ここはあるお寺の境内。 中学生らしい四人の女の子が卓を囲んで、お勉強会を開いていた……。 京 :「ふわぁぁぁ。ぜんっぜんわかんなぁい」 梨子 :「京ちゃん。あたしたち、受験生よ? お勉強しなくちゃ」 京 :「そんな、梨子ちゃん。かたっ苦しいこと、言わずにさあ : ……」 梨子 :「あたしたち、第一志望に受かるにはあと8点、偏差値を : 上げないといけないのよ?」 京 :「……誰か、お勉強教えてくれる人がいれば良いのにぃ(T_T)」 梨子 :「いないから、こうしてお勉強してるんでしょ……(T_T)」 ひなげし :「……(エスカレーター式の学校なので受験がない)」 燃恵 :「……んなかったるいこといってないでぇ。受験なんての :は、もう運命が決まってるものだと思えばいいの。落ちる :娘は落ちるって、決まってんのよ。だから、今更あがいて :もしょーがないのっ(笑)。ねぇねぇ、そんなんどーでも良 :いけどサぁ、明日あふさかの祭、見にいかない?」 梨子 :「えっ? あたし達受験生なのよ?」 京 :「んっとねぇ〜〜、どーしよ?」 燃恵 :「行っちゃえ行っちゃえー! GOGO梨子!」 京 :「うーん……(いつまでも優柔不断)」 ひなげし :「……あやしも、行っちゃおーかしら?」 燃恵 :「ゲゲッ! あんた、いたの?」 ひなげし :「そ、そりゃないよ燃恵ちゃん、セ、セニョリータ……」 燃恵 :「コイツ何人だ一体?」 ひなげし :「ひどい…… ちょっと、 ウケを取ろうと思っただけなの :に……」 燃恵 :「どこでそんな言葉覚えて来たってェのよ、この口わぁ!」 京 :「も、燃恵ちゃん。そんなにつねったらきっと痛いと思う :わ……」 梨子 :「京ちゃん……見ればわかるわよ」 燃恵 :「いーこと? あんたは仮にも! 主人公なンよ? それ :を言うに事欠いてセニョリータぁ?」 ひなげし :「らあ(じゃあ)、マロモアレル(マドモアゼル)ならい :い?」 燃恵 :「(ぷっちーん)あんたは一から漫才を勉強し直す必要があ :るみたいね! 丁度いいわ、あふさかの祭で二丁目の若手 :がコントやるから、それを見る事! 嫌でも連れてくから :ね……」 ひなげし :「は、はいぃぃぃ」 梨子 :「行くんだったら、着替えて行きたいわね……」 燃恵 :「ようっし! 4時にまたここに集合!」 梨子 :「うん、行こう、ひなげしちゃん」 ひなげし :「(ほっぺたさすり)痛いの……」 京 :「うーん……決めた! 今日のところは遊びましょう! :って、みんな? あれ?」 イクス :「もう行っちゃったよ、京……」 京 :「ええっ! みんな、ひなげしちゃんまで……ひどいわ……」 イクス :「いいから行こう。浸ってないで、ほら」 京 :「(ずるずる)お、女の友情なんて……こんなものなの……」 イクス :「はいはい(ずるずる)」
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