』 花澄 :「どうしたの? ゆず」 譲羽 :『悲鳴が聞こえたの』 花澄 :「え?」 譲羽 :『あのおにいちゃんから、山の木の悲鳴が……』 松陰堂に向かう道、風の中に十は怨さの声をまた聞いた。木霊がついてきた らしい。舌打ちする。 十 :「しまったな、もしかしたら。ゆずちゃんこわがらせちまっ :たかも」
解説
登場人物の表をみながら追いかけていけば内容は把握できると思います。 狭間のエピソードは、すでに積み重ねられた設定と人物像をもとに書かれて いるため、単独で読もうとすると理解しづらいところがありますね。 > -【宣伝】----------------------------------------------------------- > 想像力、あまっていませんか? | 大好きな小説の登場人物といっしょに > | 活躍したい、自分の夢見る世界でみんな > もうひとつの世界への扉 | と楽みたい、そんなあなたに送りたい。 > 「語り部」が提供します |『ほんとうのRPG、試してみませんか?』 > 【語り部総本部】 http://kataribe.com/ 毎日追加更新 > --------------------------------------------------------------------