語り部IRCログ #KA-06 2009-12-12

創作TRPG企画語り部の汎用予備チャンネル。

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2009/12/12 00:00:00
[Hisasi] #その身にひとつでも持っているだけでも貴重なゲートを
[Hisasi] #崩壊することも摩滅することもなく、五つもその身に穿ってきた
[Hisasi] #今更のように
[Hisasi] ハワード:「時間がゆっくり流れているみたいなんだ、今なら鳥の羽ばたきすら数えられる」
[Hisasi] #ゲートを介して得た無尽蔵の魔力
[Hisasi] #その力に飲まれる事無く、子供のようにはしゃぐ姿
[Hisasi] マデリン:「……ハワード、これだけはわかって欲しい」
[Hisasi] ハワード:「ん?」
[Hisasi] マデリン:「力に飲まれないで、それはあなたが破滅する道」
[Hisasi] ハワード:「わかってる、マデリン」
[Hisasi] #笑って頷いて
[Hisasi] ハワード:「飲まれたりしないよ、僕には君がいるもの」
[Hisasi] マデリン:「ハワード……」
[Hisasi] #伸ばされた手を握って
[Hisasi] ハワード:「……テオや、父さん……ラーナと離れてしまったのは苦しいけど……僕はマデリンを選んだ」
[Hisasi] マデリン:「ええ……嬉しいわ、ハワード」
[Hisasi] #だが、後に彼は世界を選ぶ
[Hisasi] #そして全ての運命が狂っていくことになる
[Hisasi] ハワード:「今は……もっと世界を知りたい。ずっと、館に閉じこもったきりだったから……光の柱だけじゃない、今の世界だって知らないことがたくさんある」
[Hisasi] マデリン:「私も一緒にいくわ」
[Hisasi] ハワード:「もちろんだよ、マデリン」
[Hisasi] #きゅっと手を握って
[Hisasi] マデリン:「……ええ、約束よ……」
[Hisasi] #だが、彼女の心に
[Hisasi] #一抹の不安と
[Hisasi] #光の柱に触れた折に聞いた、声が
[Hisasi] #そして、大婆の告げた「混沌の子」と
[Hisasi] マデリン:「……約束よ……あなたは」
[Hisasi] #あなたは、わたしだけのもの
[Hisasi] #たとえ
[Hisasi] マデリン:「………………ても」
[Hisasi] #どんなことをしても
[Hisasi] ハワード:「ん?」
00:21:54 ! H_Aoi ("ねむいんだ")
[Hisasi] マデリン:「ううん、なんでもないわ……嬉しいの」
[Hisasi] #両手でその手を包んで
[Hisasi] #そして後に彼女は知ることになる
[Hisasi] #彼は、紛いものでも、偽者でもない、本物の救世主となる存在だということに
[Hisasi] #だが折る!
[Hisasi] マデリン:「そうね……まだ今のあなたには師がいるわ」
[Hisasi] ハワード:「師?」
[Hisasi] マデリン:「あなたはその得た力を完全には使いこなせないでいる……本来、原初魔術はその力を継ぐ魔女達で密かに受け継がれていく」
[Hisasi] ハワード:「うん」
[Hisasi] マデリン:「でも、あなたはまだそれ以前の問題。力を引き出しこれを制する為の心の鍛錬……これは生まれもった魔女からは習うことは出来ない」
[Hisasi] #妖婆さん、彼に魔術を学ぶための基礎の基礎を教える一時的な師になりませんか
[Hisasi] #生まれながらの魔術師じゃないんで、初歩の初歩ができてないんです
[Suo] #勿論ですとも
[Suo] #あ、ところで何百年くらい昔のことでしょうか?
[Hisasi] #奴の生まれが1542年
[Hisasi] #12歳で出奔したので
[Suo] #500年前くらいならばクカラチャのフェデリコがいるかもです
[Hisasi] #基礎の基礎さえ学べば
[Suo] #それならまだ、妖婆は一人寂しく暮らしていたということで
[Hisasi] #奴は勝手にがんがん我流で魔術を編み出していきます
[Hisasi] #奴がモノホンの救世主となる素質を持った者だということを見抜いてもいい
[Hisasi] #ツテをたどって妖婆に教えを乞いにいくことにしよう
[Suo] #昼尚暗い森の中の小さな小屋に妖婆は住んでます
[Hisasi] #どこの集団にいるわけでもない隠居した魔女というところに目をつけて
[Hisasi] #マデリンがツテをたどって尋ねていきましょう
[Suo] 妖婆:「おやおや、こんな不吉な森の奥に、お客とは珍しいねぇ……」
[Hisasi] マデリン:「妖婆イゾベルさま……その名は以前より耳にしておりました」
[Hisasi] #尋ねてきたのは、不吉な森にはにつかわしくない
[Hisasi] #灰色のローブの金髪の少女と、黒衣に黒髪の少年
[Suo] 妖婆:「おや、あんたは……」
[Suo] #目を細めて
[Hisasi] マデリン:「かつてクーネルダールの森に住まいし魔女、マデリン……今は、森を捨てた魔女です」
[Hisasi] ハワード:「ハワード・クーネルダール、森の隠者?もしくは賢者……彼女と共にある者です」
[Suo] 妖婆:「あぁ、道理で……随分と遠くまで来たものだねぇ」
[Hisasi] #ちょっと小首を傾げた少年、こっちはまるっきり子供のように見えます
[Suo] 妖婆:「はて、クーネルダールの者は皆、女として生まれてくるって聞いたんだけどねぇ……いや、疑うつもりはないよ」
[Hisasi] マデリン:「イゾベル殿…………貴方にお願いがあってまいりました」
[Hisasi] #ハワードの手を繋いだまま
[Suo] 妖婆:「何だい?恋の秘薬ならもう必要は無さそうだけどねぇ」
[Suo] #意訳:あんたらけまいわ
[Hisasi] マデリン:「……彼は……もちろん魔女の血を継ぐものではありません……彼は自ら望んで、光の柱に触て『穿たれた者』となった」
[Hisasi] ハワード:(目ぱちくりしてる)
[Hisasi] マデリン:「我流で魔術を真似たものを得ていても……只の人だった者」
[Suo] 妖婆:「ほぅ」
[Hisasi] ハワード:「マデリンは、僕には師がいるといっていたんです」
[Hisasi] マデリン:「……彼には、まず魔術を行使するために必要な修練が必要だと思ったんです……彼が力で摩滅しないために」
[Suo] 妖婆:「つまり、あたしがその坊やの師になって欲しい、と」
[Hisasi] マデリン:「はい……生まれながらの魔女の私では、彼の師になることはできない」
[Hisasi] マデリン:「……貴方を頼ったのは……貴方がいずこにも属さぬ、隠者であること……彼の存在を他に知られたくなかったからです」
[Suo] 妖婆:「へぇ……」
[Hisasi] ハワード:「えっと……お願いします。イゾベル殿、僕はもっと魔術を……世界を、もっと色んなものを知りたい。マデリンの力になりたいんです」
[Hisasi] #この頃は真っ直ぐな目だった
[Hisasi] #そして、妖婆にはティンときた
[Suo] #知られたくないのは、少年を他の誰かに取られたくない、自分ひとりのものにしたいという意思だというのはすぐ分かった
[Suo] 妖婆:「…………」
[Hisasi] #そして、
[Hisasi] #ハワードの目を見て
[Hisasi] ハワード:(妖婆を見た)
[Hisasi] #その目は澄んでいた。だが、強い力が満ちていた
[Suo] 妖婆:「やれやれ……まさか、教師の真似事をすることになるとはねぇ」
[Hisasi] #魔女の森の大婆にして「混沌を呼ぶ目」と評したほどに
[Suo] #観念したようにふっと笑い
[Hisasi] #すげー力が眠ってます
[Hisasi] #もぬすごい、パワーの源(ゲートが五つ)と、それを完全に使いこなそうとする意志、そして世界を全て作り変えることすらできんじゃねーかってくらいの素質を
[Hisasi] マデリン:「……お願いします、イゾベル殿……今の彼は無防備すぎる、その力を自らで自覚できていない」
[Suo] 妖婆:「皆まで言わなくても分かってるよ。……あたしが知る全てを教えてあげる」
[Hisasi] ハワード:「ありがとうございます!イゾベル殿!」
[Hisasi] #いやったーわーい
[Hisasi] #12のガキの緊張感なんてこんなもの
[Suo] 妖婆:「けど、薪割りや水汲みもやってもらうからね、思いっきりコキ使ってやるから、覚悟するんだよ!」
[Hisasi] ハワード:「はい!」
[Hisasi] #見た目おもいっきりもやしっこです
[Suo] 妖婆:「良い返事だねぇ」
[Hisasi] マデリン:「ありがとうございます……」
[Hisasi] #はしゃぐハワードを見つめて
[Suo] 妖婆:(倒れられても困るから、ドーピングしとくかねぇ)
[Suo] 妖婆:「礼を言ったことを後で後悔しても知らないよ?」
[Hisasi] #そして短い間だけれど
[Hisasi] #妖婆の元で魔術の基礎を学ぶこととなる
[Hisasi] #そして、妖婆もマデリンもびっくりの速さでどんどん吸収し、自らの力で原初魔術を完全に把握し扱うほどにまで成長することになるんです
[Hisasi] #妖婆にとっては、ほんのひと時のにぎやかな記憶
[Hisasi] #ハワードにとっては、マデリンと過ごしたかけがえのない記憶
[Hisasi] #そして妖婆の元から卒業し、二人で旅立ち二人の娘に恵まれて、名付け親となり
[Hisasi] #そして全てをへし折られる
[Suo] #へし折られるって
2009/12/12 01:00:00
[Hisasi] #マデリンは魔女狩りで命を落とし、ハワードは娘を置いて出て行き、娘二人は意見が対立し殺し合いへ
[Hisasi] #家族はバラバラになって、ハワードはダメダメに
[Suo] #失意のどん底に陥っていた頃、新大陸から漂着し、あちこちをさ迷っていたフェデリコに出会うと
[Hisasi] #あの幸せだった家族がめちゃくちゃになっていく様を見て
[Hisasi] #もののあはれを感じて
01:09:32 + Ruki(~Ruki@p1063-ipbfp1401tokaisakaetozai.aichi.ocn.ne.jp) to #KA-06
2009/12/12 02:00:00
02:01:44 kisi_game -> kisi_neru
02:48:12 ! Suo (EOF From client)
02:57:47 ! Hisasi ("語り部狭間人気投票開催中")
2009/12/12 03:00:00
2009/12/12 04:00:00
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2009/12/12 08:00:00
2009/12/12 09:00:00
09:00:06 ! kataribe ("auto down")
09:00:47 + kataribe(~kataribe@sv1.trpg.net) to #KA-06
09:45:53 kisi_neru -> kisito
09:49:13 ! kisito ("Leaving...")
2009/12/12 10:00:00
2009/12/12 10:00:02
10:00:21 + kata_cre(~kata@ns.cre.ne.jp) to #KA-06
2009/12/12 11:00:00
11:46:26 Morris -> MorrisAFK
2009/12/12 12:00:00
2009/12/12 13:00:00
13:03:29 + arca(~arca@p1129-ipbf1704hodogaya.kanagawa.ocn.ne.jp) to #KA-06
13:05:43 MorrisAFK -> Morris
2009/12/12 14:00:00
14:56:55 Morris -> MorrisAFK
2009/12/12 15:00:00
15:35:42 fukaWork -> fukaDmg
2009/12/12 16:00:00
2009/12/12 17:00:00
2009/12/12 18:00:00
18:39:19 + meltdown(~meltdown@wd92.AFL8.vectant.ne.jp) to #KA-06
2009/12/12 19:00:00
19:02:33 arca -> arcaMESI
19:02:48 ! arcaMESI ("Computer goes to sleep!")
2009/12/12 20:00:00
2009/12/12 21:00:00
21:12:36 + gombeLOG(~username@ntkyto176103.kyto.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #KA-06
21:12:53 + ToyoX200(~ToyoX200@FLH1Abi226.kng.mesh.ad.jp) to #KA-06
21:31:08 + EkitaiT(~ekitait@113x35x211x126.ap113.ftth.ucom.ne.jp) to #KA-06
21:43:59 + Hisasi(~hisasi@115.CH575a.cyberhome.ne.jp) to #KA-06
21:56:15 + Suo(~username@ppxm229.enth.cli.wbs.ne.jp) to #KA-06
21:58:19 mikeUniv -> mikeyama
2009/12/12 22:00:00
22:11:02 + H_Aoi(~chocoa@121-84-38-132.eonet.ne.jp) to #KA-06
[Hisasi] ----
[Hisasi] #昼なお暗い鬱蒼とした森
[Hisasi] #その奥深く
[Hisasi] ハワード:「よいしょ」
[Hisasi] #よたよたと
[Hisasi] #水の入った手桶を片手に歩く少年
[Hisasi] #黒髪に黒いマント、あぶなっかしくよたよたと歩いている
[Hisasi] ハワード:「……はぁ」
[Hisasi] #ここから湧き水のある泉までの距離はさほど遠いわけではないが
[Hisasi] #生まれつき病弱で、あまり遠出することも運動もろくにできなかったハワードには厳しい労働だった
[Hisasi] #『穿たれた者』となり、ひ弱な体に膨大な力を得て
[Hisasi] #アンバランスさにまだ体もなれていなかった
[Hisasi] ハワード:「わ、っとと」
[Hisasi] #足元の小石にけつまづきそうになって
22:35:02 MorrisAFK -> Morris
[Suo] カラス:「コロンダラ、ヤリナオシダヨー」
[Suo] #枝の上に止まった婆の使い魔
[Suo] #なんだかんだで心配で見ているらしい
[Hisasi] #ぎりぎりセーフ
[Hisasi] ハワード:「……ふー」
[Hisasi] #あぶねえあぶねぇ
[Hisasi] #よたよたと
[Hisasi] #なんだかんだいっても貴族の末っ子だったんで、水汲みとか薪割りなんてやったこともないようです
[Hisasi] ハワード:「よいせ」
[Hisasi] #ざばーっと、水を甕に注いで
[Hisasi] ハワード:「よーし」
[Hisasi] #まだ一回しかいってないんですが
[Hisasi] ハワード:「次いこう」
[Hisasi] #てくてくてく
[Hisasi] #体は貧弱でも意志はそれなりに
[Hisasi] マデリン:「……ハワード」
[Hisasi] #明子姉さんのごとく見守ってる図
[Hisasi] #ハラハラしつつ、手伝ってあげたいのを我慢しつつ
[Hisasi] マデリン:「……大丈夫よ、あなたなら……」
[Hisasi] #そして、ハワードの為に色々と薬草やら食事の材料をあつめたものを
[Hisasi] #かごにたくさんとって小屋にもどっていく
[Hisasi] #マデリンは食事担当
[Hisasi] 1d4
[kataribe] Hisasi: 1(1D4) = 1
[Hisasi] #水汲み終わるのに朝から初めて1時間かかりましたよ
[Hisasi] ハワード:「終わった」
[Hisasi] #ぜーぜー
[Hisasi] #館に閉じこもりきりの生活からすると
[Hisasi] #森に立ち入った以上の重労働でした
[Hisasi] マデリン:「おつかれさま、ハワード」
[Hisasi] ハワード:「うん、早く教えを乞いたいもの」
[Hisasi] マデリン:「まずはお食事よ?このままじゃ倒れてしまいそう」
[Hisasi] #絞った布で顔をぬぐって
[Suo] 妖婆:「おや、思ったよりも早く出来たじゃあないか」
[Suo] #やって来た
[Hisasi] ハワード:「イゾベル師」
[Hisasi] #よたよたと(ひ弱なりに頑張った)背筋を正して
[Suo] 妖婆:「さ、朝飯が済んだら次は薪集めだよ」
[Suo] #ここぞとばかりにコキ使いやがる
[Hisasi] ハワード:「はい」
[Hisasi] #よたよた
[Hisasi] マデリン:「……ハワード、ほら無茶はしないで」
[Hisasi] ハワード:「だいじょうぶ」
[Hisasi] #よたよた歩くハワードを支えながら
[Suo] 妖婆:「ほっほっほ、そうでなくちゃねぇ。……さぁ、飯にしようかね」
[Hisasi] #三人で囲む食卓
[Hisasi] #マデリンが作った色々と秘薬や体に良い料理が並ぶ
[Hisasi] ハワード:「すごいな、館にいたころは食事がこんなにおいしかったことはなかった」
[Hisasi] #引き篭もりっぱなしで、運動もろくにできなかったので
[Hisasi] #朝から水汲みで動いて疲れた後の食事はおいしかった
[Hisasi] マデリン:「そう?ふふ……しっかり食べて……体も強くしなければね」
[Suo] 妖婆:「そりゃあ何よりだねぇ(もぐもぐ)その調子でがんばっておくれ」
2009/12/12 23:00:00
[Hisasi] ハワード:「うん、僕はすごい魔術師になりたいから」
[Hisasi] #子供みたいな(実際子供ですが)
[Hisasi] ハワード:「お母さまの蔵書にも、色んな魔術師や魔女の話があって、僕が小さい頃にたくさんお話を聞かせていただいて……僕もいつかそうなりたいと思ってた」
[Hisasi] マデリン:「ハワードのお母さま?」
[Suo] 妖婆:「ふむ(もぐもぐ」
[Hisasi] #ここでハワード母がどこぞから出奔した魔女の一人だということを
[Suo] 妖婆:「成る程、ねぇ。……血は争えない訳だ(ずずー」
[Hisasi] ハワード:「うん、にいさま達とは違うお母さまで……」
[Hisasi] #妖婆の知ってる娘の名前が出てくる
[Suo] 妖婆:「懐かしい名だねぇ……ああ、道理で。目元はあの娘にそっくりだよ」
[Hisasi] ハワード:「……(ぱちくり)」
[Hisasi] #見初められて魔女から出奔して貴族の後妻におさまったはいいけど
23:06:24 ! EkitaiT ("( ̄ω ̄*)( ̄ω:;.:... ( ̄:;....::;.:. :::;.." )
[Hisasi] #ハワードを産んでから体を壊してそのまま病弱だったハワードと一緒に小さな館で晩年を過ごしたそうです
[Hisasi] #エリシャ・オースティン。かつてはどこぞの森の魔女の一人
[Hisasi] マデリン:「……でも、ハワードは魔力を持って生まれなかった……いえ、素質はあった?」
[Suo] 妖婆:「どうだろうねぇ」
[Hisasi] ハワード:「お母さまは、僕に色んなことを教えてくれた……お母さまが魔女の一人だったなんて……知らなかった」
[Hisasi] #ハワードママンはハワードがやべぇ素質もった子だったんで、ハワードを隠していたんです
[Hisasi] #いつかこの子はとんでもない子になる
[Hisasi] マデリン:「……隠していたかった、の、かしらね」
[Hisasi] #ハワードのことを
[Suo] 妖婆:「成る程、道理で飲み込みが早い訳だ」
[Hisasi] ハワード:「お母さまの書庫も……本当は入ってはいけないときつく言われていたんだ、魔女の森に入ることも禁じられて」
23:10:40 ! meltdown ("皆様に「砂漠の風」があらんことを")
[Hisasi] #無論守ってません^^
[Hisasi] ハワード:「だから自分で作り上げてみたんだ……ホントに使えるかはわからなかったけど」
[Hisasi] #でも、魔女の結界破ったのも大婆の一撃を受け止めたのも、
[Hisasi] #とーしろハワードが我流で自分だけで作り上げた魔術もどき
[Hisasi] #誰かに習うでもなく、自分で理解して自分で組み立てて自分の力だけで行使する
[Suo] 妖婆:(恐ろしい……けど、面白い娘だねぇ)
[Hisasi] ハワード:「作り上げるのは楽しいんだ、だからもっと色々なものをしりたかった」
[Hisasi] マデリン:「…………」
[Suo] #訂正:娘→坊や
[Hisasi] ハワード:「でも……まだうまく体がついてこない……ものすごく力は湧いてきているのに」
[Hisasi] #膨大な力を扱いかねてる
[Suo] 妖婆:「それなら、力に見合うだけの体と精神を作ることだね」
[Hisasi] ハワード:「……むー」
[Suo] #水汲みとか薪割りとか肉体労働で
[Hisasi] #実に貧弱です
23:19:09 + SAIRU(~SAIRU@x198178.ppp.asahi-net.or.jp) to #KA-06
[Suo] #力と精神を鍛えさせるのが婆の狙い
[Suo] #「精神を鍛える一番の近道は身体を鍛えることだ」って九十九乱造も言ってたし
[Suo] #乱造→乱蔵
[Hisasi] マデリン:「……ハワード」
[Hisasi] #夢は叶ってほしいけれど
[Hisasi] #それはそれでハワードが何処かへ行ってしまいそうな気がして
[Hisasi] #そして、だんだんと
[Hisasi] #魔女の食事と鍛錬とで
[Hisasi] #逞しくなって、そして比例するように魔力の使い方もしっかりと安定し始める
[Hisasi] ハワード:「ほら、マデリン。見ていて」
[Hisasi] #のっぱらのど真ん中に立って
[Hisasi] マデリン:「ハワード……?」
[Hisasi] #傍らで手を握って
[Hisasi] ハワード:「君に見せたいものがあるんだ」
[Hisasi] マデリン:「え?」
[Hisasi] #にこっと笑って、反対の手をすっと上げた
[Hisasi] #解析・再構成
[Hisasi] #一瞬
[Hisasi] #まばゆい光で目がくらんだ
23:25:57 ! H_Aoi ("ねむいんだ")
[Hisasi] #0.3秒
23:26:21 + lute_(~lute@pl196.nas933.kumamoto.nttpc.ne.jp) to #KA-06
[Hisasi] #そこには
[Hisasi] マデリン:「……あ」
[Hisasi] ハワード:「ほら、見て」
[Hisasi] #なんもない原っぱ一面に
[Hisasi] #風に揺れる白い花
[Hisasi] ハワード:「ほら、出来た。君の為の花畑だよ」
[Hisasi] マデリン:「……ハワード」
[Hisasi] #いつぞや、ハワードがプレゼントしてくれたあの花が
[Hisasi] #原っぱ一面に咲いている
[Hisasi] #妖婆の家に来てから一ヶ月も立たない頃
[Hisasi] #こんだけの大量の再変換、生まれながらの修練も積んでいないハワードが
[Hisasi] #あっという間にほぼ我流で原初魔術をここまで使いこなすほどに
[Hisasi] ハワード:「マデリン……どうしたの?やっぱりもっと他の花もいっぱいあったほうがよかった?」
[Hisasi] マデリン:「ううん……違うの……嬉しい……」
[Hisasi] #嬉しい
[Hisasi] #だが、同時に不安も湧き上がってくる
[Hisasi] #この子は危険すぎる
[Hisasi] ハワード:「よかった」
[Hisasi] #で、一輪花を摘んで
[Hisasi] #マデリンに差し出す
[Hisasi] マデリン:「ありがとう……ハワード、嬉しい……」
[Hisasi] ハワード:「君に一番に見せたかったんだ」
[Hisasi] マデリン:「……ええ……嬉しい」
[Hisasi] #ぎゅっと飛びついて
[Hisasi] #最初のひ弱なもやしっ子が、しっかりと筋肉もついてたくましくなって
[Hisasi] マデリン:「……あなたはどこにも行かせない……ハワード」
[Hisasi] ハワード:「もちろんだよ」
[Hisasi] マデリン:「…………どこにも」>ハワードから見えない位置で、ちょっと怖い目になって
[Hisasi] #このマデリン、独占欲と愛情は人一倍だった
[Hisasi] #愛するハワードをどこにも行かせたくない、誰にも渡したくなかった
[Hisasi] #その愛情ゆえに
[Hisasi] #多くの悲劇を引き起こすこととなる。
[Hisasi] #不穏の芽は、既にマデリンの胸中に芽生えていた
[Hisasi] #それからも
[Hisasi] ハワード:「イゾベル師!イゾベル師!見てください!」
[Hisasi] #ものすごい勢いで
[Suo] 妖婆:「何だね、急に」
[Hisasi] #色々な知識を吸収し、その力をものにしていった
[Hisasi] #そこには構成で全くのゼロから作り出されたゴーレム
[Suo] 妖婆:「これは……」
[Suo] 妖婆:「坊や、あんたが作ったのかい?」
[Hisasi] ハワード:「すごいでしょう、夕べからずっとこれを作ろうと何度も何度も考えてたんです」
[Hisasi] #ぺちぺちとセラミック製?のゴーレムの表面を叩いて
[Hisasi] ハワード:「はい、集中して……形と構成を何度も考えて……作り上げたんです」
[Hisasi] #ゼロから作り上げやがった
[Suo] 妖婆:「……坊やが凄いのは認めるけどね……力に飲まれないように、気をつけるんだよ」
[Hisasi] ハワード:「え?はい……もちろんです」
[Hisasi] #自分がすげーことしたことをよくわかってない
[Suo] 妖婆:「それから……みだりに力を使うんじゃあないよ?」
[Hisasi] ハワード:「……どうしてですか?」
[Hisasi] #力を使うことに抵抗感が無い上に、自分がすげー力をもってることを自覚してない
[Hisasi] #たぶんマデリンが一番気にしていることはこれ
[Hisasi] #比較対象がわからなくて、自分が物凄い力をもってることが自覚できていない
[Suo] 妖婆:「坊やは気づいていないだろうけどねぇ……坊やの力は凄すぎるんだよ。むやみに使えば、バランスが崩れてしまう」
[Suo] 妖婆:「だから、本当に必要な時以外には使うでないよ。……そうでないと、いつかはとんでもない代償を背負うことになるだろうからねぇ」
[Hisasi] ハワード:「……バランスが崩れる……」
[Hisasi] #むぅ
[Hisasi] #この辺りになってくると
[Hisasi] #妖婆の目から見ても
[Hisasi] #この坊やが尋常じゃないなにかだということが
[Hisasi] #わかってくる
[Suo] 妖婆:「そう、バランスだよ。……魔術は意図的に世界のあらゆるもののバランスを制御して操るものだ」
[Hisasi] ハワード:「世界のバランス……制御……」
[Suo] 妖婆:「それは、元からあるもののバランスを崩すことでもある」
[Hisasi] #でも、色々試行錯誤して世界の一部を作り変えちゃったり。全くのゼロからゴーレム作り上げちゃったり
[Hisasi] #色々やってます
[Hisasi] ハワード:「…………じゃあ、世界全てをしっていれば」
[Hisasi] #バランス崩すなら世界ごと知っちゃえばいいじゃん
[Suo] 妖婆:「…………!」
[Hisasi] ハワード:「それなら問題ありませんよね、イゾベル師」
[Hisasi] #軽くいいやがった
[Suo] 妖婆:「坊や、あんた……何を言っているのか分かっているのかえ?」
[Hisasi] ハワード:「はい、もちろん」
[Suo] 妖婆:「……どうやって、世界全てを知る気だね?」
[Suo] 妖婆:「あんたは七日のうちに天地を作った神ではない。……力を持っているとはいえ、タダの人の子だ」
[Hisasi] ハワード:「もうこの森と故郷の館、そしてクーネルダールの森は全て解析しています。あと時間が許せば……」
[Hisasi] #やる気だ、コイツやる気だよ
[Hisasi] #ここまで聞いて気づく、この子はヤバイ
[Hisasi] #やりかねない
[Suo] 妖婆:「参ったね……アンタはとんでもない怪物だよ……」
[Hisasi] ハワード:「きっと出来ます。いや、やり遂げてみせる」
[Suo] 妖婆:「あたしゃアンタのような逸材に基礎を教えることが出来たことを誇りに思うが……同時に恐ろしく思えてくるよ」
[Hisasi] ハワード:「なぜ……ですか?」
[Suo] 妖婆:「そのうち、アンタがこの世界全てを作り変えてしまうんじゃあないかってね」
[Hisasi] ハワード:「…………この世界は好きです、マデリンがいて……お父さまやテオやラーナがいて……イゾベル師がいる」
[Suo] 妖婆:「…………」
[Hisasi] ハワード:「僕は……世界の全てが幸せであればいい……そうあって欲しい」
[Hisasi] ハワード:「大それた力が欲しいわけじゃあない、ただ……世界を知って、全てを知って……大切な人と皆で幸せでいたい」
[Hisasi] #望みはデカイけどささやかなもの
[Suo] 妖婆:「……幸せで、か……坊や、あんたが純粋な心の持ち主で良かったよ。疑って済まなかったね」
[Hisasi] #世界を作り直す力で、未来世界を救うはずだった
[Hisasi] #……だった
[Suo] 妖婆:「けど、ひとつだけ約束しておくれ。……この先、何かに絶望するようなことが起きても、この世界を壊すようなことはするんじゃないよ?」
[Hisasi] ハワード:「…………はい」
[Hisasi] #頷いた
2009/12/13 00:00:00 end