語り部IRCログ #HA21 2010-06-28

霞ヶ池の闇

過去ログを示すのにはHTML版の語り部IRCログ #HA21 2010-06-28をご活用くださいませ。

2010/06/28 00:00:02
00:03:38 ! Suo (EOF From client)
00:42:42 arca_furo -> arca
2010/06/28 01:00:00
01:17:11 ! gombeLOG ("Leaving..")
01:43:48 MOTOI -> MOTOsleep
01:48:16 + SAIRU(~SAIRU@x198178.ppp.asahi-net.or.jp) to #HA21
2010/06/28 02:00:00
[utako] #吹利県北部―――ある裏路地。
[utako] #夜の23時は周っている。
[utako] #もう風に飛ばされてしまったが隅の方に残る白い灰を見つめる一人の影。
[utako] #日中から日に当らない路地のせいか、太陽が落ちた今、真っ暗な闇に近い状態だった。
[utako] #その中、人影は高く、棒を持ち上げる。
[utako] #バスケットボール大の天体儀のようなものが先端についている杖。
[utako] ??:「人間一体に対して、こちらは7体か…」
[utako] #ふと考える。ただの人間だったはず。なにも身体には異常はないし、異形の力も持っていなかった。
[utako] ??:「………」
[utako] #音には出なかったが舌打ちをする。
[utako] ??:「………」
[utako] #視線が、見えない路地の先に向き、とんっと跳躍して、隣の建物の屋上に乗る。
[utako] SE:こつこつ――
[utako] #ハイヒールを履いた、やや早い足取りの足音が路地に響く。
[utako] ??:「――」
[utako] #屋上。月明かりに映る身をすっぽりと包む外套を被ったその人物の口元が笑う。
[utako] SE:こつこつ――
[utako] 女性:「ここ、痴漢とか出るって聞くし……早く通り抜けよう…」
[utako] #恐怖を紛らわすように女性は独り言を呟いた。
[utako] SE:こつこつ――
[utako] 女性:「この時間は…やっぱり怖いなぁ…」
[utako] #屋上。外套の人物が高く杖を持ち上げる。
[utako] ??:「――」
[utako] #何かをしゃべる。発音は空気が掠れる程度の大きさだった。
[utako] 女性:「―――……え……ぁ…」
[utako] #女性は意識が遠くなり、ぺしゃりと倒れる。
[utako] #少しして、静かな寝息を立て始めた。
[utako] #外套の人物が屋上から降りる。ふわりと浮いて、女性の脇に降り立った。
[utako] #鞄を漁り、身分証になりそうなものを見て、女性の顔を確認する。
[utako] ??:「……良いだろう」
[utako] #外套がふわりと舞い、女性を包む。
[utako] ??:「我は此処に到り。」
[utako] #呟くと、外套がすぅっと静かに消えた。
[utako] #女性も、全てが消えていた。
[utako] #この日、一人のOLが失踪した。会社から帰路につき、そのままいなくなったらしい。
[utako] #そんなニュースが昼の番組でお知らせする程度に流れた。
[utako] ----
[utako] ゾンビ事件のつづき?かな。
[arca] 陰謀
[utako] いんぼー
02:59:42 ! arca ("Leaving...")
2010/06/28 03:00:00
03:02:39 ! utako ("TakIRC")
03:04:45 ! MOTOsleep ("だから僕たちみんな、野球場へ行こう")
2010/06/28 04:00:00
2010/06/28 05:00:00
2010/06/28 06:00:00
06:32:49 ! kurov ("Leaving...")
2010/06/28 07:00:00
2010/06/28 08:00:00
2010/06/28 09:00:00
09:00:01 ! kataribe ("auto down")
09:01:39 + kataribe(~kataribe@sv1.trpg.net) to #HA21
2010/06/28 10:00:00
2010/06/28 10:00:01
10:00:35 + kata_cre(~kata@ns.cre.ne.jp) to #HA21
2010/06/28 11:00:00
2010/06/28 12:00:00
2010/06/28 13:00:00
13:32:20 + H_Aoi(~chocoa@p23181-adsao01daikai-acca.hyogo.ocn.ne.jp) to #HA21
2010/06/28 14:00:00
14:07:28 ! H_Aoi ("精進精進")
2010/06/28 15:00:00
2010/06/28 16:00:00
2010/06/28 17:00:00
2010/06/28 18:00:00
18:13:11 + kurov(~kurov@p1128-ipbf5003marunouchi.tokyo.ocn.ne.jp) to #HA21
2010/06/28 19:00:00
19:04:23 + arca(~arca@softbank219175154014.bbtec.net) to #HA21
19:54:55 + utako(~utako@KD113151167092.ppp-bb.dion.ne.jp) to #HA21
2010/06/28 20:00:00
2010/06/28 21:00:00
21:03:00 + Ruki_(~Ruki@202.211.150.220.ap.yournet.ne.jp) to #HA21
21:09:53 ! Toyolina ("")
21:13:28 + Toyolina(~Toyolina@7c29320c.i-revonet.jp) to #HA21
21:24:40 + fukaNote(~fukanju@FL1-119-242-248-227.oky.mesh.ad.jp) to #HA21
21:26:11 + eupho(~eupho@ntakta006229.akta.nt.adsl.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA21
[utako] #吹利県北部、甘座村付近―――AM10:00。
[utako] #額に汗を浮かべながら、だらだらと歩いている女が一人。
[utako] 炬夏:「駄目だ…重い……暑いだるい最近の若者的な感じに歩くの無理。」
[utako] #パンパンに膨らんだリュックサックを地面において、顎に伝った汗を手の甲で拭った。
[utako] #場所は廃工場のようで当たりに人の姿は見えない。コンクリートの間から伸びている雑草が放置されている年月を想像させる。
[utako] 炬夏:「はぁ……あぁ…どこかで着替えないと……」
21:50:14 + Suo(~username@ppxb175.enth.cli.wbs.ne.jp) to #HA21
[utako] #日陰に移動しながら、服についた黒い染みに気づいた。
[utako] 炬夏:「うふ……」
[utako] #搾り出すように笑って、前髪を掻き上げる。
[utako] #リュックサックに視線を落として、口の端がにまりと釣り上がった。
[utako] ??:「……えげつない。」
[utako] #虚空から声だけが響く。
[utako] 炬夏:「えげつなかった?」
[utako] #その辺りにいるだろう透明妖怪に声を投げて、リュックサックを日陰において、来た道を少しだけ戻る。
[utako] #地面に開いた四角の穴。穴の壁には梯子がついており、下水道のようではない構造物に繋がっているようだった。
[utako] ??:「………」
[utako] #透明妖怪は女が何をしようとしているのか見当がつき、やや睨むような視線を女に向ける。透明故か、そんな視線に女は気づかない。
[utako] ??:「もう良いだろう。」
[utako] #静止するように声を出した。
[utako] 穴の中:「うわっ…」
2010/06/28 22:00:00
[utako] #大分下のほうから声がする。何かに驚いたような声だった。
[utako] 炬夏:「追いかけてこなきゃ良いのにね…だけど、あいつら追いかけてくるよね?」
[utako] ??:「……追いかけてくるだろうな。」
[utako] 炬夏:「ひとつむすべやふたつはいらぬ」
[utako] #歌うように女は呟いた。
22:03:26 + gombeLOG(~username@ntkyto045085.kyto.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA21
[utako] #穴を覗き込みながら、掌を底へと向ける。
[utako] 炬夏:「一紋解放―――」
[utako] #暗く重く冷たく、空気を歪ませるような波動を持って何かが穴に落ちていった。
[utako] ??:「………っ」
[utako] #透明妖怪がうめくような声を出す。邪な気配――先程から何度か女が放つ、邪悪な波動。近くに居て、やや気分が悪くなるような気がした。
[utako] 炬夏:「離れてなよ。あんたも中てられるかもしれないしさ。」
[utako] #女が穴から離れる。もう作業は終わったらしい。
[utako] #少し間を置き、辺りに溜まっていた邪気が霧散して消えていく。
[utako] 穴の中:「…ぁ、ぁ――――」
[utako] #穴の中から、漏れるような声が聞こえた様な気がした。
[utako] #突如、穴の中から幾人かの悲鳴が轟く―――
[utako] #男の悲鳴のようだが、金切り声のようで性別がよくわからない。
[utako] #悲鳴の途中、奈落の底で続けて鈍く物が落下した音がする。
[utako] #梯子を上ろうとした者が落下したようだった。
[utako] ??:「……えげつない。」
[utako] #また、同じ言葉を呟いた。
[utako] 炬夏:「えげつなかった?」
[utako] #また、同じように返事をした。
[utako] #女の視線が地面を向く。見えない奈落を見るように。
[utako] 炬夏:「うん……今のは誰かに聞かれたかもしれないから、さっさと立ち去らないとなぁ…」
[utako] #適当な廃材をかき集めて穴を塞ぐとリュックサックの元へと戻った。
[utako] ??:「……やり過ぎじゃないのか?」
[utako] 炬夏:「やり過ぎでしょ。」
[utako] #リュックサックを持ち上げ歩き出す。
[utako] 炬夏:「気が晴れない、のは………多分、呪波がそこらへんに溜まってるせいだよね。此処を離れようよ。」
[utako] ??:「………」
[utako] #透明妖怪は無言で炬夏の後ろをついていく。
[utako] 炬夏:「カツ丼、食べたくなってきた――」
[utako] #炬夏は出来事を忘れようとするように、透明妖怪に向かってしゃべり続ける。
[utako] ----
[utako] ヨーグルトにストロー差して、「はいこうじょー」ってやったよね
[arca] なにそれ
[utako] え。あれ。
2010/06/28 23:00:00
23:05:28 + MOTOI(~MOTOI@219-117-185-245.cnc.jp) to #HA21
23:13:54 ! arca ("Leaving...")
23:42:38 ! eupho ("でわー")
23:51:01 ! Suo (EOF From client)
2010/06/29 00:00:01 end