#KA-06 今年の過去ログ | 語り部IRC情報 | 2008-12-12 の他の公開チャンネル全リスト | #KA-06
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2008/12/12 00:00:00
00:01:09 ! ToyoML115 ("Leaving...")
00:01:18 ! meltdown ("皆様に「砂漠の風」があらんことを")
00:05:30 TK-Leana -> TK-Sleep
[Hisasi] ----
[Hisasi] #冷たい石畳
[Hisasi] #しいてあるボロ布はすっかり変色し、虫食い跡だらけ
[Hisasi] #かび臭い匂い、澱んだ空気
[Hisasi] #身を寄せ合うようにうずくまる、まだ少年少女といっていい年頃の子達
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……」
[Hisasi] #冬の寒さが、凍みる
[Hisasi] レニー:(かたかた震えてる)
[Hisasi] ウヤダ@少年:(その肩に腕を回して)
[Hisasi] #寄り集まった子供達の中心で
[Hisasi] #傍らのレニー、周りの子らの体に手をまわして
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………集まれ、少しはマシになる」
[Hisasi] レニー:「……寒い」
[Hisasi] アサド:「マムは、まだ戻らないな」
[Hisasi] #まわした腕の中で震えるレニー、背中合わせに座ったアサド、その両脇には震える仲間
[Hisasi] エド:「……今度も、武器を減らされるのかな……」
[Hisasi] #対吸血鬼用の武装
[Hisasi] #それは決して安いものではなく、戦いを続けるためには相応の支援が必要で
[Hisasi] #銀弾、銃、銀装備などの効果的な武器はだんだんと減ってきていた
[Hisasi] #だが、戦いは避けて通れない。
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………銀弾がなくても、杭とナイフででも渡り合える」
[Hisasi] セエレ:「……でも、ウヤダはそれでいい、けど」
[Hisasi] ロッシ:「どうなるんだろう……俺達」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「マムとイリが帰ってくるまで待機する、そうだろう」
[Hisasi] レニー:「……ウヤダ」
[Hisasi] #かたかた震える体
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………待つんだ、他に生きる道はない」
[Hisasi] #黙り込む少年少女たち
[Hisasi] #互いに身を寄せ合って、寒さに耐えながら
[Hisasi] #先の見えない不安を胸に押し込めて
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……他に、何もないんだ……俺達には」
[Hisasi] #その目は、どこか諦めきった色を浮かべながら
[Hisasi] #17・8歳ほどに見える少年からは想像もつかないほどの、諦めと虚無が満ちていた。
[Hisasi] #かつて過ごした世界の中、自ら望んだ道があったことなどひとつとしてなかった。
[Hisasi] #今までも、これからも……
[Hisasi] 声:「こっちだよ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「!」
[Hisasi] #顔を上げた
[Hisasi] レニー:「マム!」
[Hisasi] #顔を上げた少年少女達
[Hisasi] 声:「ほ、ほおぅ、ふえへ、へへへへ」
[Hisasi] マム:「ああ、お前達、帰ったよ」
[Hisasi] アイリス:「こちらですわ」
[Hisasi] モロー:「ふえへ、へへへへ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……マム」
[Hisasi] エキドナ:「客人だよ、知っている者もいるだろう。さあ、並びな」
[Hisasi] モロー:「ふ、ふえへ、へへへへ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #その男は、何度か見たことがあった
[Hisasi] #マムとなにやら話している姿、常軌を逸した目でファミリーを嘗め回すように見つめる姿、
[Hisasi] #いずれも、どこかウヤダの嫌悪感をかきたてる、いやな目の男だった
[Hisasi] レニー:「…………(ぎゅ、と。ウヤダの背に隠れながら)」
[Hisasi] #並ばされた子供達をじろじろと眺めながら
[Hisasi] モロー:「ふふ、へへへ……イイ素材だ……ふふふふ、ふへへへへh」
[Hisasi] ロッシ:(ぞく)
[Hisasi] エド:(ちらちらとウヤダに視線を送っている、この不審な男をどうしたいかと)
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] エキドナ:「……どうだい、使えそうなのは」
[Hisasi] モロー:「ふ、ふ、ふ。い、いい、いい……ね」
[Hisasi] #白髪出っ歯鉤鼻眼鏡の、薄気味悪い老人
[Hisasi] #黄色い歯をむき出して笑いながら、楽しげに並ぶ子達を嘗め回すようにながめつつ
[Hisasi] エキドナ:「素材としてイイのは折り紙つきさ、かといって壊れちまっちゃ困るからね……いけるかい?」
[Hisasi] モロー:「ひ、ひゃ、ひゃ……もちろん、ひゃ、ひゃ」
[Hisasi] #足を止めてレニーの腕を皺だらけの指でつまみながら
[Hisasi] レニー:(びくっ)
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #無言でレニーの前に腕を伸ばした
[Hisasi] #かばうように
[Hisasi] モロー:「ふふ、ひ、ひ、ひ、ひ、ひ」
[Hisasi] #睨みつけたウヤダの目を見て
[Hisasi] #口元を歪めて笑う
00:43:30 Morris -> MorrisZZZ
[Hisasi] モロー:「イイ目だ、イイ、じつに」
[Hisasi] #くく、くく、くくくくく
[Hisasi] エキドナ:「処置はあんたに任せるさ、だが失敗しちゃ困るのは後にしてほしいね」
[Hisasi] モロー:「わかっているわかっている、ふふ、ひひひひひ」
[Hisasi] #ぬらりと、見上げた目
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #一瞬、背筋を走る不快感と喉元にこみ上げる嫌悪感
[Hisasi] エキドナ:「ああ、任せるよ」
[Hisasi] モロー:「……くく、くくくく」
[Hisasi] #ずるりと、長すぎる上着の裾を擦って、背を向けて歩いていく
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #あの男が何者か、それはわからなかったが
[Hisasi] #男の全身から感じる狂気と、胸の悪くなるような嫌悪感は、
[Hisasi] #確実にこの先にある何かを予感させていた
[Hisasi] ----
00:49:15 + MOTOI(~MOTOI@202-72-78-136.cnc.jp) to #KA-06
[Hisasi] #記憶
[Hisasi] 声:「ウヤダ!」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………ロッシか」
[Hisasi] ロッシ:「ウヤダ、ここにいたのか」
[Hisasi] #息を切らしてかけてくる赤毛の少年
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……どうした?」
[Hisasi] ロッシ:「イリが探してた、次に仕掛ける作戦で」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……わかった」
[Hisasi] ロッシ:「ねえ、俺はそろそろウヤダやレニーと同じ前衛になれるかな?」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「まだ早い」
[Hisasi] ロッシ:「でも!」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「向き不向きがある、ロッシは後方から銃での支援のほうが腕をいかせる」
[Hisasi] ロッシ:「…………でも」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「問題はない、お前の腕はいい」
[Hisasi] ロッシ:「…………うん」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「イリはどこにいる」
[Hisasi] ロッシ:「うん、あっちに……」
[Hisasi] #なんかちょっと、しゅんとした風に
[Hisasi] ウヤダ@少年:「わかった」
[Hisasi] #去り際に、わしっとロッシの頭を掴んで
[Hisasi] #歩いていく
[Hisasi] ロッシ:「…………」
[Hisasi] ロッシ:「…………俺だって」
[Hisasi] #その背を悔しそうに見つめながら
[Hisasi] #
[Hisasi] #姉を探すウヤダ
[Hisasi] アイリス:「…………」
[Hisasi] #ひざまづいて、静かに祈りを捧げる後姿を見つける
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
00:59:15 ! MOTOI ("明日も残業っすよー(ぐて")
[Hisasi] アイリス:「…………神よ……我が兄弟達を照らし……お導きください」
[Hisasi] #祈りのアイリス
2008/12/12 01:00:00
[Hisasi] #食事の時、眠りの前、そして死者に捧げる時
[Hisasi] #姉は長い祈りを捧げていた
[Hisasi] アイリス:「……救いを……願いを……御心のままに」
[Hisasi] #胸にさげた十字架
[Hisasi] #両手にとって、目を閉じて
[Hisasi] #だが、その祈りに、愛し捧げる者に、
[Hisasi] #何を返してくれただろうか
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」>じっと、祈りが終わるのを待っている
[Hisasi] #傍らに立ったウヤダの姿すら気づかないほどに
[Hisasi] #深く、強く、ただ祈りながら
[Hisasi] アイリス:「…………(静かに目をあけて)ウヤダ、ごめんなさい、きていたのね」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「いや、大丈夫だ」
[Hisasi] #ちら、と十字架を見て
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……いつものことだろう、イリの祈りは」
[Hisasi] アイリス:「……ウヤダ、神は等しく愛を注いでいる、誰一人例外はないのよ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #眉をよせる
[Hisasi] #信じられない、とでもい痛げに
[Hisasi] アイリス:「いつか、わかるわ……ほら」
[Hisasi] #その手に十字架を触れさせて
[Hisasi] アイリス:「……きっと、わかる」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #銀の十字架
[Hisasi] #だが、イリを初めとしたファミリーの子らは教会へいれてもらえたことはない
[Hisasi] #忌まわしい、悪魔のような殺戮集団。血生臭い処刑人達
[Hisasi] #彼らの働きで平穏を得ているはずの者達は、彼らを忌み嫌った
[Hisasi] #汚いものを見る目で見下し、門を閉ざし、歩く後姿にあからさまな罵声がとんだ
01:13:08 mikeyama -> mikeZzz
[Hisasi] #愛し、祈り続け、その先に、何があるのか
[Hisasi] #ウヤダにはわからなかった。
[Hisasi] アイリス:「……そうそう、次の作戦の話だったわね、向こうで話すからいらっしゃい」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「わかった」
[Hisasi] #差し出された手
[Hisasi] アイリス:「ウヤダ?」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……ああ」
[Hisasi] #握る
[Hisasi] #初めて会った時も、姉はこうやって手を差し伸べてくれた
[Hisasi] #……その手を、最後に握ったのは
[Hisasi] #----
[Hisasi] #崩壊の時は、刻一刻と近づいてきていた。
[Hisasi] #戦い続け、狩り続け、いつしか貴族らの後ろ盾や有権者の影にいた吸血鬼や、辺鄙な地で巣食っていた下賤な吸血鬼達はなりを潜め始めた
[Hisasi] #技術が変わり、世界が変わり、あらゆるものがゆるりと変わって行った
[Hisasi] #旧体制とした、吸血鬼狩り組織だったファミリーは、まるで落とし子のように、袋小路の中でその道を見失いつつあった
[Hisasi] #散々彼らを利用し、手を汚させてきた、教会、有力者達が次々と手を引いて
[Hisasi] #ろくな武装も与えられぬまま、厄介ごとを押し付けるがごとくに
[Hisasi] #次々と戦いへと戦いへと
[Hisasi] #あまつさえ、抵抗をする地域を制するために、わざとその地に吸血鬼を追い立て
[Hisasi] #吸血鬼化を促した後にファミリーを送り付けて惨殺させ、その地を奪い取るといった
[Hisasi] #人にも吸血鬼にも劣る卑劣な手段をも
[Hisasi] #だが、戦いを避ける術は、ファミリーにはなかった。
[Hisasi] #一人、また一人とファミリーは人を減らしていき、そして正気を失っていくものも後を絶たなかった
[Hisasi] #それが、狙いかもしれなかった。
[Hisasi] #そして
[Hisasi] #決定的な崩壊が
[Hisasi] 声:「……なあ、ウヤダ」
[Hisasi] #遠くから声がする
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ、どうした。昨日はどこへ行っていた」
[Hisasi] ロッシ:「……ウヤダ」
[Hisasi] #弟の声が、おかしかった
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ?」
[Hisasi] #赤毛の少年、その見開いた目には光はなく
[Hisasi] ロッシ:「……痛くないんだ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ……これは!」
[Hisasi] #だらりと垂れた両腕に数えきらないほどの傷跡が
[Hisasi] ロッシ:「痛くないんだ……怖くなんだ……さっき、足を焼いたんだ、でも火がちっとも怖くないんだ、熱いのに、怖くないんだ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ、どうしたんだ!」
[Hisasi] #掴んだ腕は、血まみれで、だが、その傷がゆるゆると塞がっていく
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ…………」
[Hisasi] ロッシ:「マムに言ったんだ……ウヤダみたいに、レニーみたいに戦えるようになりたい、後ろで震えていたくないって……」
[Hisasi] #かたかたと傷だらけの自分自身の体をだきしめるように
[Hisasi] ウヤダ@少年:「一体、何が」
[Hisasi] ロッシ:「……任せろって、言ったんだ……あいつが……モローが」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「!」
[Hisasi] ロッシ:「わからない……わからないよ、ウヤダ……どうなってるんだか、どうなってしまったのか、痛くないんだ、怖くないんだ!どうなってしまったんだ!!!」
[Hisasi] #石畳に両腕を叩きつける、何度も
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ!よせ!!」
[Hisasi] ロッシ:「嫌だ!嫌だ嫌だ嫌だ!!!嫌だ!痛くない!怖くない!!なんで!俺は!!」
[Hisasi] #もがくロッシを羽交い絞めにして、、、だがありえない力でふりほどかれる
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ、お前……何が」
[Hisasi] ロッシ:「嫌だ……嫌だ……なんだ……どうして……あ、ああ……あああああああああ!!!」
[Hisasi] #頭を叩きつけ、割れる額から溢れる血、なおも頭を打ちつけながら、泣き叫ぶ
[Hisasi] ロッシ:「嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!!!ウヤダ、イリ!イリ!助けて、助けて!!!」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「ロッシ…………」
[Hisasi] #歪みはじめたもの
[Hisasi] #それは、最初
[Hisasi] #泣き叫びながら、自らの体を傷つけて暴れる姿を
[Hisasi] #なすすべもなく見つめるしかなかった。
[Hisasi] ----
[Hisasi] #一人、また一人
[Hisasi] #それは増えていった
[Hisasi] #ある者は恐怖を失い、ある者は痛みを失い、まともな判断を失い、理性ある言葉を話す力を失い
[Hisasi] #だが、引き換えに長年培ったものを覆すほどの強靭な肉体と恐ろしい戦闘力を身につけて
[Hisasi] #戦え
[Hisasi] #殺せ
[Hisasi] #マムの言葉のみを忠実に守る、殺人機械へと
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #狂人となっていく仲間達の中。
[Hisasi] #つい先日まで話していた戦友が、一晩で化け物へと化して
[Hisasi] #ひとり、またひとりと
[Hisasi] #失われていく
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #いっそ狂えたらよかった
[Hisasi] #底冷えするような現実よりも、狂気の世界の中に逃げ込みたかった
[Hisasi] #遠くから声がする
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……あ」
[Hisasi] #聞き覚えのある声だった
[Hisasi] #だがそれは穏やかな祈りの声ではなく、甲高い悲鳴だった
[Hisasi] 声:「アアアアァァアアアァァアアアアァアアア!!」
[Hisasi] #何かを叩きつける音、じゃらじゃらと鳴る鎖の音
[Hisasi] #バンシーの悲鳴のような、背筋の凍る絶叫が
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………イリ」
[Hisasi] #手を差し伸べてくれた
[Hisasi] #祈りを捧げていた
[Hisasi] #姉の
[Hisasi] アイリス:「アアアァアァァァァァ!!!!」
[Hisasi] #鉄格子のはまった牢の中
[Hisasi] #両手両足を鎖で繋がれたまま
[Hisasi] #正気の失せた目で両手を石畳に何度も叩きつける姿
[Hisasi] アイリス:「ウアアアアァァァアアァァァ!!!」
[Hisasi] #髪を振り乱し、開ききった目、息を荒げながら、なおも暴れる姉の姿を
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………イリ」
[Hisasi] #だが、もうそれは
[Hisasi] #姉ではなかった
[Hisasi] #化け物
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」
[Hisasi] #牢の前になにかがおちていた
[Hisasi] #銀色に光る
[Hisasi] #チェーンの切れた銀の十字架
[Hisasi] #踏みにじられて、僅かに曲がった……
[Hisasi] #イリが肌身離さず身につけていたはずの
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………イリ」
[Hisasi] #膝をついて、落ちた十字架に視線を落とす
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……これが、神の愛か、イリ?……これが」
[Hisasi] #全てのものに等しく愛は注がれる、と
[Hisasi] #これが、神の愛か?神の与えたもうた愛か?
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……イリ……」
[Hisasi] #涙はもう、出なかった
[Hisasi] #----
[Hisasi] #夜
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……」>ふらふらと
[Hisasi] #寝床へと
[Hisasi] #身を寄せ集めた仲間だった者たち
[Hisasi] #あの時は寒さに震えて身を寄せて暖めあった
[Hisasi] #だが、今は、身を寄せあっていても、何もかもが違っていた
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………!」
[Hisasi] #誰かがいない
[Hisasi] #いつも側にいた、、、
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レニー!」
[Hisasi] #レニーがいない
[Hisasi] #背筋が凍る
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レニー!レニーっ!!」
[Hisasi] #駆け出す
[Hisasi] #走り回りながら
[Hisasi] #武器庫に、見回り室に、広間に、台所に、裏庭に
[Hisasi] #いつも後をついてきたはずの、拒んだ後も、それでもついてこようとした妹の姿を
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………レニー」
[Hisasi] #まさか
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レニー!返事をしろ!レニー!!!」
[Hisasi] #ものかげをさがし、声をだし、その姿を探す
[Hisasi] #レニーまで
[Hisasi] #まさか
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レニー!!」
[Hisasi] #ドアを開けたさき
[Hisasi] レニー:「…………」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レニー……こんなところに」
[Hisasi] レニー:「…………」
[Hisasi] #ゆらり、と。後ろを向いていたレニーが振り向いた
[Hisasi] ウヤダ@少年:「……レニー?」
[Hisasi] レニー:「…………ウヤダ」
[Hisasi] #見上げる目
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レニー、どこにいっていたんだ?」
[Hisasi] レニー:「……ウヤダ……」
[Hisasi] #レニーの手元で何かが光った
[Hisasi] ウヤダ@少年:「!!」
[Hisasi] #咄嗟に身をかわして
[Hisasi] レニー:「…………えへへ、やっぱり」
[Hisasi] #目をむいて、笑った
[Hisasi] ウヤダ@少年:「レ……ニー……」
[Hisasi] #冷水をあびせられたかのように
[Hisasi] #全身が冷えた
[Hisasi] レニー:「……ふふ、ふふふふ、ねえ、ウヤダ、ウヤダ……ウヤダウヤダウヤダウヤダ」
[Hisasi] #口元をつりあげて
[Hisasi] #その目は
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………レニー、お前、も……」
[Hisasi] #腕が震えた
[Hisasi] #なにもかも、なにもかも
[Hisasi] レニー:「ふふ、うふふふふ、ウヤダ、ウヤダウヤダ……ふふ、あはははは……ふふ、ふふふふふ」
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………」>全身の力が、抜けた
2008/12/12 02:00:00
[Hisasi] #狂っていったファミリー
[Hisasi] #なす術もなく、
[Hisasi] ウヤダ@少年:「…………レニー…………」
[Hisasi] レニー:「あははははははは、ふふ、はは、あははははははははは」
[Hisasi] #正気の失せた目で笑う妹の姿を
[Hisasi] #ただ見ているしかできなかった。
[Hisasi] ----
[Hisasi] なんだか、もう気の毒でしょうがなくなってきた(今更!?)
[Toyolina] 気の毒すぎますぅ
[Hisasi] そりゃあ心殺して仕事にあけくれないと壊れちゃいますね
[Hisasi] このままウヤダンが人間らしくなっていったら、このどうしようもねえ過去と向き合うってことで
[Toyolina] 記憶消してくれる優しいお父様なんていなかったですものね
[Hisasi] 一人だけですから
[Hisasi] でも、おぢさん書いててすげー楽しかったんだ、ゴメ
[Toyolina] ^^
[Toyolina] マムかモローもきっとドSですね
[Hisasi] もちろんです
[Toyolina] 一番苦しみそうな奴を最後にとっておいた
[Hisasi] ほんとに周りドSばかりなんだね、、、
[Hisasi] ドSに好かれるにも程があるよ、、、
02:11:08 ! Hisasi ("化学反応おそるべし。")
02:11:58 ! Suo ("にゃんこがどいてくれないよ!")
2008/12/12 03:00:00
03:07:25 ! kisito (EOF From client)
03:09:14 ! MakotoK_ (Connection reset by peer)
03:09:23 ! killist (Connection reset by peer)
2008/12/12 04:00:00
2008/12/12 05:00:00
05:24:39 + fukanju(~fukanju@KD124210234024.ppp-bb.dion.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 06:00:00
06:27:00 + MakotoK(~MakotoK@118x237x229x168.ap118.gyao.ne.jp) to #KA-06
06:32:33 + kisito(~guilsn@221-186-237-39.ip1.george24.com) to #KA-06
2008/12/12 07:00:00
07:40:48 + MakotoK_(~MakotoK@118x237x229x168.ap118.gyao.ne.jp) to #KA-06
07:45:20 ! Ruki ("Leaving...")
07:55:31 + Ruki(~Ruki@p4005-ipbfp1002tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 08:00:00
08:04:32 + killist(~killist@KHP059134079082.ppp-bb.dion.ne.jp) to #KA-06
08:29:19 ! Saw ("See you...")
08:38:37 + MakotoK(~MakotoK@118x237x229x168.ap118.gyao.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 09:00:00
09:00:01 ! kataribe ("auto down")
09:01:59 + kataribe(~kataribe@sv1.trpg.net) to #KA-06
09:32:35 + MakotoK_(~MakotoK@118x237x229x168.ap118.gyao.ne.jp) to #KA-06
09:55:46 mikeZzz -> mikeUniv
2008/12/12 10:00:00
2008/12/12 10:00:01
10:00:29 + kata_cre(~kata@ns.cre.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 11:00:00
11:32:14 arcac -> arcaschoo
11:40:40 MorrisZZZ -> Morris
2008/12/12 12:00:00
12:27:47 Ryu_away -> Ryu
2008/12/12 13:00:00
2008/12/12 14:00:00
14:00:17 Morris -> MorrisAFK
14:34:23 MorrisAFK -> Morris
2008/12/12 15:00:00
15:20:03 Morris -> MorisHome
2008/12/12 16:00:00
16:00:37 + arca(~arca@p1199-ipbf3003hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 17:00:00
17:12:06 arca -> arcamesi
2008/12/12 18:00:00
18:39:48 Ryu -> Ryu_away
18:56:40 + CorDiaROM(~cordially@p220208148106.tcnet.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 19:00:00
19:09:16 + meltdown(~meltdown@wd50.AFL35.vectant.ne.jp) to #KA-06
19:25:48 OTE_Aw -> OTE
19:36:01 OTE -> OTE_Aw
2008/12/12 20:00:00
20:34:14 + Knnon(~K.Nakayam@p2225-ipbf201wakayama.wakayama.ocn.ne.jp) to #KA-06
20:38:34 + Suo(~username@ppxm226.enth.cli.wbs.ne.jp) to #KA-06
20:47:38 arcamesi -> arca
20:58:47 + Saw(~UserID@59-171-255-180.rev.home.ne.jp) to #KA-06
2008/12/12 21:00:00
21:14:44 + Hisasi(~hisasi@115.CH575a.cyberhome.ne.jp) to #KA-06
21:16:37 Hisasi -> Hisa_mori
21:46:21 Hisa_mori -> Hisasi
2008/12/12 22:00:00
22:46:43 ! meltdown ("皆様に「砂漠の風」があらんことを")
2008/12/12 23:00:00
23:02:36 TK-Sleep -> TK-Leana
[arca] 香方:「と言う訳でだウヤダ、当日お前にはこれを着てもらう」
[Hisasi] ウヤダ:「…………なんだ、これは」
[arca] #赤と白のサンタコスチューム
[Hisasi] ウヤダ:「………………何故、俺なんだ」
[Hisasi] #お前とかテトラとか銀二とかいるだろう?!
[Hisasi] #とでもいいたげな目
[arca] 香方:「似合いそうだからに決まってんだろ」
[Hisasi] ウヤダ:「…………どういう基準をもって俺が似あうと」
[arca] 香方:「……白い」
[Hisasi] ウヤダ:「…………は?」
[arca] 香方:「いやお前白いじゃん、イメージ的に」
[Hisasi] ウヤダ:「……イメージ?」
[arca] 香方:「おう、イメージだ印象だインパクトだ。だから着ろ!」
[Hisasi] ウヤダ:「…………(衣装うけとりつつ)」
[Hisasi] #ここでキャリーがよろこぶってゆったら絶対着る
[arca] 香方:「Noはなしだ。Yes OR Can」
[arca] 香方:「みんな喜ぶぜ」
[Hisasi] ウヤダ:「………………(ぐ)」
[Hisasi] ウヤダ:「…………キャリーも、か?」
[arca] 香方:「おうおう、間違いなしだ」
[Hisasi] ウヤダ:「……………………わかった」
[Hisasi] #着る
[Hisasi] #キャリーが喜ぶってゆーなら
[arca] 香方:「そうでなきゃよ!へっへ、そうと決まればまず笑い方の練習だな」
[Hisasi] ウヤダ:「笑い?」
[Hisasi] #はい?
[Hisasi] #おいおい、笑い方って、、、
[arca] 香方:「HOHOHO!はいリピートアフター!」
[Hisasi] ウヤダ:「…………(頬ひきつらせるように)」
[Hisasi] #笑ってる?
23:26:54 CorDiaROM -> CorDarui
[arca] 香方:「ダメだダメだ!tobadだぜ?それじゃキャリーは喜ばねぇ」
[Hisasi] ウヤダ:「……(ぐっ)」
[arca] 香方:「もう一回!HOHOHO!」
[Hisasi] ウヤダ:「……(にぃ)」
[Hisasi] #怖い、怖いよ
[arca] 香方:「ちがーう!まず声出せ声!」
[Hisasi] ウヤダ:「……そんなに、突然、はいわかったと笑えるのか、普通」
[arca] 香方:「ノリだ!こういうのはそれが大事なんだよ。HOHOHO!」
[Hisasi] ウヤダ:「……は、ははは……(目が怖い)」
[arca] 香方:「サンタの笑い方ぐらい知ってんだろ!HOだHO!」
[Hisasi] ウヤダ:「…………しらん」
[arca] 香方:「あーもー!よく見てろ?こうだHO!ホホホだこのやろう」
[arca] #こうしてサンタレクチャーが延々と続く
[Hisasi] ウヤダ:「……ほ、ホホホ……」
[Hisasi] #後で顔面の筋肉が疲労してそうですね
[arca] 香方:「うわキモッ…もといその調子だ、もうすぐHOになる!気がする」
[arca] #トナカイは誰にやってもらおう
[Hisasi] #銀ちゃん?
[Hisasi] ウヤダ:「……HO、HOHOHO(なんか燃え尽きそうになりながら)」
[arca] 香方:「きたきた!HOになってる!HOHOHO!」
[arca] #桃太郎さんにも来て欲しいけど、どうだろう
[Hisasi] #モモタロスとウヤダって因縁会った気がする
[TK-Leana] # もちろんいくぜー
[TK-Leana] # ありましたね
[TK-Leana] # まあでもやつは割と気にしないから
[arca] #来てくれるなら実君もサンタや
[TK-Leana] # ここは、ラバーズダイナーなのかな
[Hisasi] #練習中?
[Hisasi] #店で
[arca] #特には決めてません。カラオケかダイナー
[TK-Leana] # まあ、呼ばれたことにしよう。練習に
[Hisasi] ウヤダ:「…………(何故、俺が)」>サンタコスで魂抜けそう
[TK-Leana] みのる:「ちーっす、香方さん。なんか用事って……」(ウヤダを見てかたまる)
[Hisasi] ウヤダ:「……」>燃え尽きそう
[arca] 香方:「よぉ実!良いところへ来た!お前も早速着替えろ」
[arca] #香方もサンタ
[arca] 香方:「乗って来た所なんだぜ」
[Hisasi] ウヤダ:「…………(ちらと見た)」
[Hisasi] #憶えはあるけど、そんなに深い印象でもない相手だ
[Hisasi] #今はサンタ云々で一杯一杯
[TK-Leana] みのる:「いや、ていうか、え、この人?」
[Hisasi] ウヤダ:「……お前か」
[TK-Leana] # 蘇る出会いの記憶
23:48:19 Saw -> Saway
[TK-Leana] http://kataribe.com/IRC/HA21/2008/10/20081014.html#220000
[Hisasi] #うむ
[Hisasi] #この頃は、、、いつものキルマシーンだったんだけどなー
[TK-Leana] みのる:「……ブッ」
[Hisasi] ウヤダ:「………………(すげー仏頂面)」>サンタコスで
[arca] 香方:「を?知合いか!なら話は早いよな!俺らでサンタやんだ盛り上げるぜ」
[TK-Leana] みのる:「くっくく、あ、あっはっはっはっ! す、すいません。くくっ、なんか前会った時とのギャップで、ツボに……」
[TK-Leana] # 今脳内で、出会いのシーンが再生されています
[Hisasi] ウヤダ:「…………(肩を震わせて、色々な者が渦巻いてる、いや、嫌な意味ではないんだが、、)」
[TK-Leana] # (ただしウヤダはサンタコス)
[Hisasi] #だせえw
[TK-Leana] みのる:「はは、ひぃひぃ……え、俺らで?」
[arca] 香方:「その通りだ、ほら笑ってねぇで着替えろ」
[Hisasi] ウヤダ:「…………(なぜ、こんなことになってるんだ)」
[Hisasi] #ほんのちょっと前の出来事からえらい変わってる、、、、
[TK-Leana] みのる:「って、俺も!?」
[arca] 香方:「だからそうだって言ってんだろ?自主的にやらねぇなら剥くぞコラ」
[TK-Leana] みのる:「え、ちょっ、アッー!」
[Hisasi] ウヤダ:「…………香方から逃げられると思うな」
[Hisasi] #ぼそ
[TK-Leana] --暗転
[TK-Leana] みのる:「この格好でクリスマスライブでもやれと」
[TK-Leana] # トナカイ? サンタ?
[arca] 香方:「なに?やってくれんのか?なら頼むわ」
[arca] #サンタ
[Hisasi] ウヤダ:「…………雉も鳴かずば」
[Hisasi] #撃たれまいに
[arca] 香方:「あんたの歌結構気に入ってんだ、俺も一緒に歌わせろよな!」
[arca] #にしししと笑う
[TK-Leana] みのる:「こうなりゃ、自棄だ。聖夜でも燃えるぜ、BOMBER!」
23:59:35 ! Saway ("See you...")
[Hisasi] ウヤダ:「…………(脱力)」
2008/12/13 00:00:00 end
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