- 更雲優(さらくも・ゆう)
- 月影のウェイトレスで翔が作ったねこみみメイドアンドロイド。
- 更雲翔(さらくも・しょう)
- 優を作ったねこみみ狂いのマッドエンジニア。
- 優
- 「……(どうしよう……)」
朝食時。翔の食事の側にひかえている優。
彼女は、現在悩んでいた。
知りたい事があるのだ。しかし、それを作成者である翔に聞いて良いものかどうか悩んでいた。
この「知りたい」という感情。これまでは感じなかった。メイドとして作成された優は、欲求が普通の人間より希薄であったのだ。
- 翔
- 「うむ……んむ……今日も朝飯がうまいっ」
- 優
- 「……(おいしいって、喜んでくださってる……)」
- 翔
- 「ん? どうした? 優」
- 優
- 「あ、あの……」
- 翔
- 「何だ? なんでも聞きなさい」
- 優
- 「あの……マスター。男の人の喜ばせかたを教えてください」
- 翔
- 「……(あんぐり)」
二の句の告げられぬ翔。確かに誤解を招きかねない言葉。
そして、翔は見事に誤解した。
- 翔
- 「直人におしえてもらいなさい」
- 優
- 「はい。わかりました」
- 翔
- 「……ちょっと待て。あっさりうなずくなっ」
- 優
- 「なんですか?」
- 翔
- 「だめだっ。そんなことは許さん」
- 優
- 「?」
- 翔
- 「あんなことやあんなこと、あまつさえあんなことなんて……絶対に許さんぞ、直人」
- 優
- 「???」
翔、朝から妄想モード
- 優
- 「じゃぁ、マスターが教えてくださいますか?」
- 翔
- 「(がふっ) 優はそんなこと知らなくていいのっ」
- 優
- (……あとで珠希さんにお聞きしましょうか)
- 翔
- (直人のヤツ……とうとう……手を出したか……)
翔の中に殺意とも取れる複雑な感情が芽生えたのであった。
初めて夢を見た優は、知りたい事が出来た。
知りたい事を聞けるのは、マスターである翔のみ。
本人に自覚はないが、重大発言である。
連絡先 / ディレクトリルートに戻る / TRPGと創作のTRPGと創作“語り部”総本部