#HA06-01 今年の過去ログ | 語り部IRC情報 | 2007-05-13 の他の公開チャンネル全リスト | #HA06-01
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現代オカルトファンタジー世界「狭間さまよえるもの達」のチャンネル分室。
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2007/05/13 00:00:00
[Hisasi] #もへもへと昨日のことを思い出しつつ
[Toyolina] #友人に名前がついた
[Hisasi] 高橋:「おねいさんとのデートのシミュレーションはどうなんだよ」
[Hisasi] 朱敏:「あ、えーと…………」
[Hisasi] #デートの前にコクって抱きしめちゃったというのは
[Hisasi] #流石に言いづらい気がした
[Hisasi] #そして手にぎって店まで歩いて、とか
[Hisasi] 朱敏:「……えーっと、色々あって……その、なんというか」
[H_Aoi] #ソレってまるっきりデートジャン、と
[Hisasi] #もじもじ
[Hisasi] 高橋:「店チェックとかどうよ?女が男に呆れる時トップ10はきっちり目を通しとけよ!」
[Hisasi] #きっとこれもSPAとかに乗ってた
[Hisasi] 朱敏:「……うん、実は……その」
[Hisasi] 高橋:「どしたよ」
[Hisasi] 朱敏:「……えーっと、その……ちょっと、勢いで……その」
[Hisasi] #言いづらい
[Hisasi] 高橋:「勢いで!?(鼻息)な、な、なにがあった!ゆうてみい!」
[Toyolina] #高橋妄想
[Hisasi] 朱敏:「…………コクっちゃった」
[Hisasi] #てれてれ
[Hisasi] 高橋:(ずさー)
[Hisasi] 朱敏:「……いや、その、そんなつもりじゃなくて悩み聞いてもらってて……その、つい」
[Hisasi] 高橋:「き、き、期待させといて…………この」
[Hisasi] #もそもそ起き上がって
[Hisasi] 高橋:「というか!答えは!?」
[Hisasi] 朱敏:「……あ」
[Hisasi] #答えてもらったっけか、そういえば
[Hisasi] #というかそれどころじゃなかったというのが
[Hisasi] 高橋:「…………おーまーえー」
[Hisasi] 朱敏:「あ、いや、でも、つきあってくださいとはいってなかったから……ちゃんと、言わないと、かなーとか」
[Hisasi] #わあ、すげえはづいよとか思いつつ
[Hisasi] 高橋:「……なんか、うん……俺なんか目がちかちかしてきたヨ」
[Hisasi] #眩しくて
[Hisasi] 朱敏:「……うん、こんど……ご飯食べる時に、ちゃんと言って、答え……もらおう」
[Hisasi] #うんうん
[Hisasi] 高橋:「…………ああ、そうしろ、そうしなさい」
[Hisasi] #なんかもう魂抜けそうだよ、By高橋
[Hisasi] #友人まで振り回してる様子
[Hisasi] ----
[Toyolina] 罪なヤツw
[Hisasi] 次はお食事編で
[Hisasi] おれとつきあってください!をやらねば
[Hisasi] ちゃんと
[Toyolina] そうですね
[Toyolina] お食事中の他のお客様も空気にせねば
[Hisasi] というか、店で堂々と言いそうですよ
[Hisasi] 食事の後とかに
[Hisasi] デート用のこじゃれた店じゃなくて普通の店で
[Hisasi] 店員お客様一同がエアーと化しそうな
[Toyolina] オソロシイ子
[Toyolina] 異変に気付いたのはアルバイトのAさん(17歳、高校生)
[Toyolina] あっと言う間にスタッフに伝播
[Hisasi] 一同ダンボの耳
[H_Aoi] 情報伝播の速度は正に電脳通信並
[Hisasi] そして皆息を潜めて空気に
[Toyolina] Aさんは我々取材陣のインタビューにこう答えてくれた
[Toyolina] 「っていうかありえなくなーい?」
[Toyolina] 高橋もSPAじゃなくてもっと違う媒体を参考にしないと
[Hisasi] 高橋はかなり情報に左右されやすいタイプとみた
[Hisasi] きっと夜は2ちゃん見てる
[H_Aoi] うはw
[Hisasi] 電車男とかログで見てたクチ
[Toyolina] VIPPERかもしれないぞ
[Hisasi] 痛いニュースとか毎日チェックしてそう
[Hisasi] 携帯で
[H_Aoi] ととと突撃するっすかっ
[Toyolina] スレ立て。今日友人がデート前に抱きしめました
[Hisasi] とりあえずシメとけとかいうレスが
[Hisasi] 彼女うぷ!とか
[Toyolina] 脳内乙
[Toyolina] なんぞこれー
[H_Aoi] うわぁ
[Toyolina] ゆとりとか散々な扱いをされつつ次スレを待つ住人たち
[Hisasi] 次スレ、友人が店で公開告白
[Hisasi] そしてまた荒れる
[H_Aoi] 「===終了====」とか書かれる
[Hisasi] >>1、超がんがれ
[Hisasi] とか言われる
[Hisasi] 哀れみのAAつきで
[H_Aoi] スレ立てた板で 「VIPPERはVIPPERらしくVIPPER板池」とか書かれたり
[Hisasi] そしてひたすら携帯をかちかちやってる高橋
[Hisasi] となりでぼへーっとりんねえのことを考えてる朱敏
[Toyolina] 高橋大丈夫かw
[Hisasi] 色々ヤバイ
[H_Aoi] いや、その前に
[Hisasi] これがイブ大くおりてぃ
[H_Aoi] 二人とも、学校の単位大丈夫か(お
[Hisasi] そしてうわぁレポートがとかいいながらファミレスで朝までレポート書き
[Hisasi] お店の人ににらまれますヨ!
[Toyolina] スレ主はマック難民
[Toyolina] とか書かれてそう
[Toyolina] 今ファミレスでレポートしてんだけど、友人についてレポするwwwww
[Toyolina] とか書いて
[Hisasi] そして三十分おきにスレをチェックする高橋
[Hisasi] そろそろなんとかしたほうがいい、高橋
[Hisasi] そして三十分おきにふぅと空を眺めてりんねえのことを考える朱敏
[Hisasi] 大差ねえ
[Hisasi] イブ大、、、やっぱりこんなんばっかりか
2007/05/13 01:00:00
01:04:36 ! meltdown ("皆様に、「砂漠の風」のあらんことを")
[Toyolina] 渚:「魔法少女……(ゆかりんを見てぼんやり考える)」
[Toyolina] なんか必殺技の見栄を張るところで思いっきり転ぶシーンを妄想
[Toyolina] 渚:(ありかもしれん……)
[chita] ありなんだ
[Toyolina] みぎーにとってゆかりんは万事正しい
[H_Aoi] 転倒したり、失敗したら
[H_Aoi] それが勝利の鍵となる
[Hisasi] 紫:「……来週のメミさまはどうなるんでしょうね(わくわくわく)」
[Toyolina] #楽しみに毎週みてるよこの子
[Hisasi] #そらもう
[H_Aoi] #番変期の特番で潰れたりすると、TV局に抗議電話を入れるMさん
[Toyolina] Mさん:「こらどないなってんねん、野球なんかどうでもええねん! あとトリビア特集とかもう見たっちゅーねん」
[Toyolina] #4クールものはこれがあるから困る。
[Toyolina] 渚:「紫、お詫びに来週1時間スペシャルで2話放送するって、総集編なしやって」
[Toyolina] #別にお詫びでもなんでもない
[Hisasi] 紫:「わあ!やった!!」
[Hisasi] #わーいメミさまがスペシャルです!
[Toyolina] 渚:「そろそろ話がどんどん暗くなってくねん、前のシリーズもそうやった」
[Hisasi] 紫:「でも、振り切って戦うメミさまはとても凛々しくて……憧れます」
[Toyolina] 渚:(悲しみを乗り越えて凛々しい紫……)
[Toyolina] #ほうっ
[chita] ありなんだ
[Toyolina] ありあり。
[Toyolina] 渚:(そうや、紫やったらきっと乗り越える。うちも見習って……でも転ぶのは無理)
[Toyolina] #いろいろ考えた。
[Hisasi] 紫:「渚さま?」
[Toyolina] 渚:(まず、こう、拳を握って……)「え、な、何? ごめん、聞いてなかった」
[Toyolina] #握った拳のやり場に困る
[Hisasi] 紫:「あの、どうしたんですか?考え事でも?」
[Hisasi] #ことんと首をかしげて
[Toyolina] 渚:「え、えーっと、えーっと……うん、紫は、いっつも前向きやなー、見習わなあかんなー、って思っててん」
[Hisasi] 紫:「え?……あ、そう……ですか?えっと……でも渚さまだって、私が見習いたいところたくさんあります!」
[Hisasi] #握りこぶしで主張
[Toyolina] 渚:「え、ほんま? そんなんあったんや、え、どういうとこ? 言われたことないから聞きたい聞きたい」
[Hisasi] 紫:「私……ずっと世間知らずで、狭い世界しかしらなくて……渚さまは色んな広い世界をしってて、どんどん自分から広げていってて」
[Hisasi] 紫:「その、そういう、物怖じしないところとか、すごくうらやましいんです」
[Toyolina] 渚:「物怖じ……ううん、ほんまは怖くてしょうがないんよ、うち。ぼーっとしてたら、なんか絶対うまくいかへんって、そんな気がして。そやから」
[Toyolina] #自分の行動の結果ならまだあきらめがつくしー
[Hisasi] 紫:「……でも、そうやって行動できるところが、すごいです。ほんとに」
[Hisasi] 紫:「だからっ、渚さまももっと自信もっていいんですっ」
[Hisasi] #みぎーすごいひとなんだもー素敵なひとなんだもーー
[Toyolina] #尊敬されてゆ
[Hisasi] #そりゃあもう
[Toyolina] 渚:「自信、自信……うん、わかった、自信もってみる」
[Toyolina] #紫がそう望むなら
[Toyolina] #主権委譲してるぞ
[Hisasi] 紫:「はいっ」
[Hisasi] #ぎゅっと手を握って
[Toyolina] 渚:(うん、いまんとこは間違ってない、間違ってないよな……)握られた手にさらに手を重ねたりして
01:44:14 ! H_Aoi ("なんでお腹が")
[Toyolina] イブ大に通う元彼から始まった失敗の連続により、いつも色々気にしているのでした。
[Hisasi] 紫:「……それに、嫌なことがあっても……私がいますから」
[Hisasi] #親友だもの
[Hisasi] 紫:「ええと、あまり役に立てないかもしれないけど……辛いこととかいやなことがあったら、私、相談にのります!」
[Hisasi] #今度は私が!
[Hisasi] 紫:「だから、大丈夫です」
[Hisasi] #今度は私が渚さまをお助けする番!
[Hisasi] #とやる気充分
[Hisasi] #相談相手としてはちょっと、、、ピントがずれてるかもしれないが
[Toyolina] #気が紛れる効果は抜群
[Toyolina] 渚:「……うん、そんときは、真っ先に言うね? よかった、ほんま、紫に会えて」
[Hisasi] 紫:「はい、私も……渚さまに会えてよかった」
[Toyolina] #自然に接して、後から気にしたこととかほとんどないから
[Toyolina] 渚:(なんか握ってたいので手はそのままにしてる)
[Hisasi] 紫:(ぎゅっと握って)
[Toyolina] #慎め君は
[Hisasi] #幸せそうに笑ってる
[Hisasi] #……というか、君ら慎もうヨ
2007/05/13 02:00:00
[Toyolina] #ですよね。でも慎まない
02:07:51 ! Hisasi ("せんせぇ萌え〜〜")
[kisito] ……まぁ、なんだ。
[kisito] みぎゆかはほんと怪しいよな。
[kisito] (どういう意味かは聞くな
02:16:25 ! kisito ("CHOCOA")
2007/05/13 03:00:00
03:05:57 ! chita ("quit")
2007/05/13 04:00:00
2007/05/13 05:00:00
05:44:33 + chita(~chita@t563125.ipgw.phs.yoyogi.mopera.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 06:00:00
2007/05/13 07:00:00
2007/05/13 08:00:00
08:52:23 lute_ -> lute
2007/05/13 09:00:00
09:00:01 ! kataribe ("auto down")
09:00:47 + kataribe(~kataribe@sv1.trpg.net) to #HA06-01
2007/05/13 10:00:00
2007/05/13 10:00:01
10:00:27 + kata_cre(~kata@ns.cre.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 11:00:00
11:13:25 + H_Aoi(~chocoa@59-190-46-11.eonet.ne.jp) to #HA06-01
11:17:34 + MOTOI(~MOTOI@pddc01f.tokyte00.ap.so-net.ne.jp) to #HA06-01
11:27:52 MOTOI -> MOTOkamin
11:33:51 + meltdown(~meltdown@w4d72.AFL16.vectant.ne.jp) to #HA06-01
11:33:59 ! H_Aoi ("reboot")
11:39:14 + H_Aoi(~chocoa@59-190-46-11.eonet.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 12:00:00
12:50:16 + Yaduka(~Yaduka_ka@airh128022072.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 13:00:00
13:11:07 + Yaduka(~Yaduka_ka@airh128021133.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 14:00:00
14:08:32 + Yaduka(~Yaduka_ka@airh128021133.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
14:09:29 ! Yaduka (EOF From client)
14:54:07 + chita(~chita@t502057.ipgw.phs.yoyogi.mopera.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 15:00:00
15:01:48 MOTOkamin -> MOTOI
15:41:01 ! meltdown ("皆様に、「砂漠の風」のあらんことを")
2007/05/13 16:00:00
16:18:37 ! chita (EOF From client)
16:23:15 + chita(~chita@213230078203user.quolia.com) to #HA06-01
16:39:24 + miburo(~toukaen@i219-167-116-31.s02.a027.ap.plala.or.jp) to #HA06-01
16:53:31 + gombe(~gombe@ntkyto084026.kyto.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
16:55:06 + gombe_(~gombe@ntkyto084026.kyto.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 17:00:00
17:15:13 + Yaduka(~Yaduka_ka@airh128021037.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
17:32:38 ! chita ("quit")
17:37:25 MOTOI -> MOTOIafk
17:45:17 + Yaduka_(~Yaduka_ka@airh128021116.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
17:49:46 ! gombe_ ("Leaving...")
17:55:35 ! Yaduka_ ("さいきどう")
2007/05/13 18:00:00
18:03:42 + Yaduka(~Yaduka_ka@airh128021187.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
18:11:42 + Hisasi(~hisasi@107.CH575a.cyberhome.ne.jp) to #HA06-01
18:19:07 + fukaGute0(~fukanju@ZC226185.ppp.dion.ne.jp) to #HA06-01
18:20:16 MOTOIafk -> MOTOI
18:52:27 + MOTO-i(~MOTO-i@pddc01f.tokyte00.ap.so-net.ne.jp) to #HA06-01
18:54:59 + chita(~chita@213230078203user.quolia.com) to #HA06-01
18:58:58 MOTOI -> MOTOIafk
2007/05/13 19:00:00
19:11:08 + Luna_(~luna@124-144-225-11.rev.home.ne.jp) to #HA06-01
19:15:38 + kisito(~guilsn@p6053-ipad301sasajima.aichi.ocn.ne.jp) to #HA06-01
19:17:14 Luna_ -> Luna
19:29:17 MOTOIafk -> MOTOIwork
19:39:18 kisito -> kisi_mesi
2007/05/13 20:00:00
20:02:39 Luna -> LunaAway
20:02:50 + chita(~chita@213230078203user.quolia.com) to #HA06-01
20:12:27 Yaduka -> Yad_Furo
20:20:09 ! fukaFuton (EOF From client)
20:33:40 + Yad_Furo(~Yaduka_ka@airh128021187.mobile.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
20:39:49 + fukaHome(~fukanju@ZC226185.ppp.dion.ne.jp) to #HA06-01
20:44:12 Yad_Furo -> Yaduka
20:46:05 + Ten-Rou(~K.Nakayam@p1091-ipbf204wakayama.wakayama.ocn.ne.jp) to #HA06-01
2007/05/13 21:00:00
21:02:47 LunaAway -> Luna
21:07:55 + gombe(~gombe@ntkyto084026.kyto.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #HA06-01
21:21:13 ! fukaGute0 ("Leaving...")
21:28:09 + fukaNote(~fukanju@ZC226185.ppp.dion.ne.jp) to #HA06-01
[Hisasi] ----
[Hisasi] #六年ほど前の出来事。
[Hisasi] #日もすっかり暮れた道を一人の女性が歩いている
[Hisasi] #間違えた、20年ほど前の出来事
[Hisasi] 慶子:「ふぅ……もうこんな時間」
[Hisasi] #腕時計を確認しつつ
[Hisasi] #もう深夜といっていい時間
[Hisasi] #かつかつとローファーを鳴らして歩いている
[Hisasi] #その近くの駐車場に、一人の男がうずくまっている
[Hisasi] 男:「くそう……やつだら、やつらがくる……」
[Hisasi] #がたがた震えながら、
[Hisasi] #目が血走ってて瞳孔が開いている
[Hisasi] #息が荒く、口元にはよだれが
[Hisasi] #明らかに薬物中毒症状、ガクガク震える手には飛び出しナイフ
[Hisasi] 男:「くる……ちくしょう、やつが、やつらが……」
[Hisasi] #周り全てが敵、自分を誰かが追ってくるという強迫観念
[Hisasi] #敵、やつ、敵がくる、自分を殺そうとしている
[Hisasi] 男:「ちくしょう、ちくしょう……」
[Hisasi] #そして近づいてくる足音
[Hisasi] SE:カツカツカツ
[Hisasi] 男:(びくっ)
[Hisasi] #近づいてくる、こっちに
[Hisasi] 男:「…………ひっ」
[Hisasi] #にじむ脂汗、震える手、握り締めたナイフ
[Hisasi] 男:「くそう……」
[Hisasi] #やるならやってみろ、
[Hisasi] #ナイフを手にしたまま、立ち上がる
[Hisasi] 慶子:「……はぁ」>ようやく家のすぐ近く
[Hisasi] #すぐ手前にある駐車場の前にさしかかって
[Hisasi] #ふと目の前に飛び出してくる人影
[Hisasi] 慶子:「!」>咄嗟に声もでない
[Hisasi] 男:「ちくしょう!!」
[Hisasi] #振りかざす手
[Hisasi] 慶子:「きゃああああ!」
[Hisasi] #反射的に逃げようとして
[Hisasi] 男:「ぶっころしてやるっ!」
[Hisasi] #まっすぐに足に突き刺さるナイフ
[Hisasi] 慶子:「あああああ!」>悲鳴を上げて倒れこむ
[Hisasi] 男:「……はぁ……はぁ……」>ガクガク震えて立ち尽くしている
[Hisasi] 男:「……ひぃ……あ……」
[Hisasi] #ガクガク震えて
[Hisasi] #踵を返して走り去ってゆく
[Hisasi] 慶子:「……た、たすけて……だれか……」
[Hisasi] #太ももに柄まで深く突き刺さったナイフ
[Hisasi] #ずるずると這いずりながら助けを乞いながら
[Hisasi] 慶子:「……たすけて」
[Hisasi] #暗転
[Hisasi] #吹利県警にて
[Hisasi] 丹下:「……通り魔、か」
[Hisasi] 中村:「被害者は吉川慶子。被疑者は伊東数昌、指定暴力団湊会に学生時代から関わりがあり、今回も薬物中毒による幻覚が原因と思われます」
[Hisasi] #淡々と告げてるけど目がものごっつ怒りに満ちている
[Hisasi] 丹下:「……そうか」
[Hisasi] #タバコをもみ消しつつ、小さく息をつく
[Hisasi] #以前も同じように傷害事件を起こし、捕まえたのは丹下と中村
[Hisasi] 中村:「…………また、ですよ」
[Hisasi] #ぎりぎりと歯をかみ締めつつ
[Hisasi] 丹下:「中村、落ち着け。奴の調書は深山に任せろ。こっちは被害者のほうをあたる」
[Hisasi] 中村:「……はい」
[Hisasi] #当時、刑事部のベテラン丹下と若手の中村。
[Hisasi] 丹下:「ひでぇ話だな……」
[Hisasi] #ぽつりと呟いて、県警を後にする
21:53:22 ! Luna ("Leaving...")
21:53:22 ! Luna-i (Connection reset by peer)
[Hisasi] 中村:「…………」>唇かみ締めて丹下の後をついていく
[Hisasi] #刺された被害者は、右足太ももに深い傷を負い
[Hisasi] #治ったとしても元のように歩けるかどうか
[Hisasi] 中村:「丹下さん……保護って、なんなんすかね」
[Hisasi] 丹下:「……さあな(肩をすくめる)」
[Hisasi] #心神喪失状態により、不起訴。措置入院後数ヶ月での犯行。
[Hisasi] #病院
[Hisasi] 慶子:「……」>ぼんやり天井を眺めてる
[Hisasi] #意識がぼうっとする
[Hisasi] #少し離れた位置で会話が聞こえる
[Hisasi] 中村:「少しでもお話をお聞きしたいのですが」
[Hisasi] 看護婦:「……そうしたいのですが、本人も大分ショックを受けているようで」
[Hisasi] #看護婦と押し問答してるっぽいやたら大柄の男とその隣の禿頭の男
[Hisasi] 慶子:「……ん」
[Hisasi] #体を起こそうとして痺れたように足が動かず、顔だけを向ける
21:59:48 + Luna(~luna@124-144-225-11.rev.home.ne.jp) to #HA06-01
[Hisasi] 看護婦:「あ、吉川さん。後加減は」
[Hisasi] 中村:「吉川慶子さんですね」
2007/05/13 22:00:00
22:00:01 + Luna-i(~Luna-i@124-144-225-11.rev.home.ne.jp) to #HA06-01
[Hisasi] #ずいっと
[Hisasi] 慶子:「……え、は……はい」
[Hisasi] #ちょっとびくっとしつつ
[Hisasi] 中村:「吹利県警の中村と申します」
[Hisasi] 丹下:「吹利県警の丹下です」
[Hisasi] #手帳を見せつつ、抗議しようとした看護婦に丹下が頭を下げる
[Hisasi] 慶子:「……警察」
[Hisasi] #ふと、甦ってくる
[Hisasi] #恐怖
[Hisasi] 慶子:「……」>体を震わせて
[Hisasi] 中村:「……この度は本当に」
[Hisasi] #心底心を痛めてるのはそうだが
[Hisasi] 中村:「まだお辛いとは思いますが、当時のことをお聞かせください」
[Hisasi] 慶子:「…………」
[Hisasi] #きゅっと掛け布団をつかんで
[Hisasi] #涙が出そうになる
[Hisasi] 中村:「……お願いします」
[Hisasi] #今度こそ、今度こそ起訴してきっちり裁いてやるという意志
[Hisasi] 慶子:「…………はい」
[Hisasi] #----
[Hisasi] #被疑者を逮捕し、証拠をあつめ、証言を集め、送検舌にもかかわらず
[Hisasi] 中村:「不起訴!?」
[Hisasi] 丹下:「……そうらしいの」
[Hisasi] #ばん、とデスクを叩いて
[Hisasi] 中村:「どうしてですか!?前回それで奴を不起訴にして、奴を野放しにして……また悲劇がおきたんすよ!」
[Hisasi] 丹下:「……」
[Hisasi] #丹下を責めてもどうしようもないのはわかっている
[Hisasi] 中村:「……どうして」
[Hisasi] #ぎりぎりとデスクの上で拳をにぎりしめて
[Hisasi] 丹下:「……傷を、つけたくないんだろうなぁ」
[Hisasi] 中村:「…………」
[Hisasi] #当時の検事
[Hisasi] #起訴して最終的に有罪にできなかったら、検事の経歴にあまりよくない
[Hisasi] #この手の裁判は正直やりたくない
[Hisasi] 中村:「……くそっ」
[Hisasi] #ばん、と机を叩いて
[Hisasi] 中村:「……くそっ!こんなの……まるで、ザルで水すくってるのと変わらないじゃないすか!なんで!」
[Hisasi] #ばんばん、と
[Hisasi] 丹下:「……よせ、中村」
[Hisasi] 中村:「……ちくしょう」
[Hisasi] ----
[Hisasi] #病院
[Hisasi] #いまだ入院中、傷はふさがったものの足はまだ思うように動かない
[Hisasi] 慶子:「……っ」>杖を手に
[Hisasi] #歩くリハビリ
[Hisasi] #仕事も当分休職、ひょっとしたらやめなければならないかもしれない
[Hisasi] 慶子:「…………」
[Hisasi] #泣きたくなってきた
[Hisasi] 中村:「……吉川さん」
[Hisasi] 慶子:「……あ、刑事さん」
[Hisasi] #顔を上げて
[Hisasi] 中村:「…………申し訳、ありません」
[Hisasi] #深々と、頭を下げて
[Hisasi] 慶子:「……え?」
[Hisasi] 中村:「……申し訳ありません……本当に」
[Hisasi] #起訴できなかったこと、また被害を出してしまったこと
[Hisasi] #もろもろのことを思いながら
[Hisasi] ----
[Hisasi] #県警
[Hisasi] 丹下:「中村の奴は?」
[Hisasi] 深山:「……彼女のところに」
[Hisasi] 丹下:「……そうか」
[Hisasi] 深山:「彼のせいではないんだよ……でも」
[Hisasi] 丹下:「気がすまねえ、んだろうなあ……奴は」
[Hisasi] 深山:「……そうだね」
[Hisasi] #ため息をつきつつ
[Hisasi] ----
[Hisasi] #それから
[Hisasi] 会社の人:「……うーん、君もすごく不幸だったというのもわかるんだ」
[Hisasi] 慶子:「……はい」
[Hisasi] 会社の人:「でも、この時期に君だけ残業なしということはできないんだよ」
[Hisasi] 慶子:「……はい」
[Hisasi] #夜道が怖い
[Hisasi] #杖無しでは歩けなくなった身で、通勤が辛い
[Hisasi] 会社の人:「……いや、なるべくこちらも考慮するけど、ね」
[Hisasi] 慶子:「……申し訳ありません」
[Hisasi] #深々と頭を下げて
[Hisasi] #席に戻る
[Hisasi] 慶子:「……」>涙を必死に堪えつつ
[Hisasi] #自分は夜道が怖くて歩けなくなり、足が不自由になり、
[Hisasi] #それなのに刺した相手は起訴もされず、措置入院だけで実質野放し
[Hisasi] 慶子:「…………どうして」
[Hisasi] #かすれるような声で
[Hisasi] ----
[Hisasi] #県警にて
[Hisasi] 中村:「……」>すげぇ渋い顔で書類書いてる
22:24:25 OTE -> Ohuro
[Hisasi] #女子職員の会話
[Hisasi] 女子職員:「……最近、いつもに増して中村さん怖いねー」
[Hisasi] 女子職員:「うん、こないだの事件で……」
[Hisasi] 女子職員:「ひどい話よねえ、あんな凶悪犯が二度も」
[Hisasi] ----
[Hisasi] #夜、帰り道。
[Hisasi] 慶子:「…………」
[Hisasi] #会社を出て杖をつきながら歩いてる。
[Hisasi] 慶子:「…………」>ガクガク震えている
[Hisasi] #いつまたどこからかあの男が飛び出してこないか
[Hisasi] #振り上げたナイフ
[Hisasi] 慶子:「……うぅ」
[Hisasi] #かつ、かつ、と歩きつつ
[Hisasi] #一歩あるくごとに
[Hisasi] #角の道や電柱の陰から
[Hisasi] #誰かが飛び出してくるんじゃないかという不安と恐怖
[Hisasi] 慶子:「…………うぅ」
[Hisasi] #駆け出したい
[Hisasi] #でも足が動かない
22:28:52 + hukirdead(~hukira@p3135-ipad301kobeminato.hyogo.ocn.ne.jp) to #HA06-01
[Hisasi] #遠くで人の声がしたり、車の発信音をきいただけで
[Hisasi] 慶子:(びくっ)
[Hisasi] #杖を持つ手が震える
[Hisasi] 慶子:「……怖い」
[Hisasi] #もうボロ泣きしそう
[Hisasi] #半分ほど過ぎて
[Hisasi] #まだ家まで遠いのに
[Hisasi] 慶子:「……もう」
[Hisasi] #そのまま座り込んで泣きたい
[Hisasi] #ふと
[Hisasi] ??:「どうしました?」
[Hisasi] 慶子:(びくっ)
[Hisasi] #背後から聞こえる声
[Hisasi] 慶子:(ばっと振り向いて)
[Hisasi] 中村:「……吉川さん」
[Hisasi] 慶子:「……あ」
[Hisasi] #いつぞやの大柄な刑事さん
[Hisasi] 慶子:「……中村さん」
[Hisasi] #なんだか、我慢してた涙が
[Hisasi] #ぽろりと
[Hisasi] 中村:「吉川さん!どうしたんですか?」
[Hisasi] #慌ててしゃがみこんでしまった慶子のそばに駆け寄って
[Hisasi] 慶子:「……すいません、急に……」
[Hisasi] 中村:「…………」
[Hisasi] #涙を拭いながら、顔を覆って泣いている
[Hisasi] 中村:「……いえ……あなたは、何も悪くない」
[Hisasi] #落ち着けるように肩を撫でて
[Hisasi] #全ての元凶は、こんなことになってしまったのは
[Hisasi] 中村:「泣かないでください……」
[Hisasi] #そして、その日は家まで送っていった中村
[Hisasi] #家の前で
[Hisasi] 慶子:「あの、中村さん……本当にすみません、ありがとうございました」
[Hisasi] 何度もお辞儀をして
[Hisasi] 中村:「いえ、お役に立てなくて」
[Hisasi] #そして胸ポケットからメモをだして
[Hisasi] #カリカリと番号を書いて渡す
[Hisasi] 中村:「もし、今日のように辛い日があったら……いつでも言ってください、できるかぎり、お送りします」
[Hisasi] 慶子:「え?でも、申し訳ないです」
[Hisasi] 中村:「いえ……そんなことしか、できませんから」
[Hisasi] 慶子:「…………」
[Hisasi] 中村:「……こんなことで罪滅ぼしになるとは思いません、ですが……俺でできることなら、力になります」
[Hisasi] #頭を下げて
[Hisasi] 慶子:「……はい、ありがとうございます」
[Hisasi] 中村:「……すみません」
[Hisasi] #もう一度頭を下げて
[Hisasi] #かえってゆく
[Hisasi] ----
22:38:53 Ohuro -> OTE
[Hisasi] #更に暫く後の県警
[Hisasi] 丹下:「中村、もうあがりか?」
[Hisasi] #いや、定時はすぎてて書類は上がってる
[Hisasi] 中村:「ええ」
[Hisasi] #そそくさと支度して、なにかあったらポケベルにお願いしますと
[Hisasi] #いいのこして
22:40:26 Morris -> MorrisNY
[Hisasi] #待機なのでそれでもいいのだが、ひたすら仕事バカの中村がそそくさと帰るなんて珍しいヨとかおもいつつ
[Hisasi] 中村:「では」
[Hisasi] 深山:「お疲れ、中村くん」
[Hisasi] #ひらひらと手を振って
[Hisasi] 丹下:「……どうしたんだ、奴は」
[Hisasi] 深山:「ふふん、丹さん。わかってないなあ」
[Hisasi] 丹下:「なんだと?」
[Hisasi] #なんか知ってるなお前とか
[Hisasi] 深山:「若いんだから、ねえ。中村くんも」
[Hisasi] #うんうん
[Hisasi] 丹下:「……若い?……あ」
[Hisasi] #思い当たる節
[Hisasi] 深山:「ふふ」
[Hisasi] 丹下:「…………それでか」
[Hisasi] 深山:「わかりやすい子だね、まったく」
[Hisasi] 丹下:「しょうがねえ奴だな」
[Hisasi] #やれやれ
[Hisasi] ----
[Hisasi] #夜道を歩きつつ
[Hisasi] 中村:「……」
[Hisasi] 慶子:「すみません、刑事さん、お忙しいんでしょう」
[Hisasi] #隣を歩いて
[Hisasi] #速度をあわせつつ
[Hisasi] 中村:「待機中ですから」
[Hisasi] 慶子:「……でも、助かります」
[Hisasi] 中村:「……」
[Hisasi] #ちらと、隣を見て
[Hisasi] 中村:「こんなことしか……できませんから」
[Hisasi] #心から
[Hisasi] #なんとかしたかったと思いながら
[Hisasi] 慶子:「……」
[Hisasi] #一瞬悲しそうな顔をして
[Hisasi] #再び歩き出す
[Hisasi] ----
[Hisasi] #ある日の休日
[Hisasi] 中村:「すみません、待ちましたか?」
[Hisasi] #ばたばたと駆けてくるごつい男
[Hisasi] 慶子:「いえ、すみません、お忙しいのに」
[Hisasi] #買い物に付き合うという約束で
[Hisasi] 中村:「いえ、大丈夫です」
[Hisasi] #隣を歩いて
[Hisasi] 慶子:「……夜が怖くて……もう殆ど外に出られなくなってしまって」
[Hisasi] 中村:「…………」
[Hisasi] 慶子:「ありがとうございます、中村さん……」
2007/05/13 23:00:00
[Hisasi] 中村:「……はい」
[Hisasi] #そして、色々お店をみてまわってるんだけど
[Hisasi] 慶子:「あの……中村さんは見なくてもいいんですか?」
[Hisasi] #買い物につきあってもらってばっかりは悪いなと思っている
[Hisasi] 中村:「いえ、俺は平気です」
[Hisasi] 慶子:「……ええと」
[Hisasi] #というか、思いっきり売り場で浮いてるんだけど大丈夫かなあと思っている
[Hisasi] #女性向けの服売り場
[Hisasi] #二メートル近いごっつい兄ちゃんが腕組みして立っている
[Hisasi] 慶子:「…………(なんだか、すごく営業妨害をしている気がしなくも)」
[Hisasi] 中村:「…………」>仁王立ち
[Hisasi] #内心ちょっと落ち着かない
[Hisasi] 慶子:「……どうしよう、かな」>服をみつつ
[Hisasi] #足が不自由なままで、どんな服が似あうだろう
[Hisasi] 中村:「きっと似合います」
[Hisasi] #ささっと、手近な服を掴んで
23:06:01 MorrisNY -> Morris
[Hisasi] 中村:「……あまり、こういうセンスは自信ありませんが……そう思います」
[Hisasi] #試着してみてください、とりあえずとか
[Hisasi] 慶子:「あ、はい……」
[Hisasi] #試着室で
[Hisasi] 慶子:「……後押しして、くれたのかしら」
[Hisasi] #服をあててみつつ
[Hisasi] 慶子:「……(くす)」
[Hisasi] 中村:「……」>外で腕組みしてる
[Hisasi] #着替えてでてきて
[Hisasi] 慶子:「ええと……どうでしょう?」
[Hisasi] 中村:「…………」
[Hisasi] #じー
[Hisasi] 慶子:「おかしいですか?」
[Hisasi] 中村:「い、いえ、おかしくありません……その、似合っています」
[Hisasi] #こわもて兄ちゃんが焦っている
[Hisasi] 慶子:「そうですか、よかった」
[Hisasi] 中村:「……はい、似合っています……えーと」
[Hisasi] #うまい言葉が思いつかない
[Hisasi] #褒めたいんだけど
[Hisasi] 慶子:「……(くすくす)」
[Hisasi] #あ、この人。怖い顔してるけど困ってるんだなぁ、と
[Hisasi] #なんだかホッとした気持ちになっている
[Hisasi] #買い物終わって
[Hisasi] 慶子:「……今日は、本当にありがとうございました」
[Hisasi] 中村:「はい」
[Hisasi] #ベンチにすわって
[Hisasi] #手には冷たいジュース
[Hisasi] 慶子:「……中村さん」
[Hisasi] 中村:「はい」
[Hisasi] 慶子:「……本当に、ありがとうございました……」
[Hisasi] 中村:「……俺は、平気です」
[Hisasi] 慶子:「いいえ、中村さんに送ってもらえて、一緒に帰ってもらって……私すごく助かったんです」
[Hisasi] 中村:「……」
[Hisasi] 慶子:「……あの事件以来、一人で外を歩くのが怖くて、夜が怖くて……」
[Hisasi] #ぽつぽつと
[Hisasi] 慶子:「……でも、中村さんのおかげで、救われたんです」
[Hisasi] 中村:「でも、こんな事件がおきてしまったのは、我々が」
[Hisasi] #あの男を野放しにしてしまったせいで
[Hisasi] 中村:「吉川さんが、こんな目にあってしまったのは……」
[Hisasi] #拳をにぎって
[Hisasi] 慶子:「…………」
[Hisasi] #そっと握った拳に手をのせ
[Hisasi] 中村:「…………」
[Hisasi] #どきりとした
[Hisasi] 慶子:「……ありがとう、中村さん」
[Hisasi] #自分の為に
[Hisasi] 中村:「…………」
[Hisasi] #内心どきどきしつつ
[Hisasi] #そーっと手を握ってる
[Hisasi] ----
[Hisasi] #ある日
[Hisasi] 慶子:「……」>ポケベルにコールを入れてみる
[Hisasi] #こられるときはお返事が来る
[Hisasi] #しかし連絡はなし
[Hisasi] 慶子:「忙しいのかしら」
[Hisasi] #というか毎日忙しい
[Hisasi] 慶子:「……そうね……もう、大丈夫」
[Hisasi] #大分暗いけど
[Hisasi] #慣れたもの
[Hisasi] #一人でも平気
[Hisasi] 慶子:「……」>かつかつと夜道を歩いている
[Hisasi] #大丈夫大丈夫と言い聞かせながら
[Hisasi] #夜遅く、深夜に近い時間帯
[Hisasi] 慶子:「……だいじょうぶ」
[Hisasi] #夜の闇の圧迫感
[Hisasi] #電柱の影から、曲がり角から
[Hisasi] #何かが出てきそうな、そんな感覚
[Hisasi] 慶子:「……大丈夫よ」
[Hisasi] #これ以上中村さんの好意に甘えるわけにはいかない
[Hisasi] #かつかつと杖をつきつつ歩く
[Hisasi] 慶子:「……」>汗が伝う
[Hisasi] #怖い
[Hisasi] #ぞわぞわと
[Hisasi] 慶子:「うぅ……」
[Hisasi] #両手で自分自身を抱いて
[Hisasi] #圧迫感
[Hisasi] 慶子:「……たすけて……」
23:34:16 ! Ten-Rou ("明日からまた色あせた平穏……")
[Hisasi] #思わず目が公衆電話をさがして
[Hisasi] #かけこんで
[Hisasi] #ぴぽぱとポケベルを
[Hisasi] 慶子:「……中村さん……」
[Hisasi] #その頃
[Hisasi] #仕事に片がついて、一息いれてる県警めんつ
[Hisasi] 丹下:「ふぅ」
[Hisasi] #珈琲をすすりつつ
[Hisasi] 深山:(こきこき肩をならしつつ)
[Hisasi] 中村:「!」>珈琲かたてにもったままポケットに手をつっこんで
[Hisasi] 中村:「失礼します」
[Hisasi] #回れ右
[Hisasi] 丹下:「中村?」
[Hisasi] #ばたばたはしってゆく
[Hisasi] 深山:「うん、若いなあ」
[Hisasi] #うんうん
[Hisasi] #そして、ばたばた後片付けをして
[Hisasi] 中村:「すみません、お先に失礼します!」
[Hisasi] #スーツの上着ひっつかんで走っていく
[Hisasi] #そして
[Hisasi] 慶子:「………(涙を必死に堪えてる)」
[Hisasi] #電話ボックスで、
[Hisasi] #外は暗い
[Hisasi] #震えながら一人で舞っている
[Hisasi] #待って
[Hisasi] SE:ばたばたばた
[Hisasi] #駆けてくる男
[Hisasi] 慶子:「……あ」
[Hisasi] #大柄な男が
[Hisasi] 中村:「慶子さん!」
[Hisasi] #ぜーはーと息を切らしながら
[Hisasi] 慶子:「……中村さん……」
[Hisasi] 中村:「無事ですか?慶子さん」
[Hisasi] #いつの間にか名前で呼んでるのを自覚してない
[Hisasi] 慶子:「……すみません、中村さん……」
[Hisasi] 中村:「……慶子さん」
[Hisasi] #きゅっと、中村の胸に額をつけて
[Hisasi] #服をつかんで
[Hisasi] 慶子:「……ありがとうございます、中村さん」
[Hisasi] 中村:「………手」
[Hisasi] #…
[Hisasi] #そっと慶子の肩に両手をのせて
[Hisasi] 中村:「慶子さん」
[Hisasi] 慶子:「……はい?」
[Hisasi] 中村:「もう……二度と恐ろしい思いはさせません、あなたは俺が一生守ります」
[Hisasi] 慶子:「……え?」
[Hisasi] 中村:「……俺と結婚してください」
[Hisasi] ----
[Toyolina] つД`) ええ話や
[Hisasi] #そんなことがあったらしい
[miburo] #ええ話や
[gombe] 20年前かあ
[Hisasi] 連絡がポケベルなあたり
[Hisasi] 時代が
[gombe] ポケベルすらまだ先端技術だった記憶がありますよw
[MOTO-i] #ええ話過ぎて当てられそうや(ぉぃ
[gombe] >1987年
[Hisasi] そりゃもう
[Hisasi] 黒くてごっついポケベルですよ
[Hisasi] おされなんて程遠い
[Toyolina] 革のケース。
[Hisasi] ピーピー鳴るやつ
[Toyolina] 数字とか表示されますか
[Hisasi] 数字解読ですよ
[Hisasi] 一列しかみれません
23:49:34 ! hukirdead ("書く気が起きるのはいつの日か")
[gombe] むう
[gombe] 西暦を見て、既に大学生だった自分を思い出した(汗)>1987年
[gombe] 道理でポケベルが身近じゃなかったわけだ
23:51:58 + Tihiro(~chocoa@softbank220054238145.bbtec.net) to #HA06-01
[Hisasi] ----
[Hisasi] #六・七年ほど前
[Hisasi] 蓉子:「……いいなぁ」
[Hisasi] #ほわーん、と
[Hisasi] 慶子:(くすくす)
[Hisasi] 蓉子:「一生守ります……(きゃー)」
[Hisasi] #顔を押さえて
[Hisasi] #言われてみたーいとか思いつつ
[Hisasi] 慶子:「そうねえ、きっと蓉子にも」
[Hisasi] #そんな人が現れますよ、と
[MOTO-i] #頑張れ秦弥くん、レベルは高いぞ(なんのだ
[Hisasi] 蓉子:「いいなぁ……」
[Hisasi] #でもお父さんは今日も仕事で遅い
[Hisasi] 蓉子:「……」
[Hisasi] #でもお父さんちっともお母さんのこと守ってあげてないじゃないかー
[Hisasi] #むーっとしつつ
[Hisasi] 慶子:「どうしたの?」
[Hisasi] 蓉子:「……だって、明日、お母さんの誕生日なのに」
[Hisasi] #むーっとして
[Hisasi] #明日もお仕事で
[gombe] #小学生高学年頃だねー >蓉子ちゃ
[Hisasi] 慶子:「お父さんはお仕事だもの、二人でお祝いしましょ?」
[Hisasi] #ねぇ、と
[Hisasi] 蓉子:「……でもぉ」
[Hisasi] #お父さんひどいよう、と
[Hisasi] #ぺたっとお母さんにくっついて
[Hisasi] #その頃
[Hisasi] #吹利県警
2007/05/14 00:00:00 end
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