PW01SG:『遺物』に関するガイドライン:2.『遺物』の作り方

創作とTRPGで架空世界を遊ぶ語り部での企画、PW01の登場入門・案内のデータです。

『遺物』に関するガイドライン:2.『遺物』の作り方 基本情報

タイプ名
『遺物』に関するガイドライン
名前
2.『遺物』の作り方
担当者
桜井@猫丸屋
登録更新日
2006-07-06

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入門・案内シート

遺物に関するガイドライン:2.遺物の作り方

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1). 『遺物』の管理シート

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 まず下記URLから、遺物の管理シートを手元に持って来る。

  http://www.trpg.net/ML/kataribe-ml/27100/27156.html

 メーリングリストへの投稿であるため、上下に不要なコメントが入っている

が、必要な箇所のみをカット&ペーストで手元のテキストエディタにコピー

すること。



 このとき、管理シートの右上の“管理者”の欄に自分のNickかハンドル(も

しくは両方)を記入する。



 以下、このシートを埋める形で遺物を作っていく。(但し上から順に埋めて

いくわけではないので注意)



2). 思いとゴミの組み合わせを決める

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 前章(1.『遺物』とは何か?)でも述べた通り『遺物』は「我々の世界から

流れ着いたゴミ(異物)が、真珠世界の同化作用により魔力でくるみこまれたも

の」である。

 このとき『遺物』は人の思いを巻き込む。



 そのため『遺物』を作成する際には、まず“ゴミ”と“思い”の組み合わせ

を考えることが始める。このとき、ストレートな組み合わせをすると特徴や

付与技能などデータ部分を思いつき易く、逆にギャップのある組み合わせを

するとファンタジーっぽい味のある『遺物』が作れる。

 具体例は以下の通り。



 ○ ストレートな組み合わせの例

  ・「旅の安全を願う」思いと「観光ガイド」

  ・「自由を求める」思いと「ラジコン飛行機」

 ○ ギャップのある組み合わせの例

  ・「激怒する」思いと「百科事典」

  ・「慈しむ」思いと「拳銃」



 組み合わせが決まったら、遺物管理シートの“☆もの”の欄と“☆思い”の

欄にそれぞれ記入する。



3). 外観を決める

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 思いとゴミの組み合わせが決まったら、外観を決める。

 半分くらいはフレーバー的な要素だが、遺物の特徴を決める時に必要な情報

である。あまり凝った説明は必要ないが最低限のことは決めておくこと。

 例えば大きさ,重さ,色や保存状態(新品同様〜ボロボロ),材質などは欲し

い情報である。



 具体例は下記の通り。



 ○ 旅の安全を願う観光ガイド

  ・使い古してボロボロ

  ・マーカーでしっかりチェックがいれてある

 ○ 自由を求めるラジコン飛行機

  ・古びた色だが、手入れはしっかりされている

  ・白地の胴体と翼に赤青のラインが入っている

 ○ 激怒する百科事典

  ・凶器に使えるほど頑丈な装丁

  ・胸に抱くくらい重くて大きい

 ○ 慈しむ拳銃

  ・黒光りするリボルバー拳銃

  ・使い込んで瑕だらけ

 

 外観が決まったら、“☆大きさ”,“☆重さ”の欄にそれぞれ大きさと重さ

を,“☆外観”の欄に外観の描写を書き込む。

 “☆外観”の記入は箇条書きが望ましい。(書き出しやすく、他の人にも分

かりやすいため)

 なお、大きすぎる『遺物』は持ち運びに難しく、融合もできないので祭器に

するしかない。留意すること。



4). 『遺物』の特徴を決める

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 『遺物』の特徴を決める。

 特徴を決めるときの制限は以下の通り。



 ・遺物時特徴,融合時特徴,一族的特徴の三つを決める

  (それぞれの説明は後述)

 ・値の範囲は1〜3

 ・融合時特徴と一族的特徴は、肉体的特徴と精神的特徴を決める

  (肉体的特徴は“もの”の外観,精神的特徴は“思い”をベースに決める)



 遺物時特徴,融合時特徴,一族的特徴それぞれの内容と、ガイドラインは

下記の通り。



 a.遺物時特徴

   『遺物』が、アイテムの状態の時の特徴を記入する。

   主に外観や大きさ,重さなどに関するものを2〜3個程度記入しておく

   と良い。

 b.融合時特徴

   PCが『遺物』を融合した時、PCに付与される特徴。

   肉体的特徴と、精神的特徴にそれぞれ1〜3個ずつ用意する。

   肉体的特徴は外観(もの)を参考に,精神的特徴は思いを参考にイメージ

  を広げていくと設定しやすい。(もちろん“もの”を参考に精神的特徴を

  決めても構わないし、“思い”を参考に肉体的特徴を決めても構わない,

  但し、その場合には1〜2くらいにしておいた方が良い)

   強力な遺物ほど、マイナス,プラス両方の特徴を揃えておいた方が望ま

  しいが、特に強制はされない。

 c.一族的特徴

   その『遺物』を一族の祭器にしたときに、一族に追加される特徴。

   やはり肉体的特徴と精神的特徴にそれぞれ1〜3個ずつ用意する。

   融合時特徴をマイナーダウンするような感覚で決めていくと時間を掛け

  ずに決められる。(基本的に1〜2くらい,一族を特徴づける強い特徴は

  3にすると良い)



 融合時特徴,一族的特徴の設定は少し考え込んでしまうかもしれない。

 発想の基本は“ある道具やものを擬人化したらどうなるか?”である。(あ

る年代の人たちにはキン肉マン,ビックリマンなどを思い出してもらえると

イメージし易いかもしれない) 



 具体例は以下の通り。



 ○ 激怒する百科事典

  遺物時特徴:装丁が頑丈:3  胸に抱えるほど大きく思い:2

        赤い表紙:1

  融合時特徴:頑丈で重い体:3  角張ったシルエット:3

        火には弱い:2

        怒りっぽい:3  知識に貪欲:3

  一族的特徴:頑丈で重い体:2  角張ったシルエット:2

        火には弱い:1  長寿:2

        怒りっぽい:3  知識に貪欲:3



 遺物時特徴,融合時特徴,一族的特徴が決まったらそれぞれ特徴の欄に書き

込む。

 



5). 『遺物』の付与技能を決める

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 『遺物』の付与技能を決める。

 付与技能を決める際の制限は以下の通り。



 ・最大技能値は15

 ・『遺物』ひとつに対する付与技能の数に制限はない

  (しかし1〜2,最大多くても3個に留めておいた方が良い)

 ・魔法的な効果を持っている

  (逆に『遺物』と後述の魔法(呪具)以外に超常的な効果をもつ技能を設定

  することはできない)

 ・付与技能の効果は『遺物』の元になった“もの”の機能をベースにする



 付与技能の内容は“もの”の持つ機能から発想を広げていく。

 発想を広げていく時には“狭間のファンタジー性”(語り部のサプリメント

の一つで、現代日本の日常生活を舞台にした伝奇的オカルト世界設定のための

案内記事)に挙げられてる発想法が助けになる。



 無理に個性的であったり独創的な付与技能を思いつこうとすると悩みこんで

時間が掛かってしまいがちである。そんなときは以下の3つのポイントだけを

押さえて考えてみると簡単・短時間に作ることができる。



1.“もの”が持つ機能や役割を増幅・拡大してみる

2.“もの”がファンタジー世界(機械文明のない中世ヨーロッパと同程度の

  技術レベルの世界)にふさわしくないものならば、言葉をアレンジする

  (言葉を“それっぽく”言い換えて見る,厳密に中世ヨーロッパの文化や

  技術レベルを考証する必要はない)

3.具体的に何ができるか分かり易い技能名にする(短文で表現するくらいで

  構わない)



 具体的な例は以下の通り。



 ○ 激怒する百科事典

  付与技能:無限に湧き出す知識:15

  ※ 百科事典的に、どんな事柄も知っている技能。

  ※ 個人情報や秘密の事柄など本来は百科事典に載らないような事柄も

  ※ 知っていて構わない。



 技能が決まったら技能の“付与技能:”の欄に書き込む。



 参考資料:

  狭間のファンタジー性 http://kataribe.com/HA/Fantasy.html





6). 魔法(呪具)を決める

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 『遺物』を祭器として祀った場合に作られる魔法(呪具)を決める。

 魔法(呪具)の設定の制限は以下の通り。



 ・最大技能値は13 (魔法(呪具)の効果は『遺物』を直接使うときよりも

  弱いのである)

 ・『遺物』の付与技能一つに対して魔法(呪具)は一つずつ

 ・魔法(呪具)の効果は『遺物』の付与技能の効果をマイナーダウンさせた

  ものになる

 ・魔法(呪具)の見た目は『遺物』の外観を真似たものになる

  (サイズが小さくなっていたり材質が異なっていたりするのは構わない)



 付与技能さえ決まってしまえば、魔法(呪具)を決めるのは難しくない。

 呪具の効果はごくごく単純に祭器の付与技能の効果をマイナーダウンするだ

け,外観は祭器の姿を真似ればよい。

 魔法(呪具)の効果で、悩むようであれば付与技能の効果はそのまま,技能値

のみを13に設定するだけでも良い。

 また魔法(呪具)の見た目は“『遺物』の外観を真似たもの”になるが、これ

も悩むようであれば『遺物』の外観そのままでも構わない。もちろん“それっ

ぽい”アレンジを効かせた方が雰囲気はでる。

 

 具体例は以下の通り。



○ 激怒する百科事典の魔法(呪具)

 赤表紙の堅い本:13

 ※ 百科事典的に、どんな事柄も知ることができる。

 ※ 個人情報や秘密の事柄など、百科事典には載らないような情報は知る

 ※ ことができない



 魔法(呪具)が決まったら、まず“☆来歴”の下“☆魔法(呪具)”の欄に魔法

(呪具)の名前を書き込む。さらに“技能”の欄の下“魔法(呪具)”の欄に魔法

(呪具)の名前,レベル,効果の説明を書き込む。



7). 来歴を決める

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 その『遺物』の来歴(特に所有者がどんな風に移り変わってきたか)を書き込

む。必要最低限の情報は、今の所有者のみ。



 一族の祭器として作成した場合には、祭器として祀っている一族を,PCの

所有『遺物』として作成した場合には、そのPCの名前を書いておく。

 どちらでもなければ空欄で構わない。(或いは簡単な設定を書いておいても

構わない)



 しかし、セッションなどを通じて『遺物』が人から人に渡っていく過程を

(簡潔な箇条書きのレベルでも)書き留めて行くと、雰囲気が出て愛着も増す。



 来歴は“☆来歴”の欄に書き込む。また一族の祭器の場合には“☆一族”の

欄に祭器を祭る一族の名前を書き込む。





8). 『遺物』のタイプを決める

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 ここまで決めたデータをもとに『遺物』のタイプを決定する。

 タイプは、付与技能でどんなことができるか、の観点で次のどれかから選択

する。(語り部では、技能の解釈を広く取って判断することが多いため、判断

に迷い易いかもしれない,基本は主機能となる付与技能の、さらに主となる

使い方を元に決めると良い)



 ・武装型

  武器や防具など武装として使える『遺物』

 ・攻撃魔法型

  いわゆる一般的なRPGで言う攻撃魔法の他に、相手に対してマイナスの

  効果を及ぼす『遺物』全般。

 ・支援魔法型

  攻撃魔法型とは逆に、相手や自分に対してプラスの支援効果を及ぼすよう

  な『遺物』全般。

 ・特殊能力型

  道に迷わない,交渉事が上手くいく,危険を察知するなど戦闘以外で役に

  立つ『遺物』全般。

  但し、かなり多くの『遺物』がここに分類されることが予想されるので、

  便宜的に下記のサブカテゴリを用意する。(どうしてもサブカテゴリに分

  類できないものは、サブカテゴリを追加しML等でこのガイドラインに反映

  させること)

   a. 移動・機動

    移動力,機動力を支援する効果。翼や車輪など。

   b. 変化・加工

    物を変化させたり加工したりする効果。冷たいものを暖める,お湯を

    注ぐと元に戻るなど。

   c. 操作

    相手の精神や物理的な物,自然など操る効果。交渉が上手く行く,鍵

    を開ける,雨を降らせるなど。

   d. 知識・情報

    知識や情報をもたらす効果。あるものについて実は知っている,道に

    迷わない(=正しい道を知っている)など。

   e. 自律・遠隔操作

    本人から独立して動くタイプの『遺物』であることを示す。

    但し、この場合でも自らの意志を持って動くのではなく、ラジコンな

    どのように所有者の意志に従って動くだけである。

    誰も操らなくても動くマリオネットなど。



 具体例は下記の通り。



 ○ 激怒する百科事典

  遺物(特殊能力型:知識・情報)



 タイプが決まったら管理シート最上段の“遺物()”欄の括弧の中に、タイプ

を書き込む。

 特殊能力型の『遺物』は(特殊能力型:移動・機動)などのように書き込む

こと。



9). 『遺物』の名前を決める

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 遺物の名前を決める。

 遺物の名前は、元になった“もの”や“おもい”,付与技能などから決める

と良い。

 悩むようであれば“もの”と“おもい”の組み合わせでつけると良い。



 具体例は以下の通り。



 ○ 激怒する百科事典

  名前:激怒する百科事典



 名前が決まったら“☆名前”の欄に記入する。



10). 公開情報を決める

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 公開情報は、その『遺物』について、真珠世界でどのくらい知られているか

を示すものである。

 名前や外観,機能など、知名度に応じて書き込むこと。





11). メーリングリストに投稿する

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 こまでで遺物の管理シートは一通り埋まったはずである。

 内容を一通り見直して、気に入らない箇所や誤字・脱字,説明が足りない部

分などがないかをチェックすること。

(メーリングリストに流してからも修正は可能なので、あまり構えてチェック

しなくても構わない,ただざっと見直して気になる部分くらいはメーリングリ

ストに流す前に直してしまうこと)



 チェックして問題なければ、語り部のメーリングリストに遺物のデータを流

す。

 このときメールの件名は“[PW01D] 遺物(遺物のタイプ):『遺物』の名前”

とする。



 具体例

 ○ 激怒する百科事典

  [PW01D] 遺物(特殊能力型:知識・情報):激怒する百科事典



 これで『遺物』の情報は他の参加者にも知られることになる。

 所有者の決まっていない『遺物』であれば他の参加者が一族やPCを作成した

り、遺物迷宮や融合モンスターの作成に使ってセッションを組んでくれるかも

しれない。(もちろん自分でセッションを組んでも構わない)

 また所有者が決まった『遺物』でも他の参加者が自分で『遺物』を作成する

際の参考になるので、作成した『遺物』はできるだけメーリングリストに流し

て公知させること。


作品リンク

関連リンク


連絡先 / TRPGと創作の語り部総本部