語り部IRCログ #OM 2008-11-21

日本風 伝奇歴史物サプリメント鬼舞の刻

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00:39:59 ! ER ("ふいに思いだした『秘曲』ネタ。実は鬼舞でもいけるかも。")
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01:33:48 ! Hisasi ("化学反応おそるべし。")
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08:29:16 fukaSleep -> fukaWork
2008/11/21 09:00:00
09:00:01 ! kataribe ("auto down")
09:01:15 + kataribe(~kataribe@sv1.trpg.net) to #OM
2008/11/21 10:00:00
2008/11/21 10:00:01
10:00:53 + kata_cre(~kata@ns.cre.ne.jp) to #OM
2008/11/21 11:00:00
11:17:37 + NaggyFish(~naggyfish@p92546f.fkoknt01.ap.so-net.ne.jp) to #OM
11:20:32 ! NaggyFish ("Leaving...")
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2008/11/21 17:00:00
17:04:20 + NaggyFish(~naggyfish@p92546f.fkoknt01.ap.so-net.ne.jp) to #OM
17:27:23 ! NaggyFish ("眼帯セット〜")
2008/11/21 18:00:00
18:42:21 ! sf_tx2105 ("TRPG.NET CM: http://irc.cre.jp/headline/ から会話記録を公開したテーマ別のチャンネルが辿れます。興味を持たれましたらどーぞ。")
2008/11/21 19:00:00
19:06:50 + NaggyFish(~naggyfish@p92546f.fkoknt01.ap.so-net.ne.jp) to #OM
2008/11/21 20:00:00
20:26:07 + Hisasi(~hisasi@115.CH575a.cyberhome.ne.jp) to #OM
2008/11/21 21:00:00
2008/11/21 22:00:00
22:08:16 + ER(~chocoa@softbank219001022049.bbtec.net) to #OM
[ER] かつて或る鬼が、或る少女と出会った。
[ER] 少女の名は、花野。
[ER] 鬼は琵琶を奏でた
[ER] 少女は合わせて、笛を奏でた。
[ER] 鬼が春の風を思いながら琵琶を奏でると、少女はやはり春の風を思わせる笛を吹を奏でた。
[ER] 鬼が秋の舞い散る葉を思いつつ琵琶を奏でると、少女はやはりひらひらと舞う葉を思わせる笛を吹いた。
[ER] ああうつくしい音だ、と、鬼は思った。
[ER] ああ優しい音だ、と、少女は思った。
[ER] そうやって、時折会ううちに、いつしか少女は娘となり、やがて男が通うようになった。
[ER] 男は裕福であったが……同時に、幾人もの女の元に通っていた。
[ER] 従って、年に数度、男の通わぬ夜に、花野は出かけ、鬼の奏でる琵琶の音に合わせて笛を吹いた
[Hisasi] #|・)
[ER] にいさま、と、花野は呼び、鬼は花野、と呼んだ。
[ER] 男は決して不実ではなく、花野にとっては優しい相手ではあったが、しかし花野が彼に笛を奏でることは無かった。
[ER] ……そして。
[ER] 数年の後、花野は深く病んだ。
[ER] 男は文を寄越し、彼女を養い続けたが、病が移ること怖さに、訪れることはぱたりとやんだ。
22:18:08 Hisasi -> Hisa_kaki
[ER] 夏に倒れ、秋を越し、冬に至るまで、鬼は何度もその枕元を訪れ、時に水菓子をもたらし、時に薬を与えた。
[ER] そしていつも、鬼は琵琶を奏でた。
[ER]  
[ER] ……そして、或る冬の夜、花野は言った。
[ER] 自分は恐らく、この冬を越すことは無い。
[ER] やりきれなさに牙を打ち鳴らす鬼に、花野は一つだけ、と言った。
[ER] 一つだけ。本当に一つだけ。
[ER] 我が名は花野。春の桜の下、産まれた故につけられた名。
[ER] その、桜を見ることが出来ればどれだけ嬉しいか……と。
[ER]  
[ER] そして、鬼は、それから一週間の後に現れた。
[ER] お前の為に、桜を見せてやろう、と。
[ER] 琵琶の奏でる音は優しく、また美しく。
[ER] 澄明な音は花野の笑い声のように高く空に響いた。
[ER] 奏でてゆくうちに……
[ER] 鬼の指から光がこぼれ……
[ER] 光は桜の色をして……
[ER] 花野の休む部屋の、空気の中、一面に桜の花が覆い、満ちて。
[ER] 伸ばした花野の指の先、ほろほろとこぼれる花びらに、娘はやはり、ほろほろと泣いたという。
[ER] 骨まで冷えるような部屋が、そのときばかりは春のように暖かく柔らかな日差しに満ち
[ER] 花野はほろほろと笑いながら、その桜に手を伸ばし
[ER] 手を伸ばし
[ER] そして……
[ER] にいさま、なんとうつくしいこと
[ER] にいさま、これは春の花野……と
[ER] 微笑んだまま、花野は息を引き取った、という。
[ER]  
[ER]  
[ER] かつて、琵琶の曲であった『秘曲』は、その後その曲を聴く機会のあった或る三味線の演者により
[ER] 三味線の曲として、蘇る。
[ER] ……そして、それはまた……別の話である。
[ER]  
[ER] ……こらぼれーしょん。鬼舞の刻版、『秘曲』のあらすじです。
[ER] (ってほとんどそのまんまやんとかゆーな)
[ER] ……今日、バスを待って、向こう岸の明かりだけがある中ぽちんと立っていたら
[ER] 話が降って来たんだい……
[ER] (えうえう
2008/11/21 23:00:00
23:05:28 + gombeLOG(~username@ntkyto176022.kyto.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp) to #OM
2008/11/22 00:00:00 end