- 朝霞沙希(あさか・さき)
- 前世では男性で、有希の前世とは恋人同士であった。
バンド活動で生活のための資金をかせいでいる。
- 朝霞有希(あさか・ゆき)
- 沙希の妹。奨学金をもらい大学に通っている。
前世では女性で、沙希の前世とは恋人同士であった。
- SE
- 「ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ」
- 有希
- 「んー、あと5分〜」
キングサイズの特大ベッドで寝ている有希
5分後……
- 有希
- 「あぅ、お姉ちゃんいないんだった」
いつも起こしてくれる姉が居ないのを思いだし、飛び起きる有希。
- 有希
- 「はわわわわ、急がなくっちゃ」
速攻で、着替え、食事、身だしなみを終了させる。
- 有希
- 「梅!行ってきまーす」
叫びながらドアを開けて家を飛び出る。
ちなみに梅というのは飼っている亡き父親が飼っていた犬で「紀州丸」という名前がちゃんとあるのだが有希はそれをこう呼ぶ。
- 有希
- 「って、あ、あれ?」
玄関先で犬とじゃれている女性が一人
- 沙希
- 「よ、有希、学校か?」
- 有希
- 「(・_・)」
- 沙希
- 「ん?」
- 有希
- 「(・_・)」
- 沙希
- 「おーい」
- 有希
- 「(・_・)」
- 沙希
- 「お、おい、なにぼーっとしてるんだ? 遅刻するぞ」
- 有希
- 「お、お姉ちゃん……い、いつニューヨークから帰ってきたの? 帰国はまだ先だって……」
- 沙希
- 「ああ、思ったより早くレコーディングが済んだから……おわっ」
- 有希
- 「お、おねぇちゃぁぁぁん(泣抱きつき)」
- 沙希
- 「おいおい、なにも泣くことないだろう(なでなで)」
- 有希
- 「だって……一人は寂しいもん」
- 沙希
- 「学校遅刻するよ」
- 有希
- 「お姉ちゃん帰ってきたなら、今日は休む!」
- 沙希
- 「だめ、ちゃんと行って来い。それにこれから私はこれからちょっと寝るから、相手もできないぞ」
- 有希
- 「うう〜、じゃキスしてくれたら行く」
- 沙希
- 「まったく、小さい子じゃないんだから(額にキス)」
- 有希
- 「や、ここにして(口を指さす)」
- 沙希
- 「だーめ。ほら、もう行った行った」
- 有希
- 「にゅぅ〜」
- 沙希
- 「ほら、遅刻するぞ?(顔をのぞき込む)」
- 有希
- 「えいっ(チュッ)」
- 沙希
- 「あ、こらっ」
- 有希
- 「えへへ〜、行って来まーす(走る)」
- 沙希
- 「もう、しょうがないな」
- 有希
- 「んふ」
- 友人1
- 「なんか今日はずっとこの調子だね」
- 友人2
- 「そうそう、なにを話しても上の空で、浮かれてるのよね」
- 有希
- 「だって、お姉ちゃんが帰ってきたんだもん」
- 友人1
- 「うそっ、沙希さん帰ってきたの?!」
- 友人2
- 「ああっ、沙希さまぁ(うっとり)」
- 有希
- 「オイオイ」
- 友人1
- 「だって、バンドで演奏しているときの沙希さんっていったら」
- 友人2
- 「そうそう、女の人とは思えないほど、めちゃくちゃかっこいいのよねぇ」
- 有希
- 「お姉ちゃんは私の物なんだから手を出さないでよね」
- 友人1
- 「うわ、爆弾発言(汗)」
- 友人2
- 「いいじゃない、今に始まったことではないんだし」
- 友人1
- 「そうよねぇ、有希のシスコンはかなり前からだもんねぇ」
- 有希
- 「だって、お姉ちゃんかっこよすぎたもん。」
- 友人1
- 「そうねぇ、その辺の男よりよっぽどかっこいいもんねぇ」
- 友人2
- 「ああ、それはいえてるわ」
- 有希
- 「っと、それじゃね」
- 友人1
- 「ふふふ、今度ゆっくり遊びに行かせてもらうわ」
- 友人2
- 「おなじく(ニヤリ)」
- 有希
- 「はいはい、わかりました」
- 有希
- 「ただいま〜」
- 沙希
- 「あ、お帰り」
- 有希
- 「あ、もう起きてるんだ」
- 沙希
- 「さっき起きたとこ、今シャワー浴びてたんだ」
- 有希
- 「ご飯は?」
- 沙希
- 「んー、なにも用意してないな(^^;」
- 有希
- 「それじゃ私が作るよ、材料はあるし」
- 沙希
- 「そっか、それじゃ私も手伝おう」
- 有希
- 「いいの、お姉ちゃんはゆっくりしてて」
- 沙希
- 「そ、そうか……」
しばらくして
- 沙希
- 「んー、やはり有希の作った飯は最高だな」
- 有希
- 「いやー、それほどでもぉ」
そして夜もおそくなり……
- 沙希
- 「沙希、もう遅いよ、そろそろ寝な」
- 有希
- 「えー、だってお姉ちゃんは?」
- 沙希
- 「私は、ちょっちまだ仕事」
- 有希
- 「ぶぅ」
- 沙希
- 「ほらほら、早く寝なさい」
- 有希
- 「はぁーい」
とんとんとん、と階段をあがってゆく有希
- 沙希
- 「やれやれ、有希の甘えん坊にも困ったもんだな(^^;」
ふぅ、とため息を一つ
- 沙希
- 「さて、片づけるか」
と、書斎の机に向かって、これからのスケジュールなどを片づけはじめる。
- 有希
- (すぴ〜)
- 沙希
- 「よいしょっと(ごそごそ)」
寝室にはキングサイズのベッドが一つ、すでに有希が寝ている。そこに潜り込む沙希。
- 沙希
- 「(くすっ)よく寝てる」
- 有希
- (すやすや〜)
しばらく愛おしげに、有希の寝顔を見つめる沙希。
- 沙希
- 「おやすみ、有希」
- 有希
- 「むにゅ……おねえちゃ……」
- 沙希
- 「(くす) あまえんぼう(額にキス)」
- SE
- 「ピピピ、ピピピ、ピピピ、ピピピ」
- 沙希
- 「んー、朝……か」
ベッドからのそりと上体をあげる沙希、傍らでは有希が寝息を立てている。
- 沙希
- 「おーい、有希ぃ。遅刻するぞー(ゆさゆさ)」
- 有希
- 「んー、あと5分〜」
- 沙希
- 「んー、ほれ(がばっ)」
- 有希
- 「寒いぃ〜」
掛け布団をはがされたようである
- 沙希
- 「私は、下でご飯の支度してくるから、早く着替えろよ〜」
- 有希
- 「はぁぁ〜い」
沙希は階下へ、有希は眠い目をこすりながら着替えをはじめた。
リューさんによる、沙希と有希のとある一日。日常編。
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